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読書力 [その他・雑感]

 「読書力」 斎藤孝 (岩波新書)


 今回は文庫本ではありません。文学でもありません。
 しかし、どうしても紹介したい本です。

 読書の重要性を訴えて有名な、明治大教授の斎藤孝氏の読書論です。
 現在、岩波新書から出ています。


読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2002/09/20
  • メディア: 新書



 氏の持論は明快です。
 「本は読んでも読まなくてもいいというものではない。
 読まなければいけないものだ。」(P5)

 同感!
 これほどはっきり言ってくれると、気持ちがいい。

 世の中には気取った大人もいて、こんなふうに甘くささやいたりします。
 読書なんて、したくないなら、しなくていいんだよ、と。
 驚くことに、そう言っているのが、作家だったりする。(裏切り者)

 でも、そういう言葉には、どこか欺瞞があると思います。
 自己を形成する上で、絶対に読書は必要だと、私は思います。

 さて、この本を読み直してみると、改めて目からうろこが落ちました。
 例えば、次のような箇所。

 「文庫本は持ち歩きやすい。日常でいつも本を携帯し、
 時間の空きを見つけて読む。そうした読書のスタイルが、
 文庫本という本のスタイルとはセットになっている。」(P9)

 → なるほど。文庫本という形態が、読書習慣に適しているわけか。

 「自分の本棚には、自分が過ごしてきた読書の時間が
 詰め込まれている。」(P70)

 → そうなんですよね。だから自分の本棚を眺めるのは楽しい。

 「線を引いてしまえば、それは自分の本になる。(中略)
 自分の刻印を残した本は、いとおしくなる。」(P136)

 → 同感。ただし私は、三色ペンではなく、シャープペンを使っています。

 他にも、「本について他人に話そう」とか、「文庫100冊新書50冊を目安
 にしよう」とか、「総ルビ文化を復権しよう」とか、面白い話題ばかりです。

 巻末には、付録の「文庫百選」が付いていて、参考になります。
 カラマーゾフを読まずに何を読むのか、と書かれていたのは、ここです。

 齋藤氏は、「絶対感動本50」という単行本も出しています。
 テーマは、「人間の器を大きくする名著」。
 若い友人に本を勧める時に、とても参考になります。


斎藤孝のおすすめブックナビ 絶対感動本50

斎藤孝のおすすめブックナビ 絶対感動本50

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: 単行本



 「絶対感動本50」は、「読書入門」として、3年前に文庫化されました。
 現在は、残念なことに、品切れ中のようです。


読書入門―人間の器を大きくする名著 (新潮文庫)

読書入門―人間の器を大きくする名著 (新潮文庫)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 文庫



 「ドストエフスキーの人間力」という本もオススメですが、品切れ中。
 これを読むと、ドストエフスキーを、猛烈に読みたくなります。
 2年前に、新潮文庫から出されたばかりなので、時々書店で見かけます。


ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫)

ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/05/28
  • メディア: 文庫



 さいごに。

 バレンタインデーでは、私が好きなロールケーキを食べました。
 とてもおいしいケーキでした。でも、もっと食べたかった。

 実は、「夕食の代わりに、ケーキをまるごと一個を食べよう」と、
 結婚以来、毎年提案しているのですが、今年も却下されたのです。

 また、娘と妻が、二人でチョコを作ってくれました。
 娘からもらう初めてのチョコです。少しずつ味わって食べています。

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