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キリストの誕生 [日本の現代文学]

「キリストの誕生」 遠藤周作 (新潮文庫)


 イエスの死後、後継者たちによってキリスト教が広がる様子を描いた物語です。
 名作「イエスの生涯」の続編です。

 新潮文庫から出ています。
 昨年2013年に改版されて、活字が読みやすくなりました。


キリストの誕生 (新潮文庫)

キリストの誕生 (新潮文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1982/12/28
  • メディア: 文庫



 イエスは無力な人として、ゴルゴタの丘で生を終えました。
 しかし、イエスの死は、キリスト教を誕生させたのです。

 無力だったイエスは、どのようにして「神の子」となったのか?
 師を見捨てた弟子たちは、なぜ命がけで伝道するようになったのか?

 イエスの後継者たちのその後の行動を追いながら、それらの謎に迫ります。
 前半はペトロ(ペテロ) 、後半はポーロ(パウロ)を中心に描いています。

 イエスの後継者たちに、試練は何度も訪れます。
 そのたびに何度も問い直される問いがあります。

 神はなぜ沈黙しているのか?
 キリストはなぜ再臨しないのか?

 決して現れることのない神。自分たちを救ってくれない救世主。
 それなのに、なぜか強くなっていく信仰・・・

 たいへん深い問題を扱っています。
 遠藤独自の解釈かもしれませんが、とてもよく理解できました。

 次は、「沈黙」を読み直してから、「深い河」を読んでみたいです。
 「死海のほとり」も面白そうです。また読みたい本が増えてしまった。


沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1981/10/19
  • メディア: 文庫



深い河 (講談社文庫)

深い河 (講談社文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/06/13
  • メディア: 文庫



死海のほとり (新潮文庫)

死海のほとり (新潮文庫)

  • 作者: 遠藤 周作
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1983/06
  • メディア: 文庫



 さいごに。(花の精)

 先日、娘のバレエの発表会があり、我々は最前列から見ました。
 題目は「シンデレラ」。娘は「花の精」。だいぶ上達していました。

 ただし、出番が少ない。出てきたと思ったら、すぐ隠れてしまう。
 いつの日か、「シンデレラ」役をやる日が来るでしょうか。


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