ドクトル・ジバゴ2 [20世紀ロシア文学]
「ドクトル・ジバゴ(上)」 パステルナーク作 江川卓訳 (新潮文庫)
革命期の混乱したロシアを舞台に、医師ジバゴとラーラの運命を描いた物語です。
ソ連で発禁処分となりましたが、国際的に評価されノーベル賞に選出されました。
上巻については、すでに紹介しました。
→ https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2016-07-14
ロシア革命の混乱のさなか、ジバゴとラーラは図書館で運命的に再会しました。
ジバゴには田舎に置いてきた妻がいて、ラーラには前線に赴いた夫がいました。
しかし、この非常時に、二人の愛は燃え上がったのです。
以後、ジバゴは妻のトーニャを欺いて、ラーラと会うようになります。
トーニャは理想的な妻であり、ジバゴは彼女を、愛しながらも崇めています。
にもかかわらず、ジバゴはラーラに惹かれてしまいます。男のサガの悲しさ!
やがて、罪の意識にさいなまれたジバゴは、ラーラと別れる決心をしました。
ところが、ラーラの家に向かう途中、彼はパルチザン隊に強制徴用されて・・・
ジバゴはどうなるのか? ラーラは? 残された家族は?
赤軍と白軍との無残な戦闘は、人びとを容赦なく疲弊させていき・・・
この小説の上巻を読んだのは3年前で、下巻の最初で投げ出していました。
ところが今読んでみると面白くて面白くて、なかなか本から離れられません。
本にはその人だけの旬がある、と聞いたことがあります。
この本は、私にとっての旬が来るまで、静かに待っていたのかもしれません。
物語の展開以上に、ジバゴの目を通して語られる革命の様子が印象的でした。
暴力、陰謀、処刑、狂気、殺戮・・・しかも、残虐な行為が賛美されています!
「この温和で、罪のない、ゆったりとした生活の流れが、一転、血と号泣のただ
なかに叩きこまれて、だれもがひとしなみの狂気と凶暴にとりつかれたように、
時々刻々、休む間もない殺戮が繰り返され、それが法にかなった行為、賛美の対
象になってしまった・・・」(P228)
なるほど、こういう記述は、革命に批判的だとみなされるでしょう。
ノーベル文学賞に選出されながら、当局に辞退させられたのは、本当に残念です。
ところで、忘れられないエピソードがあります。兵士パルイフの悲劇です。
家族を守れないかもしれないという恐怖から、家族4人を惨殺してしまい・・・
この小説の主題は、ジバゴとラーラの愛を中心とした人間模様だと思います。
しかし、作者が本当に書きたかったのは、こういう部分だったのではないか?
映画「ドクトル・ジバゴ」は、名画中の名画です。
以前、妻と一緒に見る約束をしましたが、ひとりきりのときにじっくり見たい。
さいごに。(娘の方が遅くまで起きている)
中学で初めてのテストが迫ってきたため、娘はテスト勉強をがんばっています。
私が10時頃寝てしまうのに、娘は11時半頃まで勉強していることもあります。
革命期の混乱したロシアを舞台に、医師ジバゴとラーラの運命を描いた物語です。
ソ連で発禁処分となりましたが、国際的に評価されノーベル賞に選出されました。
上巻については、すでに紹介しました。
→ https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2016-07-14
ロシア革命の混乱のさなか、ジバゴとラーラは図書館で運命的に再会しました。
ジバゴには田舎に置いてきた妻がいて、ラーラには前線に赴いた夫がいました。
しかし、この非常時に、二人の愛は燃え上がったのです。
以後、ジバゴは妻のトーニャを欺いて、ラーラと会うようになります。
トーニャは理想的な妻であり、ジバゴは彼女を、愛しながらも崇めています。
にもかかわらず、ジバゴはラーラに惹かれてしまいます。男のサガの悲しさ!
やがて、罪の意識にさいなまれたジバゴは、ラーラと別れる決心をしました。
ところが、ラーラの家に向かう途中、彼はパルチザン隊に強制徴用されて・・・
ジバゴはどうなるのか? ラーラは? 残された家族は?
赤軍と白軍との無残な戦闘は、人びとを容赦なく疲弊させていき・・・
この小説の上巻を読んだのは3年前で、下巻の最初で投げ出していました。
ところが今読んでみると面白くて面白くて、なかなか本から離れられません。
本にはその人だけの旬がある、と聞いたことがあります。
この本は、私にとっての旬が来るまで、静かに待っていたのかもしれません。
物語の展開以上に、ジバゴの目を通して語られる革命の様子が印象的でした。
暴力、陰謀、処刑、狂気、殺戮・・・しかも、残虐な行為が賛美されています!
「この温和で、罪のない、ゆったりとした生活の流れが、一転、血と号泣のただ
なかに叩きこまれて、だれもがひとしなみの狂気と凶暴にとりつかれたように、
時々刻々、休む間もない殺戮が繰り返され、それが法にかなった行為、賛美の対
象になってしまった・・・」(P228)
なるほど、こういう記述は、革命に批判的だとみなされるでしょう。
ノーベル文学賞に選出されながら、当局に辞退させられたのは、本当に残念です。
ところで、忘れられないエピソードがあります。兵士パルイフの悲劇です。
家族を守れないかもしれないという恐怖から、家族4人を惨殺してしまい・・・
この小説の主題は、ジバゴとラーラの愛を中心とした人間模様だと思います。
しかし、作者が本当に書きたかったのは、こういう部分だったのではないか?
映画「ドクトル・ジバゴ」は、名画中の名画です。
以前、妻と一緒に見る約束をしましたが、ひとりきりのときにじっくり見たい。
さいごに。(娘の方が遅くまで起きている)
中学で初めてのテストが迫ってきたため、娘はテスト勉強をがんばっています。
私が10時頃寝てしまうのに、娘は11時半頃まで勉強していることもあります。
コメント 0