礼儀作法入門 [読書・ライフスタイル]
「礼儀作法入門」 山口瞳 (新潮文庫)
人生の達人である著者が、自身の経験をもとに礼儀作法を伝授してくれます。
1974年に書かれたものです。好評だったため、続きの応用編も出ています。
最初に著者は、これは礼儀作法の教科書ではなく、副読本であると言います。
「礼儀正しくしようとして悪戦苦闘する男の苦心談と失敗談」だそうです。
日常生活や冠婚葬祭など、全24項目で「山口ワールド」が展開されています。
著者自身の実体験から導き出された提言なので、納得できるものが多いです。
「品行は悪くてもいい。礼儀作法は知らなくてもいい。しかし、品性は良くし
なくてはいけない。」(P38)(なるほど!)
酒の飲み方、箸の上げ下げ、祝辞の仕方、タバコの吸い方、見舞いの仕方、
スーツの選び方、ネクタイの買い方、帽子の被り方、鞄の持ち方・・・
と、具体的なことも色々書かれていますが、いずれも一家言があって面白い。
例えばネクタイについては、次のように書かれています。(P190)
「ネクタイというものは、女心と同じであって、変幻自在であって、とらえどこ
ろがない。始末がわるい。そこが多分おもしろいのだろうけれど。
だから、ネクタイは、値段の高低、色の良し悪し、幅がどうのこうの、柄がど
うのこうのということは、いっさい関係ない。衝動買いでゆくよりほかはない。」
衝動買いが良いか悪いかは別として、一理あると思います。
「いい!」と直感したネクタイを買わないでおくと、後悔することが多いです。
さて、続編に入っても山口節は健在。というより、ますます磨きがかかります。
どのページも痛快で、読んでいて楽しいです。
名刺の使い方、握手のしかた、接待の心得、観客のエチケット、ホテルと旅館、
嫁選び、性生活、育児法、子の名前、読書、お洒落、通ぶる人、粋について・・・
なお、山口瞳の魅力満載のエッセイに、「男性自身」シリーズがあります。
「週刊新潮」に31年間休まず続けたコラムで、ある意味、彼の代表作です。
ところで山口瞳は、開高健の推薦でサントリーの宣伝部に入ったことは有名です。
だから、私の中でこの二人は1セットです。
開高健の「知的な痴的な教養講座」も、非常に魅力のあるエッセイです。
「痴的」というところがポイントで、若い頃に読んで衝撃を受けました。
さいごに。(お菓子のことで怒られた)
私が腹ペコで帰って来ると、食卓に洋菓子があったので、食べようとしました。
しかしそれは、娘が仲良しの友達からもらった、大事なお菓子だったのです。
「ダメ! パパはお菓子を見ると、全部自分のものだと思っちゃうから困る!」
確かに私にはそういう所がある。でも、お菓子1つでそんなに怒らなくても・・・
人生の達人である著者が、自身の経験をもとに礼儀作法を伝授してくれます。
1974年に書かれたものです。好評だったため、続きの応用編も出ています。
最初に著者は、これは礼儀作法の教科書ではなく、副読本であると言います。
「礼儀正しくしようとして悪戦苦闘する男の苦心談と失敗談」だそうです。
日常生活や冠婚葬祭など、全24項目で「山口ワールド」が展開されています。
著者自身の実体験から導き出された提言なので、納得できるものが多いです。
「品行は悪くてもいい。礼儀作法は知らなくてもいい。しかし、品性は良くし
なくてはいけない。」(P38)(なるほど!)
酒の飲み方、箸の上げ下げ、祝辞の仕方、タバコの吸い方、見舞いの仕方、
スーツの選び方、ネクタイの買い方、帽子の被り方、鞄の持ち方・・・
と、具体的なことも色々書かれていますが、いずれも一家言があって面白い。
例えばネクタイについては、次のように書かれています。(P190)
「ネクタイというものは、女心と同じであって、変幻自在であって、とらえどこ
ろがない。始末がわるい。そこが多分おもしろいのだろうけれど。
だから、ネクタイは、値段の高低、色の良し悪し、幅がどうのこうの、柄がど
うのこうのということは、いっさい関係ない。衝動買いでゆくよりほかはない。」
衝動買いが良いか悪いかは別として、一理あると思います。
「いい!」と直感したネクタイを買わないでおくと、後悔することが多いです。
さて、続編に入っても山口節は健在。というより、ますます磨きがかかります。
どのページも痛快で、読んでいて楽しいです。
名刺の使い方、握手のしかた、接待の心得、観客のエチケット、ホテルと旅館、
嫁選び、性生活、育児法、子の名前、読書、お洒落、通ぶる人、粋について・・・
なお、山口瞳の魅力満載のエッセイに、「男性自身」シリーズがあります。
「週刊新潮」に31年間休まず続けたコラムで、ある意味、彼の代表作です。
ところで山口瞳は、開高健の推薦でサントリーの宣伝部に入ったことは有名です。
だから、私の中でこの二人は1セットです。
開高健の「知的な痴的な教養講座」も、非常に魅力のあるエッセイです。
「痴的」というところがポイントで、若い頃に読んで衝撃を受けました。
さいごに。(お菓子のことで怒られた)
私が腹ペコで帰って来ると、食卓に洋菓子があったので、食べようとしました。
しかしそれは、娘が仲良しの友達からもらった、大事なお菓子だったのです。
「ダメ! パパはお菓子を見ると、全部自分のものだと思っちゃうから困る!」
確かに私にはそういう所がある。でも、お菓子1つでそんなに怒らなくても・・・
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