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レベッカ2 [20世紀イギリス文学]

 「レベッカ 下」 ダフネ・デュ・モーリア作 茅野美ど里訳 (新潮文庫)


 後妻として大邸宅に住む主人公が、亡き先妻の影に追い詰められていく物語です。
 「20世紀ゴシックロマンの金字塔」と評価されています。映画もまた名画です。


レベッカ (下) (新潮文庫)

レベッカ (下) (新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/02/28
  • メディア: 文庫



 ダンヴァーズ夫人の計略で、「わたし」は仮装パーティーで大失態を犯しました。
 突然本性をさらけ出したダンヴァーズ夫人! この女は、二重人格か?!

 「わたくしはだんな様の顔も目つきも見ております。あれは自ら地獄に堕ちた人間
 の顔です。みんなご自分が悪いのです。だんな様はミセス・デ・ウィンターが見て
 いることを、夜になるとやってきて見ていることを、ご存じなんです。ミセス・デ・
 ウィンター(=レベッカ)はそっとおいでになったりはしません。そんななまやさ
 しいお方ではございません。」P64

 「ほんとうのミセス・デ・ウィンターは奥様ではありません。幽霊のような形は奥
 様のほうでございます。誰にも求められず、忘れられて、押しのけられているのは
 奥様のほうです。だったら、マンダレーはミセス・デ・ウィンターにお任せになっ
 たらいかがです? ここから消えておしまいになったらいかがです?」P72

 船の座礁とともに、レベッカのヨットが見つかり、物語は急速に展開し始めます。
 引き上げられたヨットには、地下霊廟に埋葬されたはずのレベッカの遺体が・・・

 なぜそこからレベッカの遺体が? レベッカはどのように死んだのか?
 明かされる、レベッカのもう一つの顔! そして、誰もが知らなかった秘密!

 「男のことはみんな軽蔑していらっしゃいました。そんなことはすべて超越してい
 らしたのです」(P265)

 「男女のことはゲームだったんです、ただのゲームだったのです。(中略)帰宅さ
 れて二階のお部屋のベッドに坐り込んで、おなかを抱えて男どもを笑ってらしたミ
 セス・デ・ウィンターをのお姿を見たことが何度あったことか」(P266)

 ある意味、この物語でもっとも怖かったのは、ここだったかもしれません。
 男どもを見下し、蔑み、手玉に取り、嘲笑し、楽しんでいたレベッカ・・・

 それにしても、最終場面でベーカー医師の示した証拠は、意外なものでした。
 そして、象徴的な光景でプツンと切れる結末にも、驚かされました。

 さて、ヒッチコックの「レベッカ」には、アレンジが加えられているそうです。
 私はまだ見ていないので、機会があったら見てみたいです。


レベッカ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • 発売日: 2011/02/16
  • メディア: DVD



 また、ヒッチコックの「鳥」の原作も、ダフネ・デュ・モーリアです。
 ただし「鳥」の方は、原作が大きく改変されているようです。


鳥 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2012/09/26
  • メディア: DVD



 さいごに。(青学の動画)

 仕事が忙しくて運動不足なので、休日に運動系の動画で体を動かしました。
 青山学院の陸上トレーナーの「青トレ」をやってみました。めっちゃキツかった。



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