ローマの休日 [20世紀アメリカ文学]
「ローマの休日」 ダルトン・トランボ原案 百瀬しのぶ訳 (ヴィレッジブックス)
ローマ訪問中の某国王女が、平凡な新聞記者と忘れられない1日を過ごす物語です。
1953年に公開の映画は、ヘップバーンのデビュー作にして、彼女の最高傑作です。
完全ノベライズ化したものが、ヴィレッジブックスから出ていましたが、現在絶版。
ヘップバーンのカバーのように見えますが、これは帯です。私の本にはありません。
最古の王室の一員であるアン王女は、親善旅行の最後に、ローマを訪問しました。
19歳の美しい王女は、各地で大歓迎されていますが、疲労は限界に達していました。
「でも、こんな生活にはもう飽き飽き。ほんとうに欲しいのは贅沢な服や宝石ではな
くて、自由なのに・・・」(P10)
少女から大人へ移る途上にいる王女は、自分の立場に迷いと怖れを感じていました。
あやつり人形でしかない職務にうんざりして、外の世界への憧れを抱いていました。
その夜、王女は厳重に警備された屋敷から抜け出し、一日のみの冒険が始まります。
そして、外で寝ていたところを、新聞記者のジョー・ブラッドレーと出会いました。
この出会いを特ダネとして見ていたジョーは、王女と過ごすうちにしだいに・・・
王女もまた、ジョーとの冒険を通して、生まれて初めての感情を味わって・・・
という説明など、野暮かもしれません。
この映画を知らない人は少ないでしょう。その忠実な小説版です。
よくこの作品は、ローマでのわずか一日の儚い恋を描いた、などと紹介されます。
もちろんそのとおりであり、結末部の喪失感は、深い余韻となって心に残ります。
しかし、それ以上にこの作品は、ふたりの成長の物語です。
特にアン王女については、この経験を通して、少女から大人へと脱皮していきます。
ふたりが初めてキスをしたとき、王女は突然自分が違う世界の人間だと気づきます。
そして、自分には王族の一員としての職務があることを、とても強く自覚しました。
ジョーもまた王女との恋を通して、特ダネより大切なものがあることに気づきます。
それは信頼です。ラストの記者会見で、お互いの信頼を確認する場面はすばらしい。
ショートカットになってさらに輝きを増した王女は、これまでとは違う存在です。
今後アン王女は、ジョーと過ごした一日を、心の支えにして生きていくのでしょう。
さて、映画「ローマの休日」は、一度は見ておきたい名画です。
私は大学生のころ見ました。ただただヘップバーンのキュートさに見とれました。
さいごに。(最寄りのコメダ、全席禁煙に)
コメダでは少しずつ、オール禁煙席の店舗を増やしてきていました。
そしてとうとう最寄りのコメダでも、全席禁煙となってしまいました。
私は、喫煙席のカウンターを愛用してきたので、正直に言ってとても残念です。
全席禁煙になって、入るお客さんが増えて、逆に空気が悪くなったような気も・・・
ローマ訪問中の某国王女が、平凡な新聞記者と忘れられない1日を過ごす物語です。
1953年に公開の映画は、ヘップバーンのデビュー作にして、彼女の最高傑作です。
完全ノベライズ化したものが、ヴィレッジブックスから出ていましたが、現在絶版。
ヘップバーンのカバーのように見えますが、これは帯です。私の本にはありません。
最古の王室の一員であるアン王女は、親善旅行の最後に、ローマを訪問しました。
19歳の美しい王女は、各地で大歓迎されていますが、疲労は限界に達していました。
「でも、こんな生活にはもう飽き飽き。ほんとうに欲しいのは贅沢な服や宝石ではな
くて、自由なのに・・・」(P10)
少女から大人へ移る途上にいる王女は、自分の立場に迷いと怖れを感じていました。
あやつり人形でしかない職務にうんざりして、外の世界への憧れを抱いていました。
その夜、王女は厳重に警備された屋敷から抜け出し、一日のみの冒険が始まります。
そして、外で寝ていたところを、新聞記者のジョー・ブラッドレーと出会いました。
この出会いを特ダネとして見ていたジョーは、王女と過ごすうちにしだいに・・・
王女もまた、ジョーとの冒険を通して、生まれて初めての感情を味わって・・・
という説明など、野暮かもしれません。
この映画を知らない人は少ないでしょう。その忠実な小説版です。
よくこの作品は、ローマでのわずか一日の儚い恋を描いた、などと紹介されます。
もちろんそのとおりであり、結末部の喪失感は、深い余韻となって心に残ります。
しかし、それ以上にこの作品は、ふたりの成長の物語です。
特にアン王女については、この経験を通して、少女から大人へと脱皮していきます。
ふたりが初めてキスをしたとき、王女は突然自分が違う世界の人間だと気づきます。
そして、自分には王族の一員としての職務があることを、とても強く自覚しました。
ジョーもまた王女との恋を通して、特ダネより大切なものがあることに気づきます。
それは信頼です。ラストの記者会見で、お互いの信頼を確認する場面はすばらしい。
ショートカットになってさらに輝きを増した王女は、これまでとは違う存在です。
今後アン王女は、ジョーと過ごした一日を、心の支えにして生きていくのでしょう。
さて、映画「ローマの休日」は、一度は見ておきたい名画です。
私は大学生のころ見ました。ただただヘップバーンのキュートさに見とれました。
さいごに。(最寄りのコメダ、全席禁煙に)
コメダでは少しずつ、オール禁煙席の店舗を増やしてきていました。
そしてとうとう最寄りのコメダでも、全席禁煙となってしまいました。
私は、喫煙席のカウンターを愛用してきたので、正直に言ってとても残念です。
全席禁煙になって、入るお客さんが増えて、逆に空気が悪くなったような気も・・・
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