白い牙 [20世紀アメリカ文学]
「白い牙」 ジャック・ロンドン作 深町眞理子訳 (古典新訳文庫)
荒野に生まれた狼が、紆余曲折を経たのち、人間社会に溶け込んでいく物語です。
名作「荒野の呼び声」と、表裏一体となっている作品です。
古典新訳文庫から出ています。訳がとても分かりやすいので、オススメです。
新潮文庫からも出ています。訳が古いのですが、それほど違和感はありません。
値段は古典新訳文庫よりも安いです。
一面雪に覆われた荒野で、犬の血を4分の1受け継いだ狼が生まれました。
母犬とともに、食うか食われるかの厳しい野生の世界を、生き抜きました。
あるとき狼の子は、これまで見た こともない動物に出会い、戸惑いました。
彼らは、自然を支配する能力を持っていました。人間です。
人間たちは、狼の子を「ホワイト・ファング(白い牙)」と名付けました。
ホワイト・ファングと母犬は、この日を境に、人間社会の中で暮らし始めます。
飼い主が変わるたびに、ホワイト・ファングの境遇は変わり・・・
様々な体験を積むたびに、ホワイト・ファングは賢くなり・・・
「荒野の呼び声」は、人間社会で育った飼い犬が、野生に目覚める物語でした。
「白い牙」は、野生で育った狼が、人間社会に帰化する物語です。
そういう意味で、この二冊は表裏一体。姉妹作として見なされています。
実際私も仲間から、両方を読まなくては片手落ちだと、言われました 。
読んでみて良かったです。とても感動的な物語でした。
ただし、ひとつの小説というより、短篇集のような印象が残りました。
部と部に有機的なつながりがなくて、バラバラな感じがしました。
例えば、第一部「荒野」は他の部と異質で、全体から浮いてしまっています。
「荒野の呼び声」でも、同じような印象が残っています。
ジャック・ロンドンの作家としての限界が、感じられてしまいました。
ところで、「動物記」で有名なシートンも、同時代の作家です。
解説によると、当時シートンは、危険人物視されていたのだそうです。
というのもシートンは、「文明化した白人は堕落した人種で、インディアンは
高貴な存在であり、野生動物は 最も高貴である」と、考えたからだそうです。
(ロンドンは逆に白人優越主義で、この小説のテーマも犬の文明化だという)
ちょっと、シートンにも興味が湧きました。
幸い、「シートン動物記」は、集英社文庫から出ています。
さいごに。(娘の心理テストの本)
娘が「心理テストDX」という本を買いました。
ひとりで静かに読んでくれることを、期待していたのですが・・・
高学年向けの内容だったため、読めない漢字が多すぎます。
その本を読む時は、つきっきりで、読み方を教えてあげなくてはなりません。
荒野に生まれた狼が、紆余曲折を経たのち、人間社会に溶け込んでいく物語です。
名作「荒野の呼び声」と、表裏一体となっている作品です。
古典新訳文庫から出ています。訳がとても分かりやすいので、オススメです。
新潮文庫からも出ています。訳が古いのですが、それほど違和感はありません。
値段は古典新訳文庫よりも安いです。
一面雪に覆われた荒野で、犬の血を4分の1受け継いだ狼が生まれました。
母犬とともに、食うか食われるかの厳しい野生の世界を、生き抜きました。
あるとき狼の子は、これまで見た こともない動物に出会い、戸惑いました。
彼らは、自然を支配する能力を持っていました。人間です。
人間たちは、狼の子を「ホワイト・ファング(白い牙)」と名付けました。
ホワイト・ファングと母犬は、この日を境に、人間社会の中で暮らし始めます。
飼い主が変わるたびに、ホワイト・ファングの境遇は変わり・・・
様々な体験を積むたびに、ホワイト・ファングは賢くなり・・・
「荒野の呼び声」は、人間社会で育った飼い犬が、野生に目覚める物語でした。
「白い牙」は、野生で育った狼が、人間社会に帰化する物語です。
そういう意味で、この二冊は表裏一体。姉妹作として見なされています。
実際私も仲間から、両方を読まなくては片手落ちだと、言われました 。
読んでみて良かったです。とても感動的な物語でした。
ただし、ひとつの小説というより、短篇集のような印象が残りました。
部と部に有機的なつながりがなくて、バラバラな感じがしました。
例えば、第一部「荒野」は他の部と異質で、全体から浮いてしまっています。
「荒野の呼び声」でも、同じような印象が残っています。
ジャック・ロンドンの作家としての限界が、感じられてしまいました。
ところで、「動物記」で有名なシートンも、同時代の作家です。
解説によると、当時シートンは、危険人物視されていたのだそうです。
というのもシートンは、「文明化した白人は堕落した人種で、インディアンは
高貴な存在であり、野生動物は 最も高貴である」と、考えたからだそうです。
(ロンドンは逆に白人優越主義で、この小説のテーマも犬の文明化だという)
ちょっと、シートンにも興味が湧きました。
幸い、「シートン動物記」は、集英社文庫から出ています。
さいごに。(娘の心理テストの本)
娘が「心理テストDX」という本を買いました。
ひとりで静かに読んでくれることを、期待していたのですが・・・
高学年向けの内容だったため、読めない漢字が多すぎます。
その本を読む時は、つきっきりで、読み方を教えてあげなくてはなりません。
ミラクルハッピー超アタル! 心理テストDX (ミラクルシリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 西東社
- 発売日: 2014/04/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
2014-11-01 06:11
nice!(2)
コメント(0)
コメント 0