曽根崎心中 [日本の古典文学]
「曾根崎心中」 近松門左衛門作 諏訪春雄訳注 (角川ソフィア文庫)
友人に仕組まれて窮地に立った男と、男に最後まで尽くす遊女の悲劇です。
人形浄瑠璃の作者近松門左衛門の、最初の世話物として有名です。
角川ソフィア文庫で読みました。河出文庫、岩波文庫からも出ています。
醤油屋で真面目に働く徳兵衛には、将来を契った遊女のお初がいました。
しかし、結婚のことで主人から疎まれ、友人からは裏切りにあって・・・
特に心中の「道行」の文は名文として知られています。
私はこの文を 、「声に出して読みたい日本語」か何かで覚えました。
「此の世のなごり。夜もなごり。死にに行く身をたとふれば、
あだしが原の道の霜。一足ずつに消えて行く。夢の夢こそ哀れなれ。」
この作によって心中は美学にまで高まり、心中物がブームになりました。
徳兵衛とお初は恋の手本となり、二人を真似る者たちも出ました。
この物語は、実際に起きた心中事件を題材に描いています。
「徳兵衛」と「お初」も、実在の人物だったのです。
二人の心中事件の舞台となったのは、大阪市北区の「露天神社」です。
通称「お初天神」ともいって、「お初と徳兵衛ブロンズ像」があります。
ところで、私はこの作品を、角川ソフィア文庫で読みました。
「曾根崎心中」「冥土の飛脚」「心中天の網島」と、名作三つが読めます。
表紙に「現代語訳付き」とありますが、「原文付き」と改 めたほうがいい。
最初に現代語訳があり、巻末に原文が付属されている、という形態なので。
こういう形態がベストだと思います。原文から始まったら読み通せません。
現代語訳を読んで、気に入った箇所だけ原文を参照するのがいいでしょう。
河出文庫版は、全六編収録ですが、現代語訳だけです。
訳は分かりやすいのですが、原文が付いていないのは寂しい気がします。
岩波文庫版は、全七編収録ですが、原文と注釈だけです。
古文が得意な人はいいでしょう。私は、現代語訳がないものは敬遠します。
角川文庫のビギナーズクラシックシリーズからも出ています。
ビギナー向けなので、クライマックスだけがセレクトされています。
さて、今年のテーマは18世紀。近松は17世紀から18世紀の人です。
特に「曾根崎心中」など世話物は、18世紀の初頭に出ています。
当時は太平の世。上方では町人が力を持ち、独自の文化を求めました。
そして、上方を中心とする、元禄文化を生み出したのです。
また、江戸幕府の文治政策によって、教育水準がじわじわと上がりました。
印刷術の進歩によって、様々なジャンルの文学が興隆しました。
元禄時代の文学を代表するのが、井原西鶴、近松門左衛門、松尾芭蕉です。
この時代の日本は、世界的に見ても、恥ずかしくない時代だったと思います。
さいごに。(どうせ当たるのなら)
正月早々追突されて、車が1週間ぶりに、直って帰ってきました。
年末の当て逃げと年初の追突と、2度の大きな当たりを取りました。
宝くじを買っておけば良かったです。
当たるのなら、宝くじで当たりたかった!
友人に仕組まれて窮地に立った男と、男に最後まで尽くす遊女の悲劇です。
人形浄瑠璃の作者近松門左衛門の、最初の世話物として有名です。
角川ソフィア文庫で読みました。河出文庫、岩波文庫からも出ています。
曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島―現代語訳付き (角川ソフィア文庫)
- 作者: 近松 門左衛門
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
醤油屋で真面目に働く徳兵衛には、将来を契った遊女のお初がいました。
しかし、結婚のことで主人から疎まれ、友人からは裏切りにあって・・・
特に心中の「道行」の文は名文として知られています。
私はこの文を 、「声に出して読みたい日本語」か何かで覚えました。
「此の世のなごり。夜もなごり。死にに行く身をたとふれば、
あだしが原の道の霜。一足ずつに消えて行く。夢の夢こそ哀れなれ。」
この作によって心中は美学にまで高まり、心中物がブームになりました。
徳兵衛とお初は恋の手本となり、二人を真似る者たちも出ました。
この物語は、実際に起きた心中事件を題材に描いています。
「徳兵衛」と「お初」も、実在の人物だったのです。
二人の心中事件の舞台となったのは、大阪市北区の「露天神社」です。
通称「お初天神」ともいって、「お初と徳兵衛ブロンズ像」があります。
ところで、私はこの作品を、角川ソフィア文庫で読みました。
「曾根崎心中」「冥土の飛脚」「心中天の網島」と、名作三つが読めます。
表紙に「現代語訳付き」とありますが、「原文付き」と改 めたほうがいい。
最初に現代語訳があり、巻末に原文が付属されている、という形態なので。
こういう形態がベストだと思います。原文から始まったら読み通せません。
現代語訳を読んで、気に入った箇所だけ原文を参照するのがいいでしょう。
曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島―現代語訳付き (角川ソフィア文庫)
- 作者: 近松 門左衛門
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
河出文庫版は、全六編収録ですが、現代語訳だけです。
訳は分かりやすいのですが、原文が付いていないのは寂しい気がします。
岩波文庫版は、全七編収録ですが、原文と注釈だけです。
古文が得意な人はいいでしょう。私は、現代語訳がないものは敬遠します。
角川文庫のビギナーズクラシックシリーズからも出ています。
ビギナー向けなので、クライマックスだけがセレクトされています。
近松門左衛門 『曽根崎心中』『けいせい反魂香』『国性爺合戦』ほか ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2009/08/25
- メディア: 文庫
さて、今年のテーマは18世紀。近松は17世紀から18世紀の人です。
特に「曾根崎心中」など世話物は、18世紀の初頭に出ています。
当時は太平の世。上方では町人が力を持ち、独自の文化を求めました。
そして、上方を中心とする、元禄文化を生み出したのです。
また、江戸幕府の文治政策によって、教育水準がじわじわと上がりました。
印刷術の進歩によって、様々なジャンルの文学が興隆しました。
元禄時代の文学を代表するのが、井原西鶴、近松門左衛門、松尾芭蕉です。
この時代の日本は、世界的に見ても、恥ずかしくない時代だったと思います。
さいごに。(どうせ当たるのなら)
正月早々追突されて、車が1週間ぶりに、直って帰ってきました。
年末の当て逃げと年初の追突と、2度の大きな当たりを取りました。
宝くじを買っておけば良かったです。
当たるのなら、宝くじで当たりたかった!
コメント 0