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ユング心理学入門 [心理・宗教・オカルト]

 「ユング心理学入門」 河合隼雄 (岩波現代文庫)


 日本におけるユング心理学の第一人者による、とても分かりやすい入門書です。
 今月(2018年7月)の「100分de名著」河合隼雄スペシャルで紹介されました。


ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉 (岩波現代文庫)

ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉 (岩波現代文庫)

  • 作者: 河合 隼雄
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2009/05/15
  • メディア: 文庫



 岩波現代文庫版の構成は、以下のとおりです。
 全7章を読み通すことで、ユング心理学の概要を知ることができます。

 第1章 タイプ
 西洋では外交的タイプが肯定され、日本では内向的タイプが肯定されて・・・

 第2章 コンプレックス
 我々の心には、抑圧された感情の集合体であるコンプレックスが潜んでいて・・・

 第3章 個人的無意識と普遍的無意識
 人類全体には普遍的無意識があり、神話など共通のイメージとして現れ・・・

 第4章 心像と象徴
 意識と無意識を仲介する心像は、さまざまな意識の状態を象徴していて・・・

 第5章 夢分析
 夢には意識と無意識が表れ、自己の未来やコンプレックスの理解に役立ち・・・

 第6章 アニマ・アニムス
 男性の夢に現れる女性をアニマ、女性の夢に現れる男性をアニムスと言い・・・

 第7章 自己
 自我が意識の中心であるのに対し、自己は意識と無意識全体の中心で・・・

 中でも特に興味深かったのは、普遍的無意識の渦巻きと地母神のイメージです。
 原始時代の人間の、穀物の生成への驚きが、地母神のイメージとなり・・・

 渦巻きは、地母神の子宮の象徴として、多くの国の神話で語られていて・・・
 渦巻きは全てを生み出す豊穣の地であり、全てを呑み尽くす死の国であり・・・

 人類には共通のイメージがあり、それは原始時代の人類の体験に基づいていて、
 各民族の神話の中に見出すことができる、というところにロマンを感じました。

 これを初めて読んだ30代の頃、神話のマイ・ブームがありました。
 当時、ギリシア神話や日本神話や聖書の解説などを読み漁りました。

 本書の姉妹編として、岩波新書から出ている「コンプレックス」があります。
 コンプレックスに重点を置いていますが、ユング心理学全般を紹介しています。


コンプレックス (岩波新書)

コンプレックス (岩波新書)

  • 作者: 河合 隼雄
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1971/12/20
  • メディア: 新書



 さいごに。(図形の問題)

 小学校6年生にもなると、算数の問題はちょっと難しいですね。
 娘に教えようとして見てあげた問題が、難しくて分からないこともあります。

 特に図形は、意表を突くような問題があって、たじろぐこともしばしば。
 頭が硬くなったんだなあと、つくづく感じる今日このごろです。

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コメント 3

サンフランシスコ人

「小学校6年生にもなると、算数の問題はちょっと難しいですね.....」

大学院で数学を専攻したので凄く簡単ですが......
by サンフランシスコ人 (2018-07-18 05:23) 

ike-pyon

サンフランシスコ人さん、いつもありがとうございます。
大学院で数学専攻ですか。
高校数学で落ちこぼれた私には、全く想像できない世界です。
by ike-pyon (2018-07-18 21:10) 

サンフランシスコ人

米国の数学専攻の全学生が知っている有名教授の授業も取りました...
by サンフランシスコ人 (2018-07-23 05:41) 

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