エジプト十字架の謎 [20世紀アメリカ文学]
「エジプト十字架の謎」 エラリー・クイーン作 井上勇訳 (創元推理文庫)
エジプト十字架にはりつけにされ殺された、首なし死体の謎を追う物語です。
1932年刊。国名シリーズ第5作であり、最高傑作と目されることもあります。
私が読んだのは、創元推理文庫の旧版です。初版は1959年。井上訳です。
2016年に新訳版が出ました。文章は読みやすく、カバーもお洒落です。
ある田舎町で、T字の標識にはりつけにされた、首なし死体が発見されました。
死体は小学校長ヴァンで、彼の家のドアにもTの字が、血で描かれていました。
エラリー・クイーンは、首なし死体をエジプト十字架ではないかと考えました。
行方をくらました者たちの捜査が進展しないうちに、第二の殺人が起こり・・・
クイーンのファンが最高傑作として推す作品なので、15年ほど前に読みました。
しかし、私にはイマイチでした。以下、その理由を書かせていただきます。
エラリーは推理しているというより、話を解説しているにすぎないと感じました。
真実は推理から導かれるよりも、当事者の告白から明かされる方が多かったです。
しかも、真実はちびりちびりと小出しされ、物語はいっこうに進展しません。
皆が無為に過ごすのを、あざ笑うかのように、第三の殺人が起こってしまいます。
その後、エラリーが語り出しますが(旧版P382~)、これが、長い長い。
あーでもない、こーでもない、と言っているだけで、ちっとも核心に迫りません。
エラリーの講釈を読みながら、私はホームズを懐かしく思い出しました。
彼は、わずか30ページの中ですべてを解決し、真実を簡潔に語ってくれました。
最後にエラリーは、クロサックの正体を見破って、得意げに話し始めます。
でも、犯人が捕まってから話しても意味ないです。どうせ犯人に吐かせるんだし。
それに、犯人を追い詰めたのはヤードリーであり、彼の方がお手柄だのでは?
エラリーが、恩師のヤードリーを小馬鹿にして話すのも、いかがなものか?
作品を楽しめなかった最大の理由は、主人公エラリーが鼻についたからです。
また、エラリー警視の親馬鹿ぶりにも呆れました。(ある意味面白かったけど)
と、クイーン・ファンの皆さん、勝手なことばかり述べてごめんなさい。
こんなふうに書いておきながら、やはり「ギリシア棺の謎」は読みたいです。
さいごに。(シャトレーゼのホワイトラスク)
ホワイトチョコラスクといったら、ガトーフェスタハラダのものが有名。
確かにとてもぜいたくな味なのだけど、値段もそれなりに高いです。
ところが、シャトレーゼのホワイトチョコラスクも、とてもおいしかった。
値段も安かったので、今後はこちらが、わが家の定番になりそうです。
エジプト十字架にはりつけにされ殺された、首なし死体の謎を追う物語です。
1932年刊。国名シリーズ第5作であり、最高傑作と目されることもあります。
私が読んだのは、創元推理文庫の旧版です。初版は1959年。井上訳です。
2016年に新訳版が出ました。文章は読みやすく、カバーもお洒落です。
ある田舎町で、T字の標識にはりつけにされた、首なし死体が発見されました。
死体は小学校長ヴァンで、彼の家のドアにもTの字が、血で描かれていました。
エラリー・クイーンは、首なし死体をエジプト十字架ではないかと考えました。
行方をくらました者たちの捜査が進展しないうちに、第二の殺人が起こり・・・
クイーンのファンが最高傑作として推す作品なので、15年ほど前に読みました。
しかし、私にはイマイチでした。以下、その理由を書かせていただきます。
エラリーは推理しているというより、話を解説しているにすぎないと感じました。
真実は推理から導かれるよりも、当事者の告白から明かされる方が多かったです。
しかも、真実はちびりちびりと小出しされ、物語はいっこうに進展しません。
皆が無為に過ごすのを、あざ笑うかのように、第三の殺人が起こってしまいます。
その後、エラリーが語り出しますが(旧版P382~)、これが、長い長い。
あーでもない、こーでもない、と言っているだけで、ちっとも核心に迫りません。
エラリーの講釈を読みながら、私はホームズを懐かしく思い出しました。
彼は、わずか30ページの中ですべてを解決し、真実を簡潔に語ってくれました。
最後にエラリーは、クロサックの正体を見破って、得意げに話し始めます。
でも、犯人が捕まってから話しても意味ないです。どうせ犯人に吐かせるんだし。
それに、犯人を追い詰めたのはヤードリーであり、彼の方がお手柄だのでは?
エラリーが、恩師のヤードリーを小馬鹿にして話すのも、いかがなものか?
作品を楽しめなかった最大の理由は、主人公エラリーが鼻についたからです。
また、エラリー警視の親馬鹿ぶりにも呆れました。(ある意味面白かったけど)
と、クイーン・ファンの皆さん、勝手なことばかり述べてごめんなさい。
こんなふうに書いておきながら、やはり「ギリシア棺の謎」は読みたいです。
さいごに。(シャトレーゼのホワイトラスク)
ホワイトチョコラスクといったら、ガトーフェスタハラダのものが有名。
確かにとてもぜいたくな味なのだけど、値段もそれなりに高いです。
ところが、シャトレーゼのホワイトチョコラスクも、とてもおいしかった。
値段も安かったので、今後はこちらが、わが家の定番になりそうです。
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