オンブレ [20世紀アメリカ文学]
「オンブレ」 エルモア・レナード作 村上春樹訳 (新潮文庫)
「オンブレ(男)」と呼ばれた男が、強盗団たちと対決する姿を描いた物語です。
「太陽の中の決闘」の題で映画化されました。新潮文庫版は、村上春樹の新訳です。
「私」はボスのメンデスから、「ラッセルをよく見ておくんだぞ」と言われました。
「この先の人生で、あんな男にはまずお目にかかれないからな」と。
ジョン・ラッセルは、アパッチ族と長い間一緒に暮らしてきた白人です。
彼は時々「オンブレ」と呼ばれました。それはスペイン語で「男」という意味です。
8月のある日、臨時の駅馬車が運行されました。馭者はボスのメンデスです。
乗員は「私」ほか、ラッセル、フェーヴァー夫妻、マクラレン嬢、ブレイデンの5人。
そして、駅馬車がしばらく進んだところで、突然強盗団に襲われました。
驚くことに、同乗していたブライデンも、強盗団の一味だったのです。
彼らの狙いは、フェ―ヴァ―が持っていた12000ドルもの大金でした。
それは、インディアンに支給される肉を、横流しすることで作ったカネだったのです。
ラッセルが機敏に反応したためカネも水も取られず、彼らは逃げる時間を稼ぎました。
しかしフェ―ヴァー夫人は人質に取られ、強盗団に執拗に追いかけられて・・・
タイトル「オンブレ」には、「男の中の男」という意味があるようです。
そして、作者が本当に書きたかったのは、あくまでラッセルという男の生きざまです。
「そして彼は、なされるべきだと思ったことをそのまま実行した。たとえそれが自ら
の死を意味するとしてもだ。彼という人間を理解する必要など、あるいはないのかも
しれない。彼という人間は、ただそのままを受け入れるしかないのだ。」(P261)
ホンモノの男はいかに行動するか? という問いに答えてくれる作品です。
かっこいいです。ポール・ニューマン主演の映画も見てみたくなりました。
さて、この本には短編「三時十分発ユマ行き」も収録されています。
こちらも2007年に映画化されたようです。短いながら印象的な作品でした。
この二昨は西部劇小説でしたが、レナードには犯罪小説の傑作が多いです。
かつては文庫でたくさん出ていましたが、現在読める作品はほとんど無いようです。
さいごに。(ワクチン、2回目接種)
先日、仕事の合間を縫って、2回目のワクチンを接種しました。
翌日は、熱が出たら休もうかと思って、少し楽しみにしていましたが・・・
まったく大丈夫でした。ちょっと残念。若い人ほど熱が出やすいと聞いていたので。
私より一つ上の同僚は、昨夜熱が38度以上に上がったと、自慢げに言っていました。
「オンブレ(男)」と呼ばれた男が、強盗団たちと対決する姿を描いた物語です。
「太陽の中の決闘」の題で映画化されました。新潮文庫版は、村上春樹の新訳です。
「私」はボスのメンデスから、「ラッセルをよく見ておくんだぞ」と言われました。
「この先の人生で、あんな男にはまずお目にかかれないからな」と。
ジョン・ラッセルは、アパッチ族と長い間一緒に暮らしてきた白人です。
彼は時々「オンブレ」と呼ばれました。それはスペイン語で「男」という意味です。
8月のある日、臨時の駅馬車が運行されました。馭者はボスのメンデスです。
乗員は「私」ほか、ラッセル、フェーヴァー夫妻、マクラレン嬢、ブレイデンの5人。
そして、駅馬車がしばらく進んだところで、突然強盗団に襲われました。
驚くことに、同乗していたブライデンも、強盗団の一味だったのです。
彼らの狙いは、フェ―ヴァ―が持っていた12000ドルもの大金でした。
それは、インディアンに支給される肉を、横流しすることで作ったカネだったのです。
ラッセルが機敏に反応したためカネも水も取られず、彼らは逃げる時間を稼ぎました。
しかしフェ―ヴァー夫人は人質に取られ、強盗団に執拗に追いかけられて・・・
タイトル「オンブレ」には、「男の中の男」という意味があるようです。
そして、作者が本当に書きたかったのは、あくまでラッセルという男の生きざまです。
「そして彼は、なされるべきだと思ったことをそのまま実行した。たとえそれが自ら
の死を意味するとしてもだ。彼という人間を理解する必要など、あるいはないのかも
しれない。彼という人間は、ただそのままを受け入れるしかないのだ。」(P261)
ホンモノの男はいかに行動するか? という問いに答えてくれる作品です。
かっこいいです。ポール・ニューマン主演の映画も見てみたくなりました。
さて、この本には短編「三時十分発ユマ行き」も収録されています。
こちらも2007年に映画化されたようです。短いながら印象的な作品でした。
この二昨は西部劇小説でしたが、レナードには犯罪小説の傑作が多いです。
かつては文庫でたくさん出ていましたが、現在読める作品はほとんど無いようです。
さいごに。(ワクチン、2回目接種)
先日、仕事の合間を縫って、2回目のワクチンを接種しました。
翌日は、熱が出たら休もうかと思って、少し楽しみにしていましたが・・・
まったく大丈夫でした。ちょっと残念。若い人ほど熱が出やすいと聞いていたので。
私より一つ上の同僚は、昨夜熱が38度以上に上がったと、自慢げに言っていました。
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