国境の南、太陽の西 [日本の現代文学]
「国境の南、太陽の西」 村上春樹 (講談社文庫)
ずっと忘れられなかった小学校時代の大切な友達との、純愛と不倫の物語です。
1992年に出た、村上春樹の7作目の長編小説です。講談社文庫に入っています。
「僕」が小学校5年生の終りのときに、島本さんという女子が転校してきました。
島本さんは、左足を少しひきずっていましたが、決して弱音を吐かない子でした。
「僕」も島本さんも、同じ一人っ子だったため、二人は急速に接近しました。
「僕」は相手に自分と似たものを見出し、お互いに好意を持っていると感じました。
しかし、二人は違う中学に進み、やがて交流が途絶えました。
「僕」は島本さんと会わなくなったあとも、彼女を懐かしく思い続けていました。
「僕は長いあいだ、彼女に対して僕の心の中の特別な部分をあけていたように思う。
まるでレストランのいちばん奥の静かな席に、そっと予約済の札を立てておくように」
離れてから25年後、それぞれの境遇は大きく変わっていて・・・
再会した二人は、どうしようもない何かによって、お互いに惹かれ合い・・・
「僕」の出した結論は? 島本さんの出した結論は?
そして、島本さんはどこへ行ってしまったのか?
この小説が出た直後、すぐに買って読んだはずですが、全く覚えていませんでした。
25年ぶりに再読して、「こんなに素敵でせつない小説だったのか」と驚いています。
「世の中には取り返しのつくことと、つかないことがあると思うのよ。
そして時間が経つというのは取り返しがつかないことよね。」(P20)
あのとき島本さんは、何か予感のようなものを既に感じ取っていたのではないか。
そして無意識的に、「僕」に忠告していたのではないか。
取り返しがつかないものを求めても、決してそれは手に入れられません。
島本さんはそこにいながら、まるで遠い星から送られる遥か昔の光のようで・・・
ところで、終盤の性描写は必要だったのか? もっと違った形があったのでは?
いつもこういう展開に陥るところに、ノーベル賞を取れない理由があるのでは?
この作品は、「ねじまき鳥クロニクル」から分離されて、成立したのだそうです。
つまり元となる部分は、最初は「ねじまき鳥」に含まれていた。知らなかった!
さいごに。(週2回のバレエ)
娘は10月から、バレエ教室に通うのを、週2回(木と土)に増やしました。
特に木曜日は学校のあとに行くので、帰って来るとくたくたになっています。
ずっと忘れられなかった小学校時代の大切な友達との、純愛と不倫の物語です。
1992年に出た、村上春樹の7作目の長編小説です。講談社文庫に入っています。
「僕」が小学校5年生の終りのときに、島本さんという女子が転校してきました。
島本さんは、左足を少しひきずっていましたが、決して弱音を吐かない子でした。
「僕」も島本さんも、同じ一人っ子だったため、二人は急速に接近しました。
「僕」は相手に自分と似たものを見出し、お互いに好意を持っていると感じました。
しかし、二人は違う中学に進み、やがて交流が途絶えました。
「僕」は島本さんと会わなくなったあとも、彼女を懐かしく思い続けていました。
「僕は長いあいだ、彼女に対して僕の心の中の特別な部分をあけていたように思う。
まるでレストランのいちばん奥の静かな席に、そっと予約済の札を立てておくように」
離れてから25年後、それぞれの境遇は大きく変わっていて・・・
再会した二人は、どうしようもない何かによって、お互いに惹かれ合い・・・
「僕」の出した結論は? 島本さんの出した結論は?
そして、島本さんはどこへ行ってしまったのか?
この小説が出た直後、すぐに買って読んだはずですが、全く覚えていませんでした。
25年ぶりに再読して、「こんなに素敵でせつない小説だったのか」と驚いています。
「世の中には取り返しのつくことと、つかないことがあると思うのよ。
そして時間が経つというのは取り返しがつかないことよね。」(P20)
あのとき島本さんは、何か予感のようなものを既に感じ取っていたのではないか。
そして無意識的に、「僕」に忠告していたのではないか。
取り返しがつかないものを求めても、決してそれは手に入れられません。
島本さんはそこにいながら、まるで遠い星から送られる遥か昔の光のようで・・・
ところで、終盤の性描写は必要だったのか? もっと違った形があったのでは?
いつもこういう展開に陥るところに、ノーベル賞を取れない理由があるのでは?
この作品は、「ねじまき鳥クロニクル」から分離されて、成立したのだそうです。
つまり元となる部分は、最初は「ねじまき鳥」に含まれていた。知らなかった!
さいごに。(週2回のバレエ)
娘は10月から、バレエ教室に通うのを、週2回(木と土)に増やしました。
特に木曜日は学校のあとに行くので、帰って来るとくたくたになっています。
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