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モンテ・クリスト伯(抄訳)1 [19世紀フランス文学]

 「モンテ・クリスト伯(上)」 A・デュマ作 大友徳明訳 (偕成社文庫)


 無実の罪で捕らわれた男が脱獄し、自分を陥れた者たちに次々と復讐する物語です。
 世代を超えて愛され、多くの児童版が抄訳で出ています。文庫本ではありません。


モンテ・クリスト伯[上] (偕成社文庫)

モンテ・クリスト伯[上] (偕成社文庫)

  • 作者: アレクサンドル・デュマ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2010/10/15
  • メディア: 文庫



 一等航海士のエドモン・ダンテスは、マルセイユで婚約パーティーを開きました。
 次期船長に任命され、大きな幸福をつかみかけたそのとき、突然逮捕されました。

 逮捕された理由もわからず、ダンテスは尋問され、イフの城塞に監禁されました。
 それから14年・・・ダンテスはいかに脱出し、いかに巨万の富を得たのか?!

 ダンテスはなぜ逮捕されたのか? 陰謀を企てたのは誰だったのか?
 そしてダンテスは、いかに復讐を成し遂げていったのか?!

 「モンテ・クリスト伯」については、すでに2010年に紹介しています。
 「モンテ・クリスト伯」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-01-15

 今年、木曜劇場の「モンテ・クリスト伯」を見て、読み直したくなりました。
 では、どの本で読み直すべきか。これが大きな問題でした。

 家にある講談社文庫版(絶版)は完訳で、全5巻、2000ページ超になります。
 岩波文庫版も完訳で、全7巻。無理です。今回は児童版の抄訳を選びました。

 岩波少年文庫は上中下の全三冊です。訳は古いものの、味わいがあります。
 抄訳とはいえ必要十分な量があり、内容は濃いので大人でも満足できます。


モンテ・クリスト伯 (上) (岩波少年文庫 (503))

モンテ・クリスト伯 (上) (岩波少年文庫 (503))

  • 作者: アレクサンドル・デュマ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06/16
  • メディア: ペーパーバック



 その対極にあるのが、青い鳥文庫の「巌窟王」です。1冊で完結しています。
 分かりやすいのですが、明らかに児童向けなので、大人にはもの足りないです。


巌窟王 (講談社青い鳥文庫)

巌窟王 (講談社青い鳥文庫)

  • 作者: アレクサンドル デュマ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1989/05/10
  • メディア: 文庫



 その中間に位置するのが、偕成社文庫です。上下二巻で分量がちょうどいい。
 訳は新しく分かりやすかったので、私はこの本を買いました。挿絵もきれい。

 この本を手に入れた店は、地元の繁華街の書店です。二冊で約1600円でした。
 ところが、この本は既に絶版だと言うではありませんか!

 アマゾンでは古本が、上巻5600円で下巻4900円と、眼を疑う高値。(6/14現在)
 二冊で10,000円超です。たまたま手に入れられて、本当にラッキーでした。


モンテ・クリスト伯[上] (偕成社文庫)

モンテ・クリスト伯[上] (偕成社文庫)

  • 作者: アレクサンドル・デュマ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2010/10/15
  • メディア: 文庫



 さいごに。(ドラマ「モンテ・クリスト伯」)

 木曜劇場「モンテ・クリスト伯」が終了しました。最終回は2時間スペシャル。
 マイ・ルール(=ドラマの拡大版は見ない)に背いて、見てしまいました。

 ドラマの副題は「華麗なる復讐」。華麗だって? この復讐は趣味悪かったです。
 最後までねちねちと復讐が続けられ、後味が悪かったです。復讐は、むなしい!

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