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英国流おしゃれ作法 [読書・ライフスタイル]

 「英国流おしゃれ作法」 林勝太郎 (朝日文庫)


 前半は「紳士のおしゃれ作法」というエッセイで、後半は「紳士の服飾事典」です。
 林勝太郎は、服飾評論家の草分けです。含蓄のある文章です。


英国流おしゃれ作法 (朝日文庫)

英国流おしゃれ作法 (朝日文庫)

  • 作者: 林 勝太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 文庫



 手元の本は2000年12月第一刷です。32歳の私の、ファッションのバイブルでした。
 家には2冊あります。余分に買いたくなるほど素晴らしい内容ですが、現在は絶版。

 当時の御意見番であった板坂元は、断定的な述べ方が鼻につくこともありました。
 林勝太郎は、自分の体験から導き出されたことを、自然に述べている点が良いです。

 「若い時の美貌やしなやかなプロポーションは、それはそれとして美しい。だが、洗
 練された優雅な美しさというのは、歳を重ねてきた時間に相応しい振舞いによって磨
 かれ、そうした”美しく生きてきた姿”こそが真実の美しさだと思う。」(P15)

 こういう文章は、実際に歳を重ねて、自分で実感してみないと書けないと思います。
 また、自信をもって言えることを、さりげなく表現しているところも良いです。

 「おしゃれというのは服装だけの問題ではない。むしろ、精神から来る意識のありか
 たが重要である。つまり服装と精神が一体となって磨きをかけ、ある種のこだわりを
 持って、おしゃれの作法を切りひらくことが大事だ、と私は考えている。」(P52)

 前半の「紳士のおしゃれ作法」では、林のファッション哲学を知ることができます。
 ファッションで重要なのは、服装と精神の両方であることが強調されています。

 後半の「紳士の服飾事典」では、アイテムごとのエピソードが記されています。
 ここでも、そのアイテムを身に着けるにあたっての精神の重要性が説かれています。

 「紳士のセビロは、上品で上質な古典の味わいに満ちている。たいていのものは変わ
 ることを運命づけられているのだが、変わらないものの中にこそ真実の美しさ、永遠
 の美が潜んでいることがある。」(P97)

 30歳から32歳の頃は、私が最もファッションにこだわりを持っていた時期です。
 林勝太郎の「英国式こだわり生活術」や「英国四季の彩り」なども愛読書でした。

 「英国式こだわり生活術」は、英国人のこだわりの生活について述べています。
 「英国・四季の彩り」は、四季のうつろいと英国人の暮らし方について述べています。


英国式こだわり生活術 (朝日文庫)

英国式こだわり生活術 (朝日文庫)

  • 作者: 林 勝太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: 文庫



英国・四季の彩り (朝日文庫)

英国・四季の彩り (朝日文庫)

  • 作者: 林 勝太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 文庫



 この3冊に「英国の流儀Ⅰ・Ⅱ」の2冊を加えた全5冊が、私の林勝太郎全集です。
 「英国の流儀Ⅰ・Ⅱ」→ https://ike-pyon.blog.ss-blog.jp/2019-11-03

 さて、これらの本を読んで、好き勝手に服を買っていたのは、33歳ぐらいまでです。
 結婚してお小遣い制になってから、服にこだわることができなくなりました。(笑)

 さいごに。(女子会)

 娘は時々、部活の数人の友達と女子会をして、好きな人の話などをしています。
 しかしうちの娘の好きな人はジャニーズなので、なかなか話に入れないと言います。

 早くリア恋をして、みんなと対等に話ができるようになるといいのですけど。
 クラスに好きな人ができれば、学校に行くのがもっと楽しくなると思うのですが。

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