SSブログ

バラバ [20世紀その他文学]

 「バラバ」 ラーゲルクヴィスト作 尾崎義(よし)訳 (岩波文庫)


 イエスの代わりに釈放されたバラバの、その後を描いた物語です。
 スウェーデンのノーベル賞作家ラーゲルクヴィストの代表作です。

 岩波文庫から出ています。1953年の訳で、言葉遣いは少し古いです。
 重版されて出ている今が、購入のチャンス。またいつ無くなるやら。


バラバ (岩波文庫)

バラバ (岩波文庫)

  • 作者: ラーゲルクヴィスト
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1975/12/16
  • メディア: 文庫



 過ぎ越し祭の恩赦で釈放されたのは、意外にも極悪人のバラバでした。
 ゴルゴタの丘の十字架で、死んでいくのは、罪のないイエスです。

 バラバはなぜか、イエスから目をそらすことができませんでした。
 そして、イエスの死ぬ瞬間、丘全体が暗闇に包まれるのを見たのです。

 その日からバラバは、イエスの磔刑の意味を考え始めました。
 彼は神の子だったのか? なぜ、進んで苦しみを受けたのか?

 バラバの人生は、すっかり変わってしまいました。
 そして、ローマの大火では、実に皮肉な展開が・・・

 バラバの視点で、キリストの意味を考えているところがユニークです。
 ただし、文化の違う我々には、少し分かりにくい。

 第一、「バラバ」と言われてピンとくる日本人は少ないのではないか。
 ウルトラマンAに出てきた怪獣バラバを、思い浮かべる人の方が多いかも。
 (怪獣バラバも、極悪人バラバから名前を取ったのだそうです)

 しかし、大戦後のヨーロッパで、この作品はたいへん注目されました。
 作者はノーベル賞を受賞し、映画にもなりました。

 さいごに。(オトキソ・シーズン3終了)

 大好評のEテレ「大人の基礎英語」の、シーズン3が終了しました。
 最後は、なんと! ミカとジョーに2人の子どもができていました。

 これで、ミカとジョーの恋愛ドラマは、結末を迎えてしまいました。
 シーズン4は無いか? それとも、別のドラマが始まるのか?

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。