ドクトル・ジバゴ3 [20世紀ロシア文学]
「ドクトル・ジバゴ(上)」 パステルナーク作 江川卓訳 (新潮文庫)
革命期の混乱したロシアを舞台に、医師ジバゴとラーラの運命を描いた物語です。
ソ連で発禁処分となり、ノーベル賞に選出されながらも、辞退させられました。
新潮文庫から二分冊で出ていましたが、現在は絶版のため私は古本を買いました。
訳はとても分かりやすい。カバーもカッコいいのでそのまま復刊してほしいです。
パルチザン部隊を脱走したジバゴは、困難の末ラーラと久しぶりに再会しました。
さらに危機が迫り、二人はワルイキノへ逃れ、ひとときのやすらぎを得ました。
混乱の中でたまたま手に入れた幸せ。しかし、こんな生活が続くはずがありません。
二人はつねに別れの予感を抱きながらも、お芝居のような生活を続けていました。
突然コマロフスキーが訪問し、ある提案をしたところから、物語は急展開して・・・
現実は二人をこのまま放っておくわけがなく、ジバゴは運命の決断を迫られて・・・
ラーラを失ってからジバゴは、すっかり老け込んで、抜け殻のようになりました。
人生で大切なのは愛です。ジバゴとラーラとの愛は、まったく特別なものでした。
「それは世界との一体感、調和感であり、自分たち自身が風景のなかに溶けんこんで
いて、美しい眺望の、全宇宙の一部になっているという感覚、実感であった」(P401)
さて、ラーラの次の言葉が、とても印象に残っています。
作者パステルナークが、もっとも言いたかったのは、こういうことなのではないか。
「わたしたちは、自分が時代遅れの人間に見られたくないばっかりに、何よりも大
切なものを裏切ったり、嫌でたまらないものを讃美したり、わけもわからないこと
にうなずいたりしているんだわ」(P280)
ところで、名画「ドクトル・ジバゴ」を、レンタルで借りて見ることができました。
評判通りのすばらしい映画でした。映像も美しくて、見ていて飽きませんでした。
それにしても、ジバゴは結局、自分のプライドに生きた人だったんだと思いました。
彼はプライドを捨ててコマロフスキーを頼ることが、できませんでした。
また、パーシャも結局、自分の信念と理想に生きた人だったんだと思いました。
彼はあまりにも純粋すぎたため、ラーラへの愛よりも革命を優先してしまいました。
この二人の男たちは、ラーラよりも、自分を優先したのです。
その点、悪人のコマロフスキーの方が、ラーラのことを考えていたかもしれません。
さいごに。(DVDレンタル)
「ドクトル・ジバゴ」のDVDを、ツタヤで借りました。
借りて来たその日に、妻に知られてしまったため、一緒に見ました。
3時間30分と長いので、3日に分けて少しずつ見ました。
それにしても、この長編映画をわずか108円で見られるとは、本当に良い時代です。
革命期の混乱したロシアを舞台に、医師ジバゴとラーラの運命を描いた物語です。
ソ連で発禁処分となり、ノーベル賞に選出されながらも、辞退させられました。
新潮文庫から二分冊で出ていましたが、現在は絶版のため私は古本を買いました。
訳はとても分かりやすい。カバーもカッコいいのでそのまま復刊してほしいです。
パルチザン部隊を脱走したジバゴは、困難の末ラーラと久しぶりに再会しました。
さらに危機が迫り、二人はワルイキノへ逃れ、ひとときのやすらぎを得ました。
混乱の中でたまたま手に入れた幸せ。しかし、こんな生活が続くはずがありません。
二人はつねに別れの予感を抱きながらも、お芝居のような生活を続けていました。
突然コマロフスキーが訪問し、ある提案をしたところから、物語は急展開して・・・
現実は二人をこのまま放っておくわけがなく、ジバゴは運命の決断を迫られて・・・
ラーラを失ってからジバゴは、すっかり老け込んで、抜け殻のようになりました。
人生で大切なのは愛です。ジバゴとラーラとの愛は、まったく特別なものでした。
「それは世界との一体感、調和感であり、自分たち自身が風景のなかに溶けんこんで
いて、美しい眺望の、全宇宙の一部になっているという感覚、実感であった」(P401)
さて、ラーラの次の言葉が、とても印象に残っています。
作者パステルナークが、もっとも言いたかったのは、こういうことなのではないか。
「わたしたちは、自分が時代遅れの人間に見られたくないばっかりに、何よりも大
切なものを裏切ったり、嫌でたまらないものを讃美したり、わけもわからないこと
にうなずいたりしているんだわ」(P280)
ところで、名画「ドクトル・ジバゴ」を、レンタルで借りて見ることができました。
評判通りのすばらしい映画でした。映像も美しくて、見ていて飽きませんでした。
それにしても、ジバゴは結局、自分のプライドに生きた人だったんだと思いました。
彼はプライドを捨ててコマロフスキーを頼ることが、できませんでした。
また、パーシャも結局、自分の信念と理想に生きた人だったんだと思いました。
彼はあまりにも純粋すぎたため、ラーラへの愛よりも革命を優先してしまいました。
この二人の男たちは、ラーラよりも、自分を優先したのです。
その点、悪人のコマロフスキーの方が、ラーラのことを考えていたかもしれません。
さいごに。(DVDレンタル)
「ドクトル・ジバゴ」のDVDを、ツタヤで借りました。
借りて来たその日に、妻に知られてしまったため、一緒に見ました。
3時間30分と長いので、3日に分けて少しずつ見ました。
それにしても、この長編映画をわずか108円で見られるとは、本当に良い時代です。
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