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枕草子 [日本の古典文学]

 「枕草子」 清少納言作 坂口由美子訳 (角川ソフィア文庫)


 宮廷生活や四季の移ろいを、鋭い観察眼で簡潔に描いた、随筆文学の傑作です。
 「源氏物語」の「あはれの文学」に対し、「をかしの文学」と称されています。


枕草子 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

枕草子 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2001/07/01
  • メディア: 文庫



 「枕草子」は、随筆の古典中の古典です。今さら内容説明は不要でしょう。
 中学校や高校で誰もが必ず接してきたと思います。有名な章段は・・・

 春はあけぼの、木の花は、鳥は、虫は、ありがたきもの、うつくしきもの。
 くらげの骨、逢坂の関、言はで思ふぞ、香炉峰の雪、枕にこそ侍らめ。

 「枕草子」といったら「春はあけぼの」。この固定観念がつまらなくしている!
 本当に面白いのは、清少納言の、当時の人間関係がしのばれる章段です。

 清少納言の出仕のいきさつ、中宮定子の全盛期、道隆の死と伊周の没落・・・
 清少納言と則光、清少納言と斉信(ただのぶ)、清少納言と行成・・・

 補足説明では、今昔物語なども引用して、知られざる一面を紹介しています。
 もと夫の則光は意外とイケメンだったり、父の元輔は意外とお茶目だったり。

 しかし、もっとも印象的だったのは、やはり藤原斉信と藤原行成です。
 清少納言も、一流の貴公子たちとのやり取りを楽しんでいたんですね。

 さて、「NHKまんがで読む古典1 枕草子」は、よくできているマンガです。
 内容はもちろん、作者のこと、時代背景、宮中生活等についても分かります。


枕草子 (ホーム社漫画文庫―NHKまんがで読む古典 (特5-1))

枕草子 (ホーム社漫画文庫―NHKまんがで読む古典 (特5-1))

  • 作者: 面堂 かずき
  • 出版社/メーカー: ホーム社
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: 文庫



 この中で私が最も気になったのは、ほんの一瞬だけ登場した藤原実方です。
 清少納言と藤原の実方は、幼なじみであったという! 

 実方は、私の憧れの歌人のひとりです。「おくのほそ道」で紹介しました。
 「おくのほそ道」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2015-01-16

 「むかし・あけぼの」は、「枕草子」の小説で、めちゃくちゃ面白いです。
 ある意味、枕草子本の決定版です。2016年に文春文庫から復刊されました。


むかし・あけぼの 上 小説枕草子 (文春文庫)

むかし・あけぼの 上 小説枕草子 (文春文庫)

  • 作者: 田辺 聖子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/04/08
  • メディア: 文庫



むかし・あけぼの 下 小説枕草子 (文春文庫)

むかし・あけぼの 下 小説枕草子 (文春文庫)

  • 作者: 田辺 聖子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/04/08
  • メディア: 文庫



 さいごに。(早めの誕生日プレゼント)

 娘の誕生日は9月ですが、すでに早めの誕生日プレゼントを与えました。
 6月末に出る「ヘイセイ・ジャンプ」の10周年記念ライブDVD3枚組です。

 妻がアマゾンで予約購入しました。6000円ほどの出費でした。
 しかし、3パターンあるので、ジャニオタは3種(18000円!)買うんだとか。
 (うちの子が、1つで満足してくれて良かった)

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コメント 2

サンフランシスコ人

「枕草子」.......懐かしいですね...
by サンフランシスコ人 (2018-06-03 04:17) 

ike-pyon

サンフランシスコ人さん、いつもありがとうございます。
私も「枕草子」を読み返して、高校時代を懐かしく思い出しました。
by ike-pyon (2018-06-05 06:56) 

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