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新・世界の七不思議 [日本の現代文学]

 「新・世界の七不思議」 鯨統一郎 (創元推理文庫)


 うらぶれたバーに集う4人によって、世界の七不思議が解明されていく物語です。
 「邪馬台国はどこですか?」の続編で、「ミステリーズ」に連載されました。


新・世界の七不思議 (創元推理文庫)

新・世界の七不思議 (創元推理文庫)

  • 作者: 鯨 統一郎
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2005/02/24
  • メディア: 文庫



 古代史の世界的権威であるジョゼフ・ハートマン教授は、寂れたバーを訪れました。
 そこで待っていたのは、歴史学者の早乙女静香。そしてバーテンダーの松永でした。

 3人が古代史について話していると、居合わせた雑誌ライターの宮田が加わり・・・
 この日から7夜、世界の七不思議について、歴史検証バトルが繰り広げられました。

 毎回、歴史学者の早乙女静香が豊富な知識を披露し、バーテンの松永がそれに応じ、
 話が盛り上がったところで、雑誌ライターの宮田六郎が奇抜な解釈を提示します。

 「あなたのブラックホールのような無知の穴には、太陽のようなあたしの知性も吞
 みこまれそうよ」と、静香にけなされながらも、結局話を締めくくるのは宮田です。

 テーマは、アトランティス大陸、ストーンヘンジ、ピラミッド、ノアの方舟、
 始皇帝、ナスカの地上絵、モアイ像。タイトルを見るだけで、ワクワクします。

 中でも、ストーンヘンジの解釈は、とても面白かったです。
 ストーンヘンジが二本の柱で支えたものは? それが日本に渡り〇〇となった?

 ノアの方舟の解釈は、信者の方が聞いたら怒りそうですが、実に面白かったです。
 日本で言う「ムカシ」の意味は? ノアや動物たちは偶然に集まった?

 しかし、もっとも魅力的だったのは、静香と宮田そして松永の知的な会話でした。
 知らず知らずのうちに、古代史ほか多くの蘊蓄が、楽しみながら身に付きました。

 ところで、宮田が紹介した仮説は、全て作者のオリジナルなのでしょうか。
 たとえばナスカの地上絵の解釈は、TV番組で見たような気がするのですが・・・

 全てオリジナルでなくても、読み物としてとても面白くて価値があると思います。
 できれば、どこまでが引用で、どこからがオリジナルなのかを、確認したいです。

 さて、デビュー作で姉妹編の「邪馬台国はどこですか?」も、ファンが多いです。
 邪馬台国の場所、ブッダの悟り、聖徳太子の正体、イエスの復活など、興味深い。


邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)

邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)

  • 作者: 鯨 統一郎
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1998/05/24
  • メディア: 文庫



 さいごに。(51歳になりました)

 先日、誕生日を迎えて、とうとう51歳になりました。
 100歳まで生きる予定なので、人生の折り返し点を越えたところです。

 シャトレーゼのロールケーキを買い、4センチぐらいに切って食べました。
 少し前だったら、10センチくらい食べるのは、余裕だったのですが。

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