ロートレック荘事件 [日本の現代文学]
「ロートレック荘事件」 筒井康隆 (新潮文庫)
【注意! ネタばれがあります】
ロートレック荘と呼ばれる別荘で起こった、連続殺人事件を解明する推理小説です。
1990年に刊行されました。叙述の仕方に特徴があり、仕掛けには賛否両論あります。
「おれ」は8歳の時、一緒に遊んでいたいとこの重樹にけがをさせてしまいました。
それ以後「おれ」は、下半身が成長しなくなった重樹を、常に支え続けてきました。
あるとき「おれ」と重樹たちは、会社経営者の木内氏の別荘に招待されました。
別荘はロートレックのコレクションがあるため、ロートレック荘と呼ばれています。
そこでは、木内夫妻と娘の典子ほか、典子の友人である二人の少女たちがいました。
そして木内氏は、24歳になった娘の典子を、「おれ」に嫁がせたいようなのです。
しかし「おれ」は、典子の友人の寛子が好きで、二人は結婚の約束を交わしました。
翌朝早く、台所で木内氏と「おれ」が話をしているとき、二発の銃声がして・・・
さて、物語の第二章から、どことなく違和感を覚えますが、それがよく分かりません。
第三章でさらに違和感が増しますが、やはりよく分からなくて戸惑ってしまいました。
そこで、もう一度最初から読み直してみて、ようやく頭を整理することができました。
しかし皆さんには、読み直すことを勧めません。違和感を持ったまま読んでほしい。
というのも、この違和感こそが、この作品の命だからです。
人物関係を整理してしまうと、犯人もトリックも早々に分かってしまいます。
私は最初、人物関係がとても分かりにくいので、「下手な書き方」だと思いました。
しかし、そうではないのです。その分かりにくさこそ、「上手い書き方」なのです。
ややネタバレになりますが、第二章で私が「あれ?」と思った点を述べてみます。
それは、ロートレック荘には3人の少女たちがいるのに、男が2人しかいないこと。
若いころ、合コンをやるとき、女性が余るような設定はありえませんでした。(笑)
だから、もうひとり読み落としたのではないかと考え、私は読み直しました。
すると、自分の読み違いに気づき、3人目が分かったのです。
第一章の語り手「おれ」と第二章の「おれ」と第三章の「おれ」は、それぞれ・・・
ロートレックのイメージが、次のような連想をさせますが、これまたクセモノです。
「ロートレック = 下半身が不自由な画家 = 浜田画伯 = 重樹」・・・
とはいえ、作者がやろうとしたことは、他にはない推理トリックだと思いました。
そういう意味で、読んでおいて損はない作品です。
さいごに。(パウダー250%)
腎機能障害となったので、医者に減塩を強く勧められました。
そこで初めにやったことは「ハッピーターン パウダー250%」をやめることです。
これまではやや中毒気味で、コンビニに入ると必ず2~3袋ずつ買っていました。
でも、もう買っていません。がんばれば克服できるものなのですね。
【注意! ネタばれがあります】
ロートレック荘と呼ばれる別荘で起こった、連続殺人事件を解明する推理小説です。
1990年に刊行されました。叙述の仕方に特徴があり、仕掛けには賛否両論あります。
「おれ」は8歳の時、一緒に遊んでいたいとこの重樹にけがをさせてしまいました。
それ以後「おれ」は、下半身が成長しなくなった重樹を、常に支え続けてきました。
あるとき「おれ」と重樹たちは、会社経営者の木内氏の別荘に招待されました。
別荘はロートレックのコレクションがあるため、ロートレック荘と呼ばれています。
そこでは、木内夫妻と娘の典子ほか、典子の友人である二人の少女たちがいました。
そして木内氏は、24歳になった娘の典子を、「おれ」に嫁がせたいようなのです。
しかし「おれ」は、典子の友人の寛子が好きで、二人は結婚の約束を交わしました。
翌朝早く、台所で木内氏と「おれ」が話をしているとき、二発の銃声がして・・・
さて、物語の第二章から、どことなく違和感を覚えますが、それがよく分かりません。
第三章でさらに違和感が増しますが、やはりよく分からなくて戸惑ってしまいました。
そこで、もう一度最初から読み直してみて、ようやく頭を整理することができました。
しかし皆さんには、読み直すことを勧めません。違和感を持ったまま読んでほしい。
というのも、この違和感こそが、この作品の命だからです。
人物関係を整理してしまうと、犯人もトリックも早々に分かってしまいます。
私は最初、人物関係がとても分かりにくいので、「下手な書き方」だと思いました。
しかし、そうではないのです。その分かりにくさこそ、「上手い書き方」なのです。
ややネタバレになりますが、第二章で私が「あれ?」と思った点を述べてみます。
それは、ロートレック荘には3人の少女たちがいるのに、男が2人しかいないこと。
若いころ、合コンをやるとき、女性が余るような設定はありえませんでした。(笑)
だから、もうひとり読み落としたのではないかと考え、私は読み直しました。
すると、自分の読み違いに気づき、3人目が分かったのです。
第一章の語り手「おれ」と第二章の「おれ」と第三章の「おれ」は、それぞれ・・・
ロートレックのイメージが、次のような連想をさせますが、これまたクセモノです。
「ロートレック = 下半身が不自由な画家 = 浜田画伯 = 重樹」・・・
とはいえ、作者がやろうとしたことは、他にはない推理トリックだと思いました。
そういう意味で、読んでおいて損はない作品です。
さいごに。(パウダー250%)
腎機能障害となったので、医者に減塩を強く勧められました。
そこで初めにやったことは「ハッピーターン パウダー250%」をやめることです。
これまではやや中毒気味で、コンビニに入ると必ず2~3袋ずつ買っていました。
でも、もう買っていません。がんばれば克服できるものなのですね。
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