水晶 [19世紀ドイツ北欧文学]
「水晶」 シュティフター作 手塚富雄訳 (岩波文庫)
幼い兄妹が雪山で遭難し、救出されるまでを描いた物語です。
短編集「石さまざま」の中の一編です。
現在、岩波文庫から出ています。
1993年に出た改版で、活字は読みやすく、訳は分かりやすいです。
小さな兄妹が、クリスマスの前日、峠を越えて祖母の家を訪れました。
その帰りに雪が降り始めたので、二人は喜びながら歩いて行きました。
しかし、道標が倒れていたために、二人は山の奥に迷い込んでしまいます。
雪はどんどん降り積もり、兄妹は「白い闇」の中をさまよって…
二人を包む雪山が、恐いほど美しいです。
自然の恐ろしさだけでなく、自然の雄大さと神秘が、伝わってきます。
特に、夜の景色はすばらしい。
雪がやんで星が現れると、空は、今まで見たことのないような星空です。
星明かりが積もった雪に反射して、地面は、キラキラ輝いています。
主人公の二人は、とても理想的な兄妹で、読んでいて癒やされます。
兄は優しく、妹のことを気遣い、妹は素直で、兄をとても信頼しています。
さて、他の3作「みかげ石」「石灰石」「石乳」も、人々の協調がテーマです。
どれもシュティフターらしい作品です。
シュティフターは、19世紀半ばに活躍した、オーストリアの作家です。
ドイツでは大家ですが、私は「ドイツ文学案内」を読むまで知りませんでした。
もとは風景画家として活躍していて、個人美術館まであるのだそうです。
なるほど、作中の美しい自然描写は、画家の目を通した表現だったのですね。
岩波の「ブリギッタ」や「森の小道」のカバーには、自身の絵が使われています。
また、彼の代表作「晩夏」が、ちくま文庫で読めるようです。ありがたい。
ただし、上下二巻で2800円ほどになります。
さいごに。(嘔吐下痢症2)
娘は下痢がおさまらず、結局6日間苦しんでいました。
しかし、ようやく今日から、小学校へ行けそうです。
昨日、医者から登校許可が出ました。
我々はほっとしましたが、娘は少しがっかりしていました。
幼い兄妹が雪山で遭難し、救出されるまでを描いた物語です。
短編集「石さまざま」の中の一編です。
現在、岩波文庫から出ています。
1993年に出た改版で、活字は読みやすく、訳は分かりやすいです。
小さな兄妹が、クリスマスの前日、峠を越えて祖母の家を訪れました。
その帰りに雪が降り始めたので、二人は喜びながら歩いて行きました。
しかし、道標が倒れていたために、二人は山の奥に迷い込んでしまいます。
雪はどんどん降り積もり、兄妹は「白い闇」の中をさまよって…
二人を包む雪山が、恐いほど美しいです。
自然の恐ろしさだけでなく、自然の雄大さと神秘が、伝わってきます。
特に、夜の景色はすばらしい。
雪がやんで星が現れると、空は、今まで見たことのないような星空です。
星明かりが積もった雪に反射して、地面は、キラキラ輝いています。
主人公の二人は、とても理想的な兄妹で、読んでいて癒やされます。
兄は優しく、妹のことを気遣い、妹は素直で、兄をとても信頼しています。
さて、他の3作「みかげ石」「石灰石」「石乳」も、人々の協調がテーマです。
どれもシュティフターらしい作品です。
シュティフターは、19世紀半ばに活躍した、オーストリアの作家です。
ドイツでは大家ですが、私は「ドイツ文学案内」を読むまで知りませんでした。
もとは風景画家として活躍していて、個人美術館まであるのだそうです。
なるほど、作中の美しい自然描写は、画家の目を通した表現だったのですね。
岩波の「ブリギッタ」や「森の小道」のカバーには、自身の絵が使われています。
また、彼の代表作「晩夏」が、ちくま文庫で読めるようです。ありがたい。
ただし、上下二巻で2800円ほどになります。
さいごに。(嘔吐下痢症2)
娘は下痢がおさまらず、結局6日間苦しんでいました。
しかし、ようやく今日から、小学校へ行けそうです。
昨日、医者から登校許可が出ました。
我々はほっとしましたが、娘は少しがっかりしていました。
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