涼宮ハルヒの憂鬱 [日本の現代文学]
「涼宮ハルヒの憂鬱」 谷川流 (角川文庫)
涼宮ハルヒとSOS団を作ったキョンが、世界を破滅から救う荒唐無稽な物語です。
2003年に角川スニーカー文庫で刊行。のちにシリーズ化。ラノベの金字塔です。
「涼宮ハルヒの消失」の純文学的要素が買われて(?)、角川文庫にも入りました。
ただしカバーは、スニーカー文庫版のイラストの方が良い。買うのは恥ずかしいが。
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が
いたら、あたしのところに来なさい。以上」(P11)
この自己紹介はギャグなのか? 後ろの席を見てみると、それは大変な美女でした。
こうして、高校一年の「俺」ことキョンは、涼宮ハルヒと出会ってしまったのです。
涼宮は、「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」(SOS団)を結成し、
キョンのほか、文学少女の長門有希と、美少女の朝比奈みくるを仲間に入れました。
文芸部の部室を占領し、コンピュータ部からパソコンを奪い、活動の準備をします。
転校生の古泉一樹が加わった後、キョンは突然長門から意味不明の話を聞きました。
「この銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒ
ューマノイド・インターフェース。それが、わたし」(P114)
長門は言います。3年前に地球で異常な情報フレアがあり、その中心に涼宮が・・・
この3年間、あらゆる角度から涼宮を調査してきたが、その正体は不明であり・・・
それから、「あなたは涼宮ハルヒに選ばれた。それには必ず理由があるはず」と・・・
さらに、「あなたと涼宮ハルヒがすべての鍵を握っている」と・・・
P100ぐらいまで、つまり長門のこの説明まで、実に残念な作品だと思っていました。
ロリ巨乳の朝比奈にバニーガールのコスプレをさせるとか、あまりにもくだらない!
ところが長門の話の場面から、急激に物語は壮大で、荒唐無稽で、面白くなるのです。
世界は3年前から始まった? 世界は涼宮ハルヒによって造られた?・・・
この作品は、ラノベをバカにしている私に、読書仲間の若者が紹介してくれました。
「ラノベに対する考え方が変わる」とのことです。その通りです。恐れ入りました。
特に、世界観のスケールがすごい。日本SF大賞を取ってもいい作品だと思います。
比べるのも悪いが、森目の「ペンギン・ハイウェイ」よりはるかに優れていないか?
また、涼宮が憂鬱である理由を語っている言葉(P216~)は、けっこう文学的です。
自分がこの地球でどれだけちっぽけな存在か自覚してから、世界は色あせて・・・
物語は、最後の最後まで展開が読めませんでした。
そして、あのラスト。いい感じで終わるところもすばらしい。
ただし、キョンがなぜ涼宮や朝比奈に気に入られたのかが、まったく分かりません。
そこがラノベっぽい点ですが、もしかしたらのちほど種明かしがあるのでしょうか。
「涼宮ハルヒの憂鬱」は、「このライトノベルがすごい」の2005年版で堂々第一位。
人気作となり続編が出て、シリーズ化されました。現在12巻まで出ているようです。
中でも傑作とされるのは、本作と、第4作の「涼宮ハルヒの消失」です。
こちらは、アニメ映画となって2010年に上映されました。ちょっと見てみたいです。
さいごに。(リゾートだったら)
昨年は、年末の12/27~12/29の3日間、出張が入ってしまいました。
仕事の始まる前の朝と、終わってからの夕方、近くの海岸に足を運びました。
きれいな写真が撮れたので、友人にLineで送ると、「リゾートか?」との返信。
ああ、私もいつか、年末年始をリゾートで過ごしてみたいです。
涼宮ハルヒとSOS団を作ったキョンが、世界を破滅から救う荒唐無稽な物語です。
2003年に角川スニーカー文庫で刊行。のちにシリーズ化。ラノベの金字塔です。
「涼宮ハルヒの消失」の純文学的要素が買われて(?)、角川文庫にも入りました。
ただしカバーは、スニーカー文庫版のイラストの方が良い。買うのは恥ずかしいが。
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が
いたら、あたしのところに来なさい。以上」(P11)
この自己紹介はギャグなのか? 後ろの席を見てみると、それは大変な美女でした。
こうして、高校一年の「俺」ことキョンは、涼宮ハルヒと出会ってしまったのです。
涼宮は、「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」(SOS団)を結成し、
キョンのほか、文学少女の長門有希と、美少女の朝比奈みくるを仲間に入れました。
文芸部の部室を占領し、コンピュータ部からパソコンを奪い、活動の準備をします。
転校生の古泉一樹が加わった後、キョンは突然長門から意味不明の話を聞きました。
「この銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒ
ューマノイド・インターフェース。それが、わたし」(P114)
長門は言います。3年前に地球で異常な情報フレアがあり、その中心に涼宮が・・・
この3年間、あらゆる角度から涼宮を調査してきたが、その正体は不明であり・・・
それから、「あなたは涼宮ハルヒに選ばれた。それには必ず理由があるはず」と・・・
さらに、「あなたと涼宮ハルヒがすべての鍵を握っている」と・・・
P100ぐらいまで、つまり長門のこの説明まで、実に残念な作品だと思っていました。
ロリ巨乳の朝比奈にバニーガールのコスプレをさせるとか、あまりにもくだらない!
ところが長門の話の場面から、急激に物語は壮大で、荒唐無稽で、面白くなるのです。
世界は3年前から始まった? 世界は涼宮ハルヒによって造られた?・・・
この作品は、ラノベをバカにしている私に、読書仲間の若者が紹介してくれました。
「ラノベに対する考え方が変わる」とのことです。その通りです。恐れ入りました。
特に、世界観のスケールがすごい。日本SF大賞を取ってもいい作品だと思います。
比べるのも悪いが、森目の「ペンギン・ハイウェイ」よりはるかに優れていないか?
また、涼宮が憂鬱である理由を語っている言葉(P216~)は、けっこう文学的です。
自分がこの地球でどれだけちっぽけな存在か自覚してから、世界は色あせて・・・
物語は、最後の最後まで展開が読めませんでした。
そして、あのラスト。いい感じで終わるところもすばらしい。
ただし、キョンがなぜ涼宮や朝比奈に気に入られたのかが、まったく分かりません。
そこがラノベっぽい点ですが、もしかしたらのちほど種明かしがあるのでしょうか。
「涼宮ハルヒの憂鬱」は、「このライトノベルがすごい」の2005年版で堂々第一位。
人気作となり続編が出て、シリーズ化されました。現在12巻まで出ているようです。
中でも傑作とされるのは、本作と、第4作の「涼宮ハルヒの消失」です。
こちらは、アニメ映画となって2010年に上映されました。ちょっと見てみたいです。
さいごに。(リゾートだったら)
昨年は、年末の12/27~12/29の3日間、出張が入ってしまいました。
仕事の始まる前の朝と、終わってからの夕方、近くの海岸に足を運びました。
きれいな写真が撮れたので、友人にLineで送ると、「リゾートか?」との返信。
ああ、私もいつか、年末年始をリゾートで過ごしてみたいです。