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かもめのジョナサン [20世紀アメリカ文学]

 「かもめのジョナサン」 リチャード・バック作 五木寛之訳 (新潮文庫)


 飛ぶことを追求し続けて、高次の世界へ入ってゆく、一羽のかもめの物語です。
 1970年代にヒッピーに読まれ、アメリカで爆発的なブームとなった作品です。

 現在、新潮文庫から出ています。訳は作家の五木寛之で、分かりやすいです。
 かもめの写真が多数挿入されていて、文章は少ないです。


かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)

  • 作者: リチャード・バック
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1977/06/01
  • メディア: 文庫



 かもめのジョナサン・リヴィングストンは、飛ぶことが大好きです。
 食べることも忘れて、様々な飛び方で自分の限界に挑戦しています。

 しかし、あるとき長老に呼ばれ、ジョナサンは群れから追放されてしまいました。
 エサを食べて生きるだけの、大多数のかもめからは、異端者と見られたのでした。 

 同胞と離れてひとり、生きることの意味を考え、飛び続けるジョナサン。
 そこに現れた二羽のかもめが、彼を高次の世界へ誘い・・・

 この小説を初めて読んだのは、高校時代です。
 その頃はさっぱり分からなかった。特に、パート2とパート3が。

 「一羽一羽が、まさしく偉大なかもめの思想であり、自由という無限の思想なのだ」
 (P102)なんて言われても、なんのこっちゃ、と思っただけでした。

 「目に見えるものには、みんな限りがある。きみの心の目で見るのだ。」(P129)
 なんて言われてもねえ。(しかしこの言葉は「星の王子さま」に通じる。)

 今読み直してみると、スピリチュアルな部分が相当含まれていることが分かります。
 高校生の自分にとっては、かなり抽象的で高度な内容だったと思います。

 では、なぜ高校時代に読んだかというと、夏休み(冬休み?)の宿題のためでした。
 先生方が推薦する30冊ほどの中から、1冊選んで読まなければならなかったのです。

 推薦図書の中で、最も短い時間で読めるのが、「かもめのジョナサン」だったのです。
 写真が多いので、確かに読むのは簡単でしたが、理解することはできませんでした。

 さて、この作品にはもともとパート4があったのだそうです。
 昨年2014年に、44年ぶりの封印を解いて、パート4が発表されました。

 それが、「かもめのジョナサン完成版」で読むことができます。
 単行本なので、私は図書館で借りて読みました。

 ジョナサンの去った後のことが分かった点は、良かったと思いました。
 しかし私は、パート4無しの方が、内容にまとまりがあると感じました。


かもめのジョナサン完成版

かもめのジョナサン完成版

  • 作者: リチャード バック
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/30
  • メディア: 単行本



 さいごに。(念願の再放送2)

 NHKで、かの名作アニメ「ベルサイユのばら」の再放送が始まりました。
 毎回録画して、家族で見ようと思っています。

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