第九軍団のワシ [20世紀イギリス文学]
「第九軍団のワシ」 ローズマリ・サトクリフ作 猪熊葉子訳 (岩波少年文庫)
マーカス青年が元奴隷のエスカとともに、父の軍団の象徴のワシを取り戻す物語です。
サトクリフの歴史小説の傑作で1954年に刊行され、2012年に映画が上映されました。
マーカスは百人隊長としてブリテンに配属されましたが、最初の戦闘で負傷しました。
軍人生命を絶たれたマーカスが叔父の屋敷にいると、司令官が叔父を訪ねてきました。
そのときマーカスは、忽然と消えた第九軍団の、「ワシ」の黄金象の噂を聞きました。
「ワシ」は辺境の地のある氏族で、神としてあがめられているらしいと言うのです。
実は、第九軍団で「ワシ」を守っていた者こそ、マーカスの父だったのです。
マーカスは敵地深くに入り込み、「第九軍団のワシ」を取り戻すことを決意しました。
命がけの冒険を支える者として、マーカスは信頼している奴隷のエスカを選びました。
マーカスは、エスカに解放証書を与えて言います。(ここのやりとりが良い!)
「拒否できない奴隷に、こんなことを頼むことはできない。だが、友達にはできる。」
「わたしは奴隷だから仕えたのではありません。わたしはマーカスに仕えたのです。」
ふたりはさっそく出発の準備にかかりました。
どこでも通り抜けられるよう、マーカスはギリシア出身の眼医者に扮装して・・・
この物語は、歴史物語であり、冒険物語であると同時に、友情の物語でもあります。
マーカスとエスカの美しい信頼関係が、物語をさらに味わい深いものにしています。
また、アザラシ族の族長デルグディアンも良い味を出しています。
マーカスを第九軍団に関わる者だと知りながら接していたようですし・・・
さて、この物語で最も印象的だったのは、「新しい槍つかいの祭り」の場面です。
素裸にアザラシの皮だけかぶった男が、吠えながらアザラシのように這い回り・・・
興奮の中「生命のありか」から、祭司であり神でもある「角のあるもの」が現れ・・・
少年は死んで戦士として生まれ変わったことが伝えられると、闇から少年たちが・・・
非常に面白い作品でした。いっきに読めました。
本書はローマ・ブリテン四部作の一冊目です。このあと続く三作も読んでみたいです。
映画版では、ドラマティックにアレンジされているようです。これは、見たい!
エスカを解放するのが冒険の途中だったり、第九軍団の残党が集まったり・・・
さいごに。(QRコードが苦手だ)
ちらしなどに付いているQRコードを、スマホで読み取っている人をよく見かけます。
私にとってそれは未知の分野です。私のガラケーではQRコードを読み取れないので。
「QRコードを読み取ってクーポンを手に入れよう」みたいなものとは、無縁です。
「QRコード」と聞くだけで、「私には難しくてできない」と思ってしまいます。
マーカス青年が元奴隷のエスカとともに、父の軍団の象徴のワシを取り戻す物語です。
サトクリフの歴史小説の傑作で1954年に刊行され、2012年に映画が上映されました。
マーカスは百人隊長としてブリテンに配属されましたが、最初の戦闘で負傷しました。
軍人生命を絶たれたマーカスが叔父の屋敷にいると、司令官が叔父を訪ねてきました。
そのときマーカスは、忽然と消えた第九軍団の、「ワシ」の黄金象の噂を聞きました。
「ワシ」は辺境の地のある氏族で、神としてあがめられているらしいと言うのです。
実は、第九軍団で「ワシ」を守っていた者こそ、マーカスの父だったのです。
マーカスは敵地深くに入り込み、「第九軍団のワシ」を取り戻すことを決意しました。
命がけの冒険を支える者として、マーカスは信頼している奴隷のエスカを選びました。
マーカスは、エスカに解放証書を与えて言います。(ここのやりとりが良い!)
「拒否できない奴隷に、こんなことを頼むことはできない。だが、友達にはできる。」
「わたしは奴隷だから仕えたのではありません。わたしはマーカスに仕えたのです。」
ふたりはさっそく出発の準備にかかりました。
どこでも通り抜けられるよう、マーカスはギリシア出身の眼医者に扮装して・・・
この物語は、歴史物語であり、冒険物語であると同時に、友情の物語でもあります。
マーカスとエスカの美しい信頼関係が、物語をさらに味わい深いものにしています。
また、アザラシ族の族長デルグディアンも良い味を出しています。
マーカスを第九軍団に関わる者だと知りながら接していたようですし・・・
さて、この物語で最も印象的だったのは、「新しい槍つかいの祭り」の場面です。
素裸にアザラシの皮だけかぶった男が、吠えながらアザラシのように這い回り・・・
興奮の中「生命のありか」から、祭司であり神でもある「角のあるもの」が現れ・・・
少年は死んで戦士として生まれ変わったことが伝えられると、闇から少年たちが・・・
非常に面白い作品でした。いっきに読めました。
本書はローマ・ブリテン四部作の一冊目です。このあと続く三作も読んでみたいです。
映画版では、ドラマティックにアレンジされているようです。これは、見たい!
エスカを解放するのが冒険の途中だったり、第九軍団の残党が集まったり・・・
さいごに。(QRコードが苦手だ)
ちらしなどに付いているQRコードを、スマホで読み取っている人をよく見かけます。
私にとってそれは未知の分野です。私のガラケーではQRコードを読み取れないので。
「QRコードを読み取ってクーポンを手に入れよう」みたいなものとは、無縁です。
「QRコード」と聞くだけで、「私には難しくてできない」と思ってしまいます。
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