天路歴程1 [17世紀文学]
「天路歴程 第一部」 ジョン・バニヤン作 竹友藻風訳 (岩波文庫)
破滅の町に住む男クリスチャンが、様々な苦難を乗り越えて天国に至る物語です。
1678年に出て、プロテスタント世界では、聖書に次いで読まれている宗教書です。
岩波文庫から2012年に復刊されました。書店によってはまだ置いてあります。
初版は1951年。活字が小さくて、旧字体も使われているため、読みにくいです。
クリスチャンはあるとき、自分がいかに罪深い生活を送って来たかを悟りました。
「私は自ら破滅に陥っている。救われるためには、私はどうしたらいいだろう?」
エヴァンジェリスト(伝道師)が、クリスチャンに聖書を手渡して言いました。
「あの光から目を離さずにまっすぐ進み、門が現れたらそれをたたきなさい。」
こうしてクリスチャンの、旅が始まりました。
門をたたき、その重荷を解くまでに、彼は多くの困難を克服していきます。
時には悪竜と戦い、時には巨人に捕らわれ・・・と、騎士道小説のようです。
騎士道小説との違いは、それぞれの苦難に宗教的な意味が含まれていることです。
悪竜の名は、ヨハネの黙示録に出てくるアポルオン(破壊者)です。
巨人の名は、ディスペーア(絶望)と、ディフィデンス(疑念)です。
それぞれの冒険は、キリスト教信仰における困難とその克服を意味しています。
冒険を通じて、クリスチャンは、理想的なキリスト教徒に成長していきます。
そして、第一部の最後は・・・なかなかイミシンです。
「その現身の衣を川の中へ脱ぎ捨てて来た」とは、死んだということか?
では、その後に描かれる理想的な世界は、死後の世界なのか?
そういえば「西遊記」の一行も、川で現身を流し去ったあと天国に至りました。
ところで、「天路歴程」の冒頭は、次のような魅力的な文章で始まっています。
「この世の荒野を歩いている時、とある穴窟(あなむろ)のあるところにさしか
かり、そこに身を横たえて眠った。」
このときジョン・バニヤンは、免許なしで伝導した罪で監獄に入っていました。
彼はプロテスタントだったので、逮捕には宗教的な理由も関わったのでしょう。
冒頭の「この世の荒野の穴窟」とは、つまり、監獄のことのようです。
クリスチャンは、監獄において強固に鍛えられていく、自分の分身なのでしょう。
さて、この物語の文章の上の部分には、小見出しがあって理解を助けてくれます。
小見出しをたどることで、クリスチャンの物語を簡単に振り返ることができます。
たいへん便利な小見出しなのですが、活字が小さいため、読むのに苦労しました。
老眼なので、ここを読むために眼鏡を外さなければならなくて、面倒だったです。
「天路歴程」には、続編の第二部があります。
すでに絶版のようですが、私は地元の書店で普通に手に入れることができました。
さいごに。(ジャニーズの話に入るな)
先日の飲み会で、「妻と娘のジャニーズの話に入れない」と、友人に言ったら、
「妻と娘の世界に割り込もうとするところが間違ってる」と、指摘されました。
そういう話には入らず、さりげなく役立ってあげることが大事なのだそうです。
たとえばコンサート会場まで車で送ってあげるとか・・・私にはできないなあ。
破滅の町に住む男クリスチャンが、様々な苦難を乗り越えて天国に至る物語です。
1678年に出て、プロテスタント世界では、聖書に次いで読まれている宗教書です。
岩波文庫から2012年に復刊されました。書店によってはまだ置いてあります。
初版は1951年。活字が小さくて、旧字体も使われているため、読みにくいです。
クリスチャンはあるとき、自分がいかに罪深い生活を送って来たかを悟りました。
「私は自ら破滅に陥っている。救われるためには、私はどうしたらいいだろう?」
エヴァンジェリスト(伝道師)が、クリスチャンに聖書を手渡して言いました。
「あの光から目を離さずにまっすぐ進み、門が現れたらそれをたたきなさい。」
こうしてクリスチャンの、旅が始まりました。
門をたたき、その重荷を解くまでに、彼は多くの困難を克服していきます。
時には悪竜と戦い、時には巨人に捕らわれ・・・と、騎士道小説のようです。
騎士道小説との違いは、それぞれの苦難に宗教的な意味が含まれていることです。
悪竜の名は、ヨハネの黙示録に出てくるアポルオン(破壊者)です。
巨人の名は、ディスペーア(絶望)と、ディフィデンス(疑念)です。
それぞれの冒険は、キリスト教信仰における困難とその克服を意味しています。
冒険を通じて、クリスチャンは、理想的なキリスト教徒に成長していきます。
そして、第一部の最後は・・・なかなかイミシンです。
「その現身の衣を川の中へ脱ぎ捨てて来た」とは、死んだということか?
では、その後に描かれる理想的な世界は、死後の世界なのか?
そういえば「西遊記」の一行も、川で現身を流し去ったあと天国に至りました。
ところで、「天路歴程」の冒頭は、次のような魅力的な文章で始まっています。
「この世の荒野を歩いている時、とある穴窟(あなむろ)のあるところにさしか
かり、そこに身を横たえて眠った。」
このときジョン・バニヤンは、免許なしで伝導した罪で監獄に入っていました。
彼はプロテスタントだったので、逮捕には宗教的な理由も関わったのでしょう。
冒頭の「この世の荒野の穴窟」とは、つまり、監獄のことのようです。
クリスチャンは、監獄において強固に鍛えられていく、自分の分身なのでしょう。
さて、この物語の文章の上の部分には、小見出しがあって理解を助けてくれます。
小見出しをたどることで、クリスチャンの物語を簡単に振り返ることができます。
たいへん便利な小見出しなのですが、活字が小さいため、読むのに苦労しました。
老眼なので、ここを読むために眼鏡を外さなければならなくて、面倒だったです。
「天路歴程」には、続編の第二部があります。
すでに絶版のようですが、私は地元の書店で普通に手に入れることができました。
さいごに。(ジャニーズの話に入るな)
先日の飲み会で、「妻と娘のジャニーズの話に入れない」と、友人に言ったら、
「妻と娘の世界に割り込もうとするところが間違ってる」と、指摘されました。
そういう話には入らず、さりげなく役立ってあげることが大事なのだそうです。
たとえばコンサート会場まで車で送ってあげるとか・・・私にはできないなあ。
コメント 0