ハツカネズミと人間 [20世紀アメリカ文学]
「ハツカネズミと人間」 スタインベック作 大浦暁生訳 (新潮文庫)
二人の渡り労働者ジョージとレニーの、ささやかな夢とその挫折の物語です。
代表作「怒りの葡萄」の2年前に出された中編小説です。
新潮文庫から出ています。訳は、1977年のものを1994年に改めたものです。
旧版の大門訳に比べて、文章は分かりやすくて、活字は読みやすいです。
農場目指して歩いていく二人の男がいました。ジョージとレニーです。
ジョージは、小柄で賢い男。レニーは、大きな赤ん坊のような男です。
レニーはポケットにハツカネズミを隠していて、死なせてしまいました。
しかし、レニーに悪気はありません。
レニーは、少し頭が弱いのです。だから力の加減ができません。
大好きなハツカネズミをかわいがっていたら、死んでしまいました。
二人は、いつか自分たちだけの土地を手に入れることを、夢見ています。
そして、その夢が本当に実現しそうに思えたときに・・・
実に悲しい物語です。最後は、レニーが、かわいそうでかわいそうで。
でも、それ以上に、ジョージは悲しかったに違いありません。
「この連中はやって来て働いちゃ、やめて次へ移って行く。その一人一人が、
みんな頭の中に小さな土地を持っている。でもだれ一人、その土地をほんとう
に手に入れた者はいねえ。まるで天国みてえなもんだ。」(P103)
「わかってたはずなんだ」 ジョージの絶望的な一言が、胸に刺さります。
ジョージがつらい決断をしのは、レニーのことを本当に思っていたからです。
さて、スタインベックと言ったら、「怒りの葡萄」でしょう。
この新訳が、ハヤカワepi文庫で出ました。epi文庫さんに感謝です。
さいごに。(仕事始め)
楽しいお正月休みが終わりました。今日から仕事です。
学校も明日から始まるため、娘は少し機嫌が悪いです。
二人の渡り労働者ジョージとレニーの、ささやかな夢とその挫折の物語です。
代表作「怒りの葡萄」の2年前に出された中編小説です。
新潮文庫から出ています。訳は、1977年のものを1994年に改めたものです。
旧版の大門訳に比べて、文章は分かりやすくて、活字は読みやすいです。
農場目指して歩いていく二人の男がいました。ジョージとレニーです。
ジョージは、小柄で賢い男。レニーは、大きな赤ん坊のような男です。
レニーはポケットにハツカネズミを隠していて、死なせてしまいました。
しかし、レニーに悪気はありません。
レニーは、少し頭が弱いのです。だから力の加減ができません。
大好きなハツカネズミをかわいがっていたら、死んでしまいました。
二人は、いつか自分たちだけの土地を手に入れることを、夢見ています。
そして、その夢が本当に実現しそうに思えたときに・・・
実に悲しい物語です。最後は、レニーが、かわいそうでかわいそうで。
でも、それ以上に、ジョージは悲しかったに違いありません。
「この連中はやって来て働いちゃ、やめて次へ移って行く。その一人一人が、
みんな頭の中に小さな土地を持っている。でもだれ一人、その土地をほんとう
に手に入れた者はいねえ。まるで天国みてえなもんだ。」(P103)
「わかってたはずなんだ」 ジョージの絶望的な一言が、胸に刺さります。
ジョージがつらい決断をしのは、レニーのことを本当に思っていたからです。
さて、スタインベックと言ったら、「怒りの葡萄」でしょう。
この新訳が、ハヤカワepi文庫で出ました。epi文庫さんに感謝です。
さいごに。(仕事始め)
楽しいお正月休みが終わりました。今日から仕事です。
学校も明日から始まるため、娘は少し機嫌が悪いです。
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