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負けた者がみな貰う [20世紀イギリス文学]

 「負けた者がみな貰う」 グレアム・グリーン作 丸谷才一訳 (ハヤカワepi文庫)


 中年のヒラ会計係と美しい恋人をめぐる、愛とギャンブルとすれ違いの物語です。
 グリーンには珍しく、小粋で軽快なラブストーリーです。

 ハヤカワepi文庫の「グレアム・グリーン・セレクション」で読むことができます。
 訳は丸谷才一。名訳です。とても読みやすいです。


負けた者がみな貰う―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫)

負けた者がみな貰う―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫)

  • 作者: グレアム グリーン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 文庫



 主人公の「ぼく」は、40歳でバツイチの、さえないヒラ会計係です。
 幸運を手にして、若く美しい「ケアリー」と結婚することになりました。

 ある日突然、会社を牛耳る「御老体」から、呼ばれました。
 そして、彼の気まぐれで、モナコで結婚式を挙げることになりました。

 そこにはカジノがあり、「ぼく」はギャンブルに手を出してしまいます。
 会計士である「ぼく」は、当たりの出方に、ある種の法則を見出します。

 絶望したら幸運が訪れ、勝ったつもりが大事なものを無くしていて・・・
 大金持ちになった時、思い出すのは、ロールパンだけで過ごした日々・・・

 そして、「ぼく」が選んだ道は・・・
 面白くて痛快! しかも、人生の真理を描いています。

 この作品と「第三の男」は、グリーンの入門書としてオススメです。
 ちなみに、グリーンの作品で私のイチオシは、「情事の終り」です。

 「第三の男」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2014-11-14
 「情事の終り」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2014-10-19
          http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2014-10-20

 さいごに。(ゲートホテル)

 東京旅行では、浅草の雷門近くのゲートホテルの12階に泊まりました。
 部屋から、スカイツリーの眺めが、みごとでした!

DSCF1454-2.jpg


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