ロシア文学案内 [19世紀ロシア文学]
「ロシア文学案内」 金子幸彦 (岩波文庫)
文学史を通して、ロシア文学の作品とその特徴を、解説した本です。
少し前まで、岩波文庫から出ていましたが、現在は品切れ中。
うちには、1991年版がありました。旧版です。
「ロシア」ではなく、「ロシヤ」となっていました。時代を感じます。
今回、19世紀文学史をおさらいしたくて、約20年ぶりに再読しました。
ロシアの19世紀は、祖国戦争の華々しい勝利で、始まりました。
ナポレオン軍を追い払い、パリ入場を果たし、ロシア皇帝は凱旋しました。
そして一方、戦いで血を流した農民や兵士たちは…
戦争が終わると、再びもとの隷属状態に戻ったのです。
パリで自由の空気に触れてきた士官たちは、そこに矛盾を感じました。
なぜ或る人間が、同じ人間を、支配することができるのだろうか、と。
そして、農奴制に対する批判が起こりました。
同時に、農奴解放運動が始まりました。
彼らは、文学の社会的役割を積極的に利用し、自らの考えを広めました。
これ以後、ロシア文学は、社会運動に積極的に関わって行きます。
社会では、デカブリスト、ナロードニキ、マルクス主義と、移りゆきます。
こうした変遷の間中、文学は常に、社会的に重要な役割を果たしました。
そのため、この本の記述も、社会思想に多くのページを割いています。
例えば、社会主義者のゲルツェンやチェルヌィシェフスキーらの思想、
批評家ベリンスキーやマルクス主義者プレハーノフの文学理論など。
この本を読み終わったあと、むしょうに、ゲルツェンの「だれの罪か」と、
チェルヌィシェフスキーの「なにをなすべきか?」を、読みたくなりました。
しかし、現在は残念ながら出ていません。まあ、当然でしょうが。
かつては、岩波文庫にあったようです。
ところで、この「文学案内シリーズ」はフランス編もドイツ編もあります。
ギリシア・ローマ古典編まであります。2月にはスペイン編も出ます。
それなのに、それなのに、メジャーな英米文学編がない! なぜ?
今後、全てをセットにして、最新版を出してほしいです。
さいごに。(風邪)
最初に娘が風邪をもらってきて、それが妻に感染しました。
そして、とうとう私の番です。
現在、一家三人で、ゴホンゴホンとやっています。
文学史を通して、ロシア文学の作品とその特徴を、解説した本です。
少し前まで、岩波文庫から出ていましたが、現在は品切れ中。
うちには、1991年版がありました。旧版です。
「ロシア」ではなく、「ロシヤ」となっていました。時代を感じます。
今回、19世紀文学史をおさらいしたくて、約20年ぶりに再読しました。
ロシアの19世紀は、祖国戦争の華々しい勝利で、始まりました。
ナポレオン軍を追い払い、パリ入場を果たし、ロシア皇帝は凱旋しました。
そして一方、戦いで血を流した農民や兵士たちは…
戦争が終わると、再びもとの隷属状態に戻ったのです。
パリで自由の空気に触れてきた士官たちは、そこに矛盾を感じました。
なぜ或る人間が、同じ人間を、支配することができるのだろうか、と。
そして、農奴制に対する批判が起こりました。
同時に、農奴解放運動が始まりました。
彼らは、文学の社会的役割を積極的に利用し、自らの考えを広めました。
これ以後、ロシア文学は、社会運動に積極的に関わって行きます。
社会では、デカブリスト、ナロードニキ、マルクス主義と、移りゆきます。
こうした変遷の間中、文学は常に、社会的に重要な役割を果たしました。
そのため、この本の記述も、社会思想に多くのページを割いています。
例えば、社会主義者のゲルツェンやチェルヌィシェフスキーらの思想、
批評家ベリンスキーやマルクス主義者プレハーノフの文学理論など。
この本を読み終わったあと、むしょうに、ゲルツェンの「だれの罪か」と、
チェルヌィシェフスキーの「なにをなすべきか?」を、読みたくなりました。
しかし、現在は残念ながら出ていません。まあ、当然でしょうが。
かつては、岩波文庫にあったようです。
ところで、この「文学案内シリーズ」はフランス編もドイツ編もあります。
ギリシア・ローマ古典編まであります。2月にはスペイン編も出ます。
それなのに、それなのに、メジャーな英米文学編がない! なぜ?
今後、全てをセットにして、最新版を出してほしいです。
さいごに。(風邪)
最初に娘が風邪をもらってきて、それが妻に感染しました。
そして、とうとう私の番です。
現在、一家三人で、ゴホンゴホンとやっています。
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