マヤ・インカ神話伝説集 [古代文学]
「マヤ・インカ神話伝説集」松村武雄・大貫良夫・小池佑二編訳(現代教養文庫)
スペインによる征服の後消滅した、ナワ、マヤ、インカの神話伝説を集めたものです。
昭和3年(!)の「神話伝説体系」の一部の文庫版です。今はなき現代教養文庫です。
この本は、ナワ族、マヤ族、インカ族の神話と伝説を収録しています。
ナワ族はアステカ帝国、マヤ族は古代マヤ文明、インカ族はインカ帝国で有名です。
それぞれの神話に共通することは、洪水伝説が含まれているということです。
古代に世界規模の洪水があり、人類はその記憶を神話として残したのでしょうか。
ナワ族の洪水伝説では、2人の男女が神の助言によって、大きな船を作ります。
やがて洪水がおさまったのち、この2人ナタとネナは、人類の始祖となります。
マヤ族の洪水伝説では、神々が傲慢な人類を滅ぼすために、大雨を降らせます。
洪水と獣たちの逆襲によって人類はすべて滅び、新しい人間が神に作られます。
インカ族の神話では、トパナ神がヤムキスパの人々に怒り、大水を起こします。
その村は湖の底に沈んでしまいます。また、似たような話がほかにもありました。
このように、洪水伝説が世界的に伝わっていることは、実に不思議な気がします。
ところが、これらはすでに西洋人によって変容されている、という考えもあります。
これらの神話は、ナワ族・マヤ族・インカ族が、文字で残したものではありません。
あとから入って来た西洋人によって収集され、採録されたのです。
だから、そのときすでに彼らの神話は、キリスト教の影響を受けていたと言います。
マヤの神話には、言葉の混乱(バベル)や海が割れる話(モーセ)まであるので。
さて、この本はサクッと読めますが、じっくり味わおうとするともの足りないです。
もとが戦前の本なので仕方がないかもしれませんが、情報量が全然足りないです。
たとえば、インカ族は白人を神と考えたため、あっさり征服されたことは有名です。
そういう神話が入っているものと期待していましたが、ありませんでした。
また、マヤ族ではマヤの暦の終末論、特に2012年の人類滅亡説は話題になりました。
そういう神話を探してみましたが、この本の中には見当たりませんでした。
というわけで、この本で分かるのは、ラテン・アメリカ神話の雰囲気だけです。
私はもう少し詳しく、たとえばマヤの有名な「ポポル・ヴフ」なども読みたいです。
中公文庫の「マヤ神話 ポポル・ヴフ」は、「ポポル・ヴフ」の現代語訳です。
ただし、スペイン語訳されたのが1947年なので、この本も内容が古そうですが。
さいごに。(夜起きていられない)
最近は、夜すぐに眠くなって起きていられません。読書中にうとうとしてしまう。
娘も同じで、宿題をやりながら居眠りしています。勉強がなかなかはかどりません。
そういえば娘が赤ん坊の時、私はよく添い寝しながら一緒に寝てしまっていました。
だからでしょうか、娘が居眠りを始めると、私も自然と居眠りをしてしまうのです。
スペインによる征服の後消滅した、ナワ、マヤ、インカの神話伝説を集めたものです。
昭和3年(!)の「神話伝説体系」の一部の文庫版です。今はなき現代教養文庫です。
この本は、ナワ族、マヤ族、インカ族の神話と伝説を収録しています。
ナワ族はアステカ帝国、マヤ族は古代マヤ文明、インカ族はインカ帝国で有名です。
それぞれの神話に共通することは、洪水伝説が含まれているということです。
古代に世界規模の洪水があり、人類はその記憶を神話として残したのでしょうか。
ナワ族の洪水伝説では、2人の男女が神の助言によって、大きな船を作ります。
やがて洪水がおさまったのち、この2人ナタとネナは、人類の始祖となります。
マヤ族の洪水伝説では、神々が傲慢な人類を滅ぼすために、大雨を降らせます。
洪水と獣たちの逆襲によって人類はすべて滅び、新しい人間が神に作られます。
インカ族の神話では、トパナ神がヤムキスパの人々に怒り、大水を起こします。
その村は湖の底に沈んでしまいます。また、似たような話がほかにもありました。
このように、洪水伝説が世界的に伝わっていることは、実に不思議な気がします。
ところが、これらはすでに西洋人によって変容されている、という考えもあります。
これらの神話は、ナワ族・マヤ族・インカ族が、文字で残したものではありません。
あとから入って来た西洋人によって収集され、採録されたのです。
だから、そのときすでに彼らの神話は、キリスト教の影響を受けていたと言います。
マヤの神話には、言葉の混乱(バベル)や海が割れる話(モーセ)まであるので。
さて、この本はサクッと読めますが、じっくり味わおうとするともの足りないです。
もとが戦前の本なので仕方がないかもしれませんが、情報量が全然足りないです。
たとえば、インカ族は白人を神と考えたため、あっさり征服されたことは有名です。
そういう神話が入っているものと期待していましたが、ありませんでした。
また、マヤ族ではマヤの暦の終末論、特に2012年の人類滅亡説は話題になりました。
そういう神話を探してみましたが、この本の中には見当たりませんでした。
というわけで、この本で分かるのは、ラテン・アメリカ神話の雰囲気だけです。
私はもう少し詳しく、たとえばマヤの有名な「ポポル・ヴフ」なども読みたいです。
中公文庫の「マヤ神話 ポポル・ヴフ」は、「ポポル・ヴフ」の現代語訳です。
ただし、スペイン語訳されたのが1947年なので、この本も内容が古そうですが。
さいごに。(夜起きていられない)
最近は、夜すぐに眠くなって起きていられません。読書中にうとうとしてしまう。
娘も同じで、宿題をやりながら居眠りしています。勉強がなかなかはかどりません。
そういえば娘が赤ん坊の時、私はよく添い寝しながら一緒に寝てしまっていました。
だからでしょうか、娘が居眠りを始めると、私も自然と居眠りをしてしまうのです。