セールスマンの死 [20世紀アメリカ文学]
「セールスマンの死」 アーサー・ミラー作 倉橋健訳 (ハヤカワ演劇文庫)
夢破れ人生に疲れたセールスマンが、自滅していく姿を描いた戯曲です。
作者アーサー・ミラーの地位を、不動にした名作です。
2006年に刊行が開始されたハヤカワ演劇文庫の、最初に出た作品です。
訳は分かりやすくて、活字は読みやすいです。
かつては敏腕セールスマンで、あちこちに商品を売りまくっていた父のウィリー。
しかし63歳になる今は、過去の栄光にすがって生きる、落ちぶれた年寄りです。
かつてはフットボールの花形選手で、自信にあふれ前途洋々だった息子のビフ。
しかし34歳になる今は、職もなく自分の将来が全く見いだせない男です。
かつて景気の良かったローマン家は、今は暮らしていくのがやっと。
かつて和気あいあいとしていた家族は、今はケンカばかり。
あのころの栄光はどこへ行ってしまったのか。どこで道を間違えたのか。
あのころの幸せを、取り戻すことはできないのか。
しだいに分かってくる意外な事実・・・
そして、すべてを取り戻すために、ウィリーのとった驚くべき行動・・・
実にせつないです。泣けます。涙無しには読めませんし、見られません。
試演では、幕が下りても拍手は起こらず、観客はただ泣いていたといいます。
特に、幻影に向かって話し始めるウィリーは、あまりにも痛々しい。
こういう傑作を、文庫本で提供してくれたハヤカワ演劇文庫さんに感謝です。
「考えてみるとだね、一生働きつづけてこの家の支払いをすませ、
やっと自分のものになると、誰も住む者はいないんだな。」(P16)
ウィリーのこのセリフに、私はドキリとしてしまいました。
というのも、うちの住宅も、ウィリーと同じく25年ローンなので。
さいごに。(娘が8歳に)
先日娘が8歳になりました。バースデイケーキを自宅で作りました。
このブログを始めたとき、娘はまだ3歳でした。月日が過ぎるのは速いです。
夢破れ人生に疲れたセールスマンが、自滅していく姿を描いた戯曲です。
作者アーサー・ミラーの地位を、不動にした名作です。
2006年に刊行が開始されたハヤカワ演劇文庫の、最初に出た作品です。
訳は分かりやすくて、活字は読みやすいです。
アーサー・ミラー〈1〉セールスマンの死 (ハヤカワ演劇文庫)
- 作者: アーサー・ミラー
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/09/20
- メディア: 文庫
かつては敏腕セールスマンで、あちこちに商品を売りまくっていた父のウィリー。
しかし63歳になる今は、過去の栄光にすがって生きる、落ちぶれた年寄りです。
かつてはフットボールの花形選手で、自信にあふれ前途洋々だった息子のビフ。
しかし34歳になる今は、職もなく自分の将来が全く見いだせない男です。
かつて景気の良かったローマン家は、今は暮らしていくのがやっと。
かつて和気あいあいとしていた家族は、今はケンカばかり。
あのころの栄光はどこへ行ってしまったのか。どこで道を間違えたのか。
あのころの幸せを、取り戻すことはできないのか。
しだいに分かってくる意外な事実・・・
そして、すべてを取り戻すために、ウィリーのとった驚くべき行動・・・
実にせつないです。泣けます。涙無しには読めませんし、見られません。
試演では、幕が下りても拍手は起こらず、観客はただ泣いていたといいます。
特に、幻影に向かって話し始めるウィリーは、あまりにも痛々しい。
こういう傑作を、文庫本で提供してくれたハヤカワ演劇文庫さんに感謝です。
「考えてみるとだね、一生働きつづけてこの家の支払いをすませ、
やっと自分のものになると、誰も住む者はいないんだな。」(P16)
ウィリーのこのセリフに、私はドキリとしてしまいました。
というのも、うちの住宅も、ウィリーと同じく25年ローンなので。
さいごに。(娘が8歳に)
先日娘が8歳になりました。バースデイケーキを自宅で作りました。
このブログを始めたとき、娘はまだ3歳でした。月日が過ぎるのは速いです。
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