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パミラ [18世紀文学]

 「パミラ、あるいは淑徳の報い」 リチャードソン作 原田範行訳 (研究社)


 主人に誘惑される、若くて美しい召使の心理を、書簡と日記で描いた小説です。
 近代小説(ノヴェル)の起源とも言われる作品です。

 2011年に研究社から、「英国十八世紀文学叢書」の第1巻として出ました。
 ぶ厚い単行本で、800ページもあります。挿絵も豊富で、値段は5184円です。


[第1巻 メロドラマ] パミラ、あるいは淑徳の報い (英国十八世紀文学叢書)

[第1巻 メロドラマ] パミラ、あるいは淑徳の報い (英国十八世紀文学叢書)

  • 作者: サミュエル・リチャードソン
  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2011/12/20
  • メディア: 単行本



 パミラの仕えていた奥様が亡くなるところから、物語は始まります。
 悲しむパミラを、屋敷の主人は慰め、援助の手を差し伸べてくれます。

 しかし、主人の好意には、下心が見え隠れし・・・
 そして、とうとう主人が本性を現わし・・・

 図書館で読みました。最初の方だけしか読んでいません。
 構成表の小見出しを見れば、読まなくてもその後の内容がつかめます。

 たとえば・・・
 手紙その十五 「ご主人様の訪問そして」
 手紙その二十五「ああおぞましい、クローゼットのなかに!」などなど。

 意外だったのは、この作品がシンデレラストーリーだということです。
 私はずっと、美しい召使の悲劇的な物語だと思っていました。

 さて、作者のリチャードソンは、印刷屋の奉公からのし上がった人物。
 業界の大物になった彼は、50歳の時、手紙の文例集を書き始めました。

 その手紙にストーリーを盛り込むことを思いつき、この物語ができました。
 人物の心理が克明に描かれているため、最初の近代小説と言われます。

 文学史的にたいへん重要な作品ですが、なかなか読めませんでした。
 研究社から出たこの本は貴重です。広く読まれるために文庫化してほしい。

 さいごに。(未来館)

 東京旅行の1日目。上野公園のあと未来館へ行きました。
 そこでのメインは、ドームシアターでのプラネタリウム。

 とても大きな画面で、しかも3D。すごい迫力でした。
 しかし、疲れていた私と妻は、寝てしまいました・・・ 

DSCF1420-2.jpg


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