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19世紀ロシア文学のベスト20から外れた本 [19世紀ロシア文学]

 前回、「文学全集 第Ⅲ集 19世紀ロシア編」を選びました。
 しかし、「どうしてあの作品がないのか」という声が聞こえてきそうです。
 実際、当然選ばれるはずの作品が、様々な理由で外れてしまいました。

 今回は、その弁明です。
 主に7人の作家の作品について、コメントしました。


① プーシキンの「スペードの女王」と「ボリス・ゴドゥノフ」。
   http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-04-22
   http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-10-03
   ロシア文学史上傑作のこの二作が、なぜ外されたのか?

 答え→ 入れたかったが、もう入らなかった。
       「オネーギン」と「大尉の娘」を、選んでいるし。

② レールモントフの「現代の英雄」。
   http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-10-12
   この作品は、ロシア文学史上、外せないはず。

 答え→ その通り。この作品は、本来外せません。
       しかし現在、文庫本で手に入らないから外しました。

      岩波文庫版は、現在、品切れ。
      手に入らなければ、文学全集として揃えられません。
      岩波文庫さんには、復刊か改版を、強く強く望む。

③ ゴーゴリの「死せる魂」。
   この傑作が、記事にも取り上げられていないのは、納得できない。

 答え→ 私も納得できません。なぜこの傑作が、品切れ状態なのか。
      手に入るようになったら、即、記事にして、全集に収録します。

      そういえば、近所の本屋に、その中巻と下巻がありました。
      でも、上巻だけは無い。訳は古いので、新訳を強く望みます。

死せる魂 中 (岩波文庫 赤 605-5)

死せる魂 中 (岩波文庫 赤 605-5)

  • 作者: N.ゴーゴリ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1990/02
  • メディア: 文庫



④ ツルゲーネフの「はつ恋」。
   http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-06-12
   この愛すべき佳品が、なぜ外されたのか?

 答え→ ほかに、重要な作品が多かったので。
      この選択は、私もつらかった。

⑤ ゴンチャロフの「オブローモフ」。
  「平凡物語」や「断崖」よりも、こっちを入れるべきではないのか?

 答え→ 全くそのとおり。しかし、この傑作も、品切れだから仕方ない。
      文庫本で新訳が出ることを、強く強く望みます。

オブローモフ〈上〉 (岩波文庫)

オブローモフ〈上〉 (岩波文庫)

  • 作者: ゴンチャロフ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1976/02/16
  • メディア: 文庫



⑥ ドストエフスキーの「地下室の手記」と「貧しい人々」。
   この二作も、名作中の名作ではないのか?

 答え→ 涙が出るほど、そのとおり。
      二作とも、新潮版の改版待ちです。出たら即、記事にします。
      しかし、全集入りするかは、やや微妙。ドスト、多すぎですから。


地下室の手記 (新潮文庫)

地下室の手記 (新潮文庫)

  • 作者: ドストエフスキー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1969/12
  • メディア: 文庫



貧しき人びと (新潮文庫)

貧しき人びと (新潮文庫)

  • 作者: ドストエフスキー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1969/06
  • メディア: 文庫



⑦ チェーホフの「チェーホフ集」と「かもめ」。
   http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-12-09
   http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-11-22  
   特に「かもめ」は、日本で最も知られている。外せない作品では?

 答え→ 確かに。しかし、私の好みで「桜の園」と「ワーニャ」を選択。
      「かもめ」は、泣きながら、外しました。

 …というように、品切れゆえに全集入りが見送られた作品が多いです。
 岩波さん、古典新訳さん、新潮さんらに、是非がんばってほしい。


 さいごに。(ありがとうございます)

 今回の記事が、2012年最後の記事になりそうです。
 読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

 3年前に始めて、350回目になります。
 総閲覧数は、27万ページに達しました。
 が、相変わらず、妻は私のブログに、関心がありません。いいのだけど。

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