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アミ 小さな宇宙人 [20世紀その他文学]

 「アミ 小さな宇宙人」 エンリケ・バリオス作 石原彰二訳 (徳間文庫)


 一人の少年が、小さな宇宙人アミと交流を通して、様々なことを学ぶ物語です。
 作者はチリの作家。2000年に出て、爆発的に売れた小説です。

 徳間文庫から出ています。訳はとても分かりやすいです。
 しかも、さくらももこのかわいい挿し絵入りです。


アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)

アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)

  • 作者: エンリケ・バリオス
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2005/08/05
  • メディア: 文庫



 去年の夏、ベドゥリート少年は、海に落ちていくUFOを目撃しました。
 UFOに乘っていたのは、アミという小さな宇宙人でした。

 アミと交流しながら、ベドゥリートはさまざまなことを学びます。
 あるとき、少年はUFOに同乗して・・・

 私は7年前に、「星の王子さま」のような内容を期待して、この小説を読みました。
 しかし、かわいい挿し絵に騙されてしまった。宇宙人に違和感。

 「星の王子さま」は、姿も言葉も、ほんとうにかわいらしかった。
 「アミ」は、姿はかわいらしいのですが、言っていることは少ししゃらくさい。

 宇宙の基本は「愛」。その障害になっているのはエゴ。
 人類の進歩は、エゴを減らし愛を増やすこと。というお説教は、まだよい。

 自分たちの文明に比べて、地球はまだ未開状態にあるとか。
 地球は消滅の危機にある、だから救済計画に従って我々は行動しているとか。

 ずいぶん上から目線で偉そうです。
 「大きなお世話だ」と言いたくなります。

 また、価値観が偏っていて、自分の勝手な考えを押し付けるところもあります。
 猛獣や毒蛇は最も愛から遠いとか。肉食はダメだから、植物の実を食べるとか。

 見かけはかわいらしい少年。でも、中身は口うるさいおじさん。
 私ならこの本のタイトルを、「小さなおっさんの大きなお世話」としますね。

 しかし、レヴューを読むと、「感動した」という感想が圧倒的に多いです。
 しかも、この小説を実話(!)として、受け取っている人までいます。

 軽い読み物として割り切れば、面白い作品かもしれません。
 しかし、内容には充分注意が必要だと、個人的には思いました。

 さいごに。(娘からのメール2)

 最近、仕事の関係で、帰宅が遅い日が続いています。
 娘から「早く帰ってきて」と言われると、全て投げ出して帰りたくなります。


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