エデンの東 第二部 [20世紀アメリカ文学]
「エデンの東 2」 ジョン・スタインベック作 土屋雅雄訳 (ハヤカワepi文庫)
トラスク家とハミルトン家の人びとの、三代にわたる愛憎を描いた長編小説です。
人間がこの世に生きる意味を問う、という構想で書かれた、集大成的な作品です。
アダム・トラスクはキャシーを伴い、カリフォルニアのサリーナスにやってきました。
妻の美貌に目を奪われているアダムは、その真の姿が見えず、見ようともしません。
キャシーが妊娠していることも知らず、誰の子を妊娠しているかさえ知りません。
キャシーとともに住む楽園を夢想するばかりで、彼女の本心を考えようとしません。
豊かな土地を買ったアダムは、井戸掘り名人のサミュエル・ハミルトンを知りました。
いつも冗談ばかり言っているサミュエルですが、しかし不思議な魅力を持つ男で・・・
アダムとサミュエルとの出会いの場面は、次のような象徴的な文章で描かれています。
「アダムの前に大きな男がいた。聖書に出てくる族長のような顎鬚を生やし」(P38)
本当にサミュエルは、一族を導く古代の族長のようです。いわば預言者的な存在です。
キャシーに「光」を見るアダムの横で、いち早く「闇」が迫るのを感じていました。
P104では、突然サミュエルは厳しい口調となって、アダムに激しく語りかけます。
それはまるで、神の言葉を預かり伝えているようで、一種厳粛な感じがしました。
実際サミュエルは、神から名を呼ばれた預言者「サムエル」から名前をとっています。
この物語においても、サミュエルはアダムを支えて、とても大きな役割を果たします。
サミュエルが放つ印象的な言葉があります。アダムを励ます言葉です。(P204)
「生きる振りをしつづけるんだ(中略)長くやりつづければ―それが真実になる」
ふがいない主人公アダムを支えるもう一人の男がいます。それが、召使のリーです。
アダムがどうしようもなかったとき、双子の世話をし、育てたのがリーでした。
サミュエルとリーは、お互いに認め合っている存在です。どこか似ています。
そして、ふたりとも何か過去に苦しい出来事があったような・・・
さて、第二部の顔はキャシーになると思っていました。実際は、サミュエルでした。
しかしキャシーも大活躍(?)です。文学史上最悪の毒婦が、いよいよ本領を発揮!
妊娠したときどうしたか? 子を産んだあとどうしたか? 娼婦の館でどうしたか?
すごい行動力です。決めたら迷いがありません。むしろ、すがすがしいほどです。
一方、アダムは本当におばかさん。キャシーは「出ていく」と宣言していたのに!
妻を見ようとせず、向き合おうとしなかった結果、みっともないうろたえ様で・・・
ともかく、アダムから双子が誕生しました。どちらがカインで、どちらがアベルか。
まだ分かりませんが、子供たちに悲劇が訪れることは、伏線として示されています。
さいごに。(GPS付きウォッチ)
土曜と日曜の夕方には、30分ジョッグに出かけます。
しかし、どのぐらいの距離を走っているのか分かりません。3キロぐらいか?
ガーミンのランニング用のGPS付きウォッチがほしい、と思ったら値段が高かった。
でも中には中国製(?)で、1万円を切るものもあるという。現在、リサーチ中です。
トラスク家とハミルトン家の人びとの、三代にわたる愛憎を描いた長編小説です。
人間がこの世に生きる意味を問う、という構想で書かれた、集大成的な作品です。
アダム・トラスクはキャシーを伴い、カリフォルニアのサリーナスにやってきました。
妻の美貌に目を奪われているアダムは、その真の姿が見えず、見ようともしません。
キャシーが妊娠していることも知らず、誰の子を妊娠しているかさえ知りません。
キャシーとともに住む楽園を夢想するばかりで、彼女の本心を考えようとしません。
豊かな土地を買ったアダムは、井戸掘り名人のサミュエル・ハミルトンを知りました。
いつも冗談ばかり言っているサミュエルですが、しかし不思議な魅力を持つ男で・・・
アダムとサミュエルとの出会いの場面は、次のような象徴的な文章で描かれています。
「アダムの前に大きな男がいた。聖書に出てくる族長のような顎鬚を生やし」(P38)
本当にサミュエルは、一族を導く古代の族長のようです。いわば預言者的な存在です。
キャシーに「光」を見るアダムの横で、いち早く「闇」が迫るのを感じていました。
P104では、突然サミュエルは厳しい口調となって、アダムに激しく語りかけます。
それはまるで、神の言葉を預かり伝えているようで、一種厳粛な感じがしました。
実際サミュエルは、神から名を呼ばれた預言者「サムエル」から名前をとっています。
この物語においても、サミュエルはアダムを支えて、とても大きな役割を果たします。
サミュエルが放つ印象的な言葉があります。アダムを励ます言葉です。(P204)
「生きる振りをしつづけるんだ(中略)長くやりつづければ―それが真実になる」
ふがいない主人公アダムを支えるもう一人の男がいます。それが、召使のリーです。
アダムがどうしようもなかったとき、双子の世話をし、育てたのがリーでした。
サミュエルとリーは、お互いに認め合っている存在です。どこか似ています。
そして、ふたりとも何か過去に苦しい出来事があったような・・・
さて、第二部の顔はキャシーになると思っていました。実際は、サミュエルでした。
しかしキャシーも大活躍(?)です。文学史上最悪の毒婦が、いよいよ本領を発揮!
妊娠したときどうしたか? 子を産んだあとどうしたか? 娼婦の館でどうしたか?
すごい行動力です。決めたら迷いがありません。むしろ、すがすがしいほどです。
一方、アダムは本当におばかさん。キャシーは「出ていく」と宣言していたのに!
妻を見ようとせず、向き合おうとしなかった結果、みっともないうろたえ様で・・・
ともかく、アダムから双子が誕生しました。どちらがカインで、どちらがアベルか。
まだ分かりませんが、子供たちに悲劇が訪れることは、伏線として示されています。
さいごに。(GPS付きウォッチ)
土曜と日曜の夕方には、30分ジョッグに出かけます。
しかし、どのぐらいの距離を走っているのか分かりません。3キロぐらいか?
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でも中には中国製(?)で、1万円を切るものもあるという。現在、リサーチ中です。
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- 出版社/メーカー: EZON
- メディア: エレクトロニクス
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