老人と海 [20世紀アメリカ文学]
「老人と海」 ヘミングウェイ作 福田恒在訳 (新潮文庫)
年老いた漁師サンチャゴと、巨大なカジキとの格闘を描いた物語です。
ヘミングウェイの晩年の傑作で、2年後ノーベル賞を受賞しました。
現在、新潮文庫から出ています。初版は1966年。
訳は古いわりには分かりやすく、改版されているので活字は読みやすいです。
舞台はキューバのメキシコ湾。
主人公は年老いた漁師サンチャゴ。
一匹もつれない日が84日間も続き、サンチャゴは仲間から見捨てられていました。
しかし、ひとりの少年だけが、サンチャゴを慕い、その腕前を信じていました。
85日目。サンチャゴはひとり、舟で沖へ出ました。
やがて5メートル以上のカジキがかかり、3日にわたる格闘が始まります・・・
カジキとの格闘、サメとの格闘。これぞ、男の世界!
読んでいて、ついつい熱くなってしまいます。
特に、カジキとの壮絶な戦い! 「おれはお前が大好きだ」と呼びかける老人。
そのとき、カジキは敵ではなく、同志です。命を懸けて戦いあう同志なのです。
最初に読んだときは、ラストで老人が死ぬのではないかと心配しました。
しかし老人は生きて帰り、ライオンの夢を見る。きっとまた戦いに出るでしょう。
何度読んでも、このラストシーンには、泣けて泣けて。
少年が泣いていたのも、老人の戦う姿勢に、心打たれたからでしょう。
ところで、私が初めてこの作品を読んだのは、高校時代でした。
学校の推薦図書に入っていて、薄い本なので読んでみたのです。
ところが、当時の私には、この作品の良さが、全く分かりませんでした。
特に結末には失望しました。「なあんだ、結局何も残らなかったんだ」と。
なんと、浅はかな! あの頃は若かった。
いや、高校生に分かってたまるか。ヘミングウェイの晩年の境地がここにあるのだ。
特に私がすごいと思うのは、これほどの内容を、わずか170ページに凝縮したこと。
メルヴィルなら1000ページぐらいになったでしょう。(それはそれでいいのだけど)
この小説が出版されたのは1952年。53歳の時。当時、たいへんな評判となりました。
そして、1954年には、とうとうノーベル文学賞を受賞したのです。
さいごに。(たこあげ)
正月に凧を作ったのですが、なかなか揚げる機会がありませんでした。
日曜日に家族3人で公園に行って揚げました。よく揚がって、娘は得意です。
年老いた漁師サンチャゴと、巨大なカジキとの格闘を描いた物語です。
ヘミングウェイの晩年の傑作で、2年後ノーベル賞を受賞しました。
現在、新潮文庫から出ています。初版は1966年。
訳は古いわりには分かりやすく、改版されているので活字は読みやすいです。
舞台はキューバのメキシコ湾。
主人公は年老いた漁師サンチャゴ。
一匹もつれない日が84日間も続き、サンチャゴは仲間から見捨てられていました。
しかし、ひとりの少年だけが、サンチャゴを慕い、その腕前を信じていました。
85日目。サンチャゴはひとり、舟で沖へ出ました。
やがて5メートル以上のカジキがかかり、3日にわたる格闘が始まります・・・
カジキとの格闘、サメとの格闘。これぞ、男の世界!
読んでいて、ついつい熱くなってしまいます。
特に、カジキとの壮絶な戦い! 「おれはお前が大好きだ」と呼びかける老人。
そのとき、カジキは敵ではなく、同志です。命を懸けて戦いあう同志なのです。
最初に読んだときは、ラストで老人が死ぬのではないかと心配しました。
しかし老人は生きて帰り、ライオンの夢を見る。きっとまた戦いに出るでしょう。
何度読んでも、このラストシーンには、泣けて泣けて。
少年が泣いていたのも、老人の戦う姿勢に、心打たれたからでしょう。
ところで、私が初めてこの作品を読んだのは、高校時代でした。
学校の推薦図書に入っていて、薄い本なので読んでみたのです。
ところが、当時の私には、この作品の良さが、全く分かりませんでした。
特に結末には失望しました。「なあんだ、結局何も残らなかったんだ」と。
なんと、浅はかな! あの頃は若かった。
いや、高校生に分かってたまるか。ヘミングウェイの晩年の境地がここにあるのだ。
特に私がすごいと思うのは、これほどの内容を、わずか170ページに凝縮したこと。
メルヴィルなら1000ページぐらいになったでしょう。(それはそれでいいのだけど)
この小説が出版されたのは1952年。53歳の時。当時、たいへんな評判となりました。
そして、1954年には、とうとうノーベル文学賞を受賞したのです。
さいごに。(たこあげ)
正月に凧を作ったのですが、なかなか揚げる機会がありませんでした。
日曜日に家族3人で公園に行って揚げました。よく揚がって、娘は得意です。
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