クリスマスのフロスト1 [20世紀アメリカ文学]
「クリスマスのフロスト」R・D・ウィングフィールド作 芹澤恵訳(創元推理文庫)
仕事はできるが下品極まりないフロスト警部が、数々の事件を解決する警察小説です。
現在、第六集まで出ている人気シリーズです。本書は、1984年に出た第一弾です。
日曜日に、田舎町のデントンで、少女の失踪事件が起きました。
娼婦アップヒル夫人の8歳の娘トレイシーが、日曜学校から帰らなかったのです。
翌月曜日、フロスト警部はトレイシー失踪事件の捜査に乗り出しました。
相棒は、昨日着任したばかりのクライヴ。警察長の甥っ子で新進気鋭の青年です。
アップヒル夫人宅の捜査、その常連客の特定、トレイシーの友達への聞き込み、
トレイシーのマフラー発見、と大忙し。おまけに銀行の扉破壊事件も起こり・・・
わずか一日の内に、フロストは次から次へと行動します。展開がとても速いです。
私は先が気になって気になって・・・物語の世界にぐいぐい引き込まれました。
その一方で、主人公フロストに対しては、けっこう厳しい意見があるようです。
文庫のカバーを見てください。このイラストで拒否反応をおこす人も多いのだとか。
フロストは、遅刻をするし、仕事を忘れるし、会議をすっぽかすし、部屋を片付けな
いし、署長の車にぶつけて、しかもそれを隠蔽するし、どうしようもない問題児です。
そしてフロストの本領を発揮するのは、なんと言っても、お下品な会話や行動です。
彼は下品な逸話の宝庫であり、場面に応じ最も趣味の悪い逸話を披露できるのが特技。
ただし、「浣腸は好きかい」と言って、男にも女にも浣腸をするのはいかがなものか。
私は好きですけどね。でも、このシーンを読んで、引いてしまう女性は多いのでは?
そういう意味で、フロスト・シリーズは、読む人を選ぶ作品かもしれません。
その点がもったいないと思います。作品自体はとてもよくできていて面白いのだから。
だらしなくていいかげんで問題児のフロストですが、不思議と皆から好かれています。
基本的に悪意やずるさが無く、純粋で人間味があるので、時々ほろりとさせられます。
「おれがなぜ、銃を持った男に飛びかかっていったと思う? 殺してほしかったから
だ。だから、飛びかかったのさ。生きていたくなかったんだ。」(P311)
現在、火曜日の途中まで読みました。浮浪者の死体を発見したり、教会を捜査したり、
銀行で大金をおろすアップヒル夫人を目撃したり、とうとう霊媒師を訪問したり・・・
出来事は盛りだくさんですが、事件の解決の糸口はいっこうに現れません。
トレイシーはどうなった? 誘拐犯は誰? 冒頭で撃たれていたフロストは大丈夫か?
さいごに。(濃厚接触者の特定作業)
オミクロンの感染力がハンパなくて、わが町の保健所はとうとう限界です。
お客様に陽性者が出た場合、濃厚接触者の特定を、職場で行わなければなりません。
そこで、私たちが聞き取りにかり出されるので、仕事がちっとも終わりません。
「オミクロンはただのカゼ。気にするのはやめよう。」と、誰か言ってくれないか。
仕事はできるが下品極まりないフロスト警部が、数々の事件を解決する警察小説です。
現在、第六集まで出ている人気シリーズです。本書は、1984年に出た第一弾です。
日曜日に、田舎町のデントンで、少女の失踪事件が起きました。
娼婦アップヒル夫人の8歳の娘トレイシーが、日曜学校から帰らなかったのです。
翌月曜日、フロスト警部はトレイシー失踪事件の捜査に乗り出しました。
相棒は、昨日着任したばかりのクライヴ。警察長の甥っ子で新進気鋭の青年です。
アップヒル夫人宅の捜査、その常連客の特定、トレイシーの友達への聞き込み、
トレイシーのマフラー発見、と大忙し。おまけに銀行の扉破壊事件も起こり・・・
わずか一日の内に、フロストは次から次へと行動します。展開がとても速いです。
私は先が気になって気になって・・・物語の世界にぐいぐい引き込まれました。
その一方で、主人公フロストに対しては、けっこう厳しい意見があるようです。
文庫のカバーを見てください。このイラストで拒否反応をおこす人も多いのだとか。
フロストは、遅刻をするし、仕事を忘れるし、会議をすっぽかすし、部屋を片付けな
いし、署長の車にぶつけて、しかもそれを隠蔽するし、どうしようもない問題児です。
そしてフロストの本領を発揮するのは、なんと言っても、お下品な会話や行動です。
彼は下品な逸話の宝庫であり、場面に応じ最も趣味の悪い逸話を披露できるのが特技。
ただし、「浣腸は好きかい」と言って、男にも女にも浣腸をするのはいかがなものか。
私は好きですけどね。でも、このシーンを読んで、引いてしまう女性は多いのでは?
そういう意味で、フロスト・シリーズは、読む人を選ぶ作品かもしれません。
その点がもったいないと思います。作品自体はとてもよくできていて面白いのだから。
だらしなくていいかげんで問題児のフロストですが、不思議と皆から好かれています。
基本的に悪意やずるさが無く、純粋で人間味があるので、時々ほろりとさせられます。
「おれがなぜ、銃を持った男に飛びかかっていったと思う? 殺してほしかったから
だ。だから、飛びかかったのさ。生きていたくなかったんだ。」(P311)
現在、火曜日の途中まで読みました。浮浪者の死体を発見したり、教会を捜査したり、
銀行で大金をおろすアップヒル夫人を目撃したり、とうとう霊媒師を訪問したり・・・
出来事は盛りだくさんですが、事件の解決の糸口はいっこうに現れません。
トレイシーはどうなった? 誘拐犯は誰? 冒頭で撃たれていたフロストは大丈夫か?
さいごに。(濃厚接触者の特定作業)
オミクロンの感染力がハンパなくて、わが町の保健所はとうとう限界です。
お客様に陽性者が出た場合、濃厚接触者の特定を、職場で行わなければなりません。
そこで、私たちが聞き取りにかり出されるので、仕事がちっとも終わりません。
「オミクロンはただのカゼ。気にするのはやめよう。」と、誰か言ってくれないか。
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