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動物農場 [20世紀イギリス文学]

 「動物農場」 オーウェル作 川端康雄訳 (岩波文庫)


 動物たちが、人間に対して反乱を起こし、自分たちのための農場を作る物語です。
 「一九八四」と並ぶオーウェルの傑作です。
 「一九八四」 → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-04-17

 現在、岩波文庫と角川文庫から出ています。
 岩波文庫の川端訳の方が新しいです。カバーも、渋くてカッコイイです。

 岩波文庫版の欠点は、本文のあとの文章が長いこと。
 本文の後、訳注・付録・解説がえんえん80ページ続きます。読まないって。


動物農場―おとぎばなし (岩波文庫)

動物農場―おとぎばなし (岩波文庫)

  • 作者: ジョージ オーウェル
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2009/07/16
  • メディア: 文庫



 農場の動物たちは、自分たちが人間のみじめな奴隷であることに、気付きました。
 彼らは団結し、動物主義を掲げ、反乱を企てます。

 あるとき、エサをもらえなかった動物たちが、食料庫を破ったことがきっかけで、
 反乱が偶然にも実行され、人間たちを追い出し、「動物農場」を立ち上げました。

 「すべての動物は平等である」という原則のもと、最初はうまくいっていました。
 しかし、やがて、ぶたたちの独裁が始まり…

 副題が「おとぎばなし」とある通り、とても易しくて読みやすい寓話です。
 そして出版当時、誰にでも分かるソ連批判の物語だったのだそうです。

 例えば、ぶたの独裁者ナポレオンは、スターリンをモデルにしています。
 ナポレオンに追放されるぶたスノーボールは、その政敵トロツキーです。

 第七章では、粛清裁判など、恐怖政治の実態が、描かれています。
 そして、最終章の第十章は、とても暗示的です。
 実に、興味深く読むことができました。

 ところで、私はうかつにも、「動物農場」と「ガラスの動物園」を混同していました。
 タイトルだけは、似ていますが。
 ついでながら、T・ウィリアムズの「ガラスの動物園」もまた、間違いなく傑作です。


ガラスの動物園 (新潮文庫)

ガラスの動物園 (新潮文庫)

  • 作者: テネシー ウィリアムズ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1988/03
  • メディア: 文庫



 さいごに。(うんてい)

 逆上がりができるようになった娘は、今度は、うんていにチャレンジしています。
 幼稚園で練習していて、手に豆を作っています。
 最近、最後まで行けるようになったとか。

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