バートルビー [19世紀アメリカ文学]
「幽霊船 他一篇」 メルヴィル作 坂下昇訳 (岩波文庫)
「幽霊船」と「バートルビー」の傑作中編二篇を収録した作品集です。
「バートルビー」は、与えられた仕事を何もしない男を描いています。
岩波文庫から出ていましたが品切れ。楽天オークションで手に入れました。
初版は1979年。訳は少し古いため、読みにくい個所がありました。
弁護士事務所の助手として、バートルビーという青年が雇われました。
彼は、清らげなまでに青白く、哀れを誘うほど恭しい男です。
ところが、ある仕事を命じられたとき、バートルビーは言いました。
「ぼく、そうしない方がいいのですが」。あくまで、柔和な表情で。
その後は何を言ってもダメ。自分の仕事さえしなくなります。
「ぼく、そうしない方がいいのです」と、穏やかに言って・・・
すごいです。なかなかこんな風には言えません。
呆れるというより、感心してしまいます。
実は、ちょっと複雑な思いを持ちながら、この作品を読みました。
というのも、私はバートルビーそっくりな人を知っているからです。
彼は、仕事を割り振られると、「できない」と言って逃げていきます。
比喩ではありません。上司の前から、本当に逃げて行くのです。
そして、忙しい同僚をしりめに、ブラブラしています。
当然誰からも相手にされませんが、本人はまったく気にしていません。
すごいです。その超然とした態度は、神聖ですらあります。
私は今後、この人に敬意を表して、バートルビーと呼ぼうと思います。
さいごに。(恒例の出張)
恒例の夏の出張に行ってきました。今年から1日増えて3泊4日です。
↓ 毎年すぐ近くに泊まるのに、忙しくて一度も行っていません。
「幽霊船」と「バートルビー」の傑作中編二篇を収録した作品集です。
「バートルビー」は、与えられた仕事を何もしない男を描いています。
岩波文庫から出ていましたが品切れ。楽天オークションで手に入れました。
初版は1979年。訳は少し古いため、読みにくい個所がありました。
弁護士事務所の助手として、バートルビーという青年が雇われました。
彼は、清らげなまでに青白く、哀れを誘うほど恭しい男です。
ところが、ある仕事を命じられたとき、バートルビーは言いました。
「ぼく、そうしない方がいいのですが」。あくまで、柔和な表情で。
その後は何を言ってもダメ。自分の仕事さえしなくなります。
「ぼく、そうしない方がいいのです」と、穏やかに言って・・・
すごいです。なかなかこんな風には言えません。
呆れるというより、感心してしまいます。
実は、ちょっと複雑な思いを持ちながら、この作品を読みました。
というのも、私はバートルビーそっくりな人を知っているからです。
彼は、仕事を割り振られると、「できない」と言って逃げていきます。
比喩ではありません。上司の前から、本当に逃げて行くのです。
そして、忙しい同僚をしりめに、ブラブラしています。
当然誰からも相手にされませんが、本人はまったく気にしていません。
すごいです。その超然とした態度は、神聖ですらあります。
私は今後、この人に敬意を表して、バートルビーと呼ぼうと思います。
さいごに。(恒例の出張)
恒例の夏の出張に行ってきました。今年から1日増えて3泊4日です。
↓ 毎年すぐ近くに泊まるのに、忙しくて一度も行っていません。
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