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指輪物語 二つの塔 1 [20世紀イギリス文学]

 「指輪物語 二つの塔 上」J・R・R・トールキン作 田中明子訳(評論社文庫)


 ホビット族のフロドとその仲間たちが、冥王の指輪を破壊するため旅する物語です。
 シリーズは全10巻の大作です。第二部「二つの塔」は、その中間の3巻です。


新版 指輪物語〈5〉二つの塔 上1 (評論社文庫)

新版 指輪物語〈5〉二つの塔 上1 (評論社文庫)

  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 1992/07/01
  • メディア: 文庫



新版 指輪物語〈6〉二つの塔 上2 (評論社文庫)

新版 指輪物語〈6〉二つの塔 上2 (評論社文庫)

  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 1992/07/01
  • メディア: 文庫



 第一巻「旅の仲間」で、導き手である魔法使いガンダルフが、戦死してしまいました。 
 また、ボロミアがフロドから指輪を奪おうとしたため、彼らは離散してしまいました。

 モルドールを目指すフロドとそれを助けるサム。オークに捕らわれたピピンとメリー。
 二人を救おうとして倒れたボロミア。オークを追うアラゴルンとレゴラスとギムリ・・・

 ピピンとメリーは戦闘のどさくさで逃走し、森の中でエントなるものに出会い・・・
 エントとは何者か? エントとホビットはいかなる行動に出るのか?

 一方、アラゴルンら一行は、二日遅れて森に入り、そこで意外な人物と出会い・・・
 離散した仲間たちは、どこかで合流できるのか? フロドたちの運命はいかに?

 「二つの塔」の上巻(2巻)は、離散した旅の仲間たちの行動を描いています。
 この間フロドはまったく登場しませんが、面白くて読み始めたら止まりません。

 それにしても惜しいのは、いきなりボロミアが死んでしまう点です。
 ボロミアはその弱さも含めて、人間的でいい味を出していたので残念です。

 映画でもこのシーンは、とてもドラマティックに描かれていたように思います。
 ボロミアには、アラゴルンと一緒に、もっともっと活躍してほしかったです。

 「二つの塔」上巻で目立つのは、やはり、ガンダルフとアラゴルンの活躍です。
 しかし印象に残ったのは、脇役ながら、ローハン国のエオメルとハマのふたりです。

 ふたりとも命令に背きながらも、自分の信念に従って自分の判断で行動しました。
 彼らこそ、本物の忠臣と言えるでしょう。ハマの次の言葉には、うなりました。

 「しかし、迷う時こそ、一かどの人間はおのれ本来の分別に頼るもの。」(上2P20)
 あっという間に戦死して物語から退場しますが、この言葉はいつまでも残りました。

 「指輪物語」は、ただのファンタジーではないし、ただの児童文学でもありません。
 人はいかに行動し、いかに生きるべきかを、われわれに考えさせてくれます。

 そして、なんといっても、仲間の大切さや、信頼することの尊さを教えてくれます。
 大戦中の暗い時代に書かれた「指輪物語」は、人生に明るい希望を与える作品です。

 「指輪物語」全10冊のうち、6冊を読み終えました。
 今年の年末年始のお休みで、残りの4冊を読むつもりでいます。

 さいごに。(増えた筆記具)

 この半年で、筆記具がだいぶ増えました。
 漆黒のシャープペン、または、黒&シルバーのシャープペンが、特に好みです。

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