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風の歌を聴け [日本の現代文学]

 「風の歌を聴け」 村上春樹 (講談社文庫)


 21歳の大学生の僕が、夏休みに故郷に帰省した時の、18日間の物語です。
 1979年に「群像新人文学賞」をとって発表された、村上春樹の出世作です。

 現在、講談社文庫から出ています。大学時代(25年前!)に読みました。
 デビュー25周年の2004年に、オリジナルカバーで出た時に再び買いました。


風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/09/15
  • メディア: 文庫



 29歳になった「僕」が、1970年の夏の18日間を語り始めます。
 その時「僕」は、21歳の学生で、夏休みのため、故郷に帰ってきていました。

 1歳上の友人「鼠」、ジェイズ・バーのジェイ、小指のない女の子・・・
 ラジオ番組のDJ、高校時代の同級生の女の子、ビーチボーイズ・・・

 この小説に登場するものたちは皆、フィッツジェラルドみたいに悲しいです。
 すべては過ぎ去ってしまった、あの季節は二度と戻らない、みたいな悲哀。

 私にとっても、この小説を味わっていた大学時代は、二度と戻らない季節です。
 しかし、この小説を読み返すたびに、あの懐かしい日々が記憶に蘇ります。

 当時、この作品に登場するデレク・ハートフィールドを、実在の作家だと思い、
 図書館で著作を探してしまいました。(同じようなことをしている人は多い)

 今ではウィキペディアに、「デレク・ハートフィールド」の項目があります。
 まるで、実在の人物のような扱いです。

 「風の歌を聴け」 は、「僕と鼠の物語」の第一作です。
 このあと、「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」と続きます。

 私は、この頃の村上春樹が、一番良かったと思います。
 これからも、何度でも読み直したい作品群です。


1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/16
  • メディア: 文庫



羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/15
  • メディア: 文庫



 さいごに。(アニメ版ちびまる子ちゃん)

 小学校2年生になって、娘は自分で本を読む機会が増えました。
 これまでは、寝る前に娘に本を、読み聞かせていましたが、
 最近は私と娘で、別々の本を読んでいます。

 このごろ娘がはまっているのが、アニメ版「ちびまる子ちゃん」。
 「ヒロシの友情」の巻は、戦時中のエピソードが面白かったです。


アニメ版 ちびまる子ちゃん ヒロシの友情の巻

アニメ版 ちびまる子ちゃん ヒロシの友情の巻

  • 作者: さくら ももこ
  • 出版社/メーカー: 金の星社
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 単行本




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