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死海のほとり [日本の現代文学]

 「死海のほとり」 遠藤周作 (新潮文庫)


 イエスの足跡をたどる「私」が、次第に無力なイエスの姿を見出していく物語です。
 現代の物語「巡礼」と、イエスの物語「群像の一人」が、交錯しながら進みます。

 新潮文庫から出ています。カバーの写真に味わいがあります。
 本作と「イエスの生涯」と「キリストの誕生」は、3点でワンセットです。


死海のほとり (新潮文庫)

死海のほとり (新潮文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1983/06
  • メディア: 文庫



イエスの生涯 (新潮文庫)

イエスの生涯 (新潮文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1982/05/27
  • メディア: 文庫



キリストの誕生 (新潮文庫)

キリストの誕生 (新潮文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1982/12/28
  • メディア: 文庫



 主人公は、40歳を過ぎて、信仰を失いかけた作家の「私」です。
 エルサレムを訪れた「私」は、旧友戸田の案内で、イエスの足跡をたどります。

 戸田は、学生時代の友人で、聖書を追求するうちに、イエスを見失った男です。
 彼は、「私」にこんなことを言いました。

 「エルサレムを探しても、イエスの足跡は、瓦礫に埋もれて見つからない。
 聖書の中を探しても、イエスの姿は、後人の装飾に隠されて見つからない。」

 しかし、エルサレム、ユダの荒野、死海のほとり、ガリラヤ湖と巡るうちに、
 「私」なりのイエスが見出されていきます。それは、無力でみじめな男でした。

 無力でみじめな男だからこそ、イエスは「同伴者」としての意味を持ちます。
 最終章で、死に向かう修道士の傍らに、かいま見えた男は・・・

 この本も、旅をしたくなる本です。
 「深い河」ではインドを旅したくなりました。この本ではエルサレムです。

 といっても、もちろん行くことはできないので、本を買って我慢しよう。
 岩波現代文庫の「聖書時代史」(旧約篇・新約篇)が、今気になっています。


聖書時代史―旧約篇 (岩波現代文庫)

聖書時代史―旧約篇 (岩波現代文庫)

  • 作者: 山我 哲雄
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/02/14
  • メディア: 文庫



聖書時代史 新約篇 (岩波現代文庫)

聖書時代史 新約篇 (岩波現代文庫)

  • 作者: 佐藤 研
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/05/16
  • メディア: 文庫



 さいごに。(リレーは1位)

 土曜日は、町内の運動会でした。
 町内対抗リレーのアンカーを走り、3人抜いて1位になりました。

 ただし、最後はもう必死で、ゴールの後はへろへろな状態でした。
 娘が6年生になるまで出たいのですが、あと4年はちょっと微妙です。

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