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呪われた腕 [19世紀イギリス文学]

 「呪われた腕 ハーディ傑作選」 トマス・ハーディ作 河野一郎訳 (新潮文庫)


 19世紀イギリスを代表する文豪の、愛と結婚を巡る短編を8編収録しています。
 長い間絶版でしたが、村上柴田翻訳堂の1冊として、2016年に復刊されました。


呪われた腕: ハーディ傑作選 (新潮文庫)

呪われた腕: ハーディ傑作選 (新潮文庫)

  • 作者: トマス ハーディ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/04/28
  • メディア: 文庫



 タイトル作「呪われた腕」は、腕にできた痣をめぐる、ホラーっぽい物語です。
 物語は、農場主に新妻がやってきて、ローダが妻の座を譲る所から始まります。

 ローダはある夜、夢に現れた誰かの腕を、必死でつかんで振り払いました。
 翌日出会った新しい妻の腕には、くっきりとローダの指の跡が残っていたのです。

 彼女の腕は、日に日に醜くしなびていきますが、原因が全く分かりません。
 とうとう新しい妻は、呪われた腕をまじない師に見てもらうことにしましたが・・・

 まじない師が教えた腕を直す方法は? それを実践した結果は?
 オカルト風に展開し、悲劇的な結末がいきなりボンっとやってきて驚かされます。

 ハーディのどの作品も、ショーペンハウアーの厭世思想が大きく影響しています。
 結末はすべて破滅的で悲劇的で、やりきれない気持ちになります。

 ショーペンハウエルによると、「宇宙を支配するものは無自覚で盲目の内在意識で
 あり、これに反抗するものは自ら滅びざるを得ない」のだそうです。(あとがき)

 そのことを念頭に置くと、「妻ゆえに」も「わが子ゆえに」も「憂鬱な軽騎兵」
 も「アリシアの日記」も、「無自覚で盲目の内在意識」に反してしまった話です。

 いずれもどこかで人生の歯車が狂って、主人公たちは自滅の道を進んでいきます。
 彼らは、もっと自分の心の中の叫びを、大切にするべきだったのでしょうか。

 中でも最も痛々しいのが、「アリシアの日記」の「シャルル」です。
 恋を捨てて名誉を重んじるとか言って、しかし、あのような結末では・・・

 違う意味で興味深かったのは、「幻想を追う女」です。前半は実に面白かった!
 まだ見ぬ詩人に勝手に恋してしまったエラ。しかし詩人は決して姿を現さない。

 その詩人もエラと同じように、下宿のおかみが名乗っているのではないか?
 いつ詩人(=おかみ)の正体が明かされるのかとワクワクして読みましたが・・・

 少し拍子抜けでした。ミステリー風の前半を、もっと生かせなかったでしょうか。
 それに、最後のオチ(?)はひどすぎませんか。子供がかわいそうですよ!

 さて、ハーディの長編といえば、「テス」と「日陰者ジュード」でしょう。
 どちらもすでに、このブログで紹介しました。参考にしてください。

 「テス」→ https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-03-13
 「日陰者ジュード」→ https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-05-03

 さいごに。(カレーバイキング)

 先日、家族でカレーバイキングに行きました。イエローカレーがおいしかった。
 が、一番おいしかったのは、本格マンゴージュース! 3杯飲んでしまいました。

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マンフレッド [19世紀イギリス文学]

 「マンフレッド」 バイロン作 小川和夫訳 (岩波文庫)


 自分と愛し合ったために死んだ女への、罪の意識に苦しむ男を描いた劇詩です。
 シューマン等によって音楽化され、ニーチェの超人思想に影響を与えた名作です。

 ずっと絶版でしたが、2019年春のリクエスト復刊で出ました。初版は1960年。
 わずか100ページ。活字が小さいものの、他の復刊作品より読みやすいと思います。


マンフレッド (岩波文庫)

マンフレッド (岩波文庫)

  • 作者: バイロン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1960/03/05
  • メディア: 文庫



 「たとえおれがまどろもうと、—そのまどろみは眠りではない、絶えぬ思いの
 その続きで、まどろみのうちにも断ちきりようがないのだ。」

 そう語るとマンフレッドは、呪文によって精霊たちを呼び出します。
 精霊たちは王国でも統治権でもくれると言うが、彼が求めたものは・・・

 最初は何をそんなに悩んでいるのか、さっぱり分からなくて理解に苦しみます。
 そのうち、彼がある女を愛し、そして彼女を死なせてしまったことが分かります。

 アスターティと呼ばれるその女は、顔立ちなどが彼自身と生き写しだと言います。
 これはいったいどういうことか? 解説を読んで初めて意味が分かりました。

 この女は、バイロンより五歳年長の異母姉オーガスタ・リーのことだそうです。
 なんと、バイロンは結婚する前から、彼女と近親相姦の関係にあったらしい。

 その後バイロンは、妻と別れ、故国を離れ、放浪の中でこの劇詩を作りました。
 マンフレッドの「絶えぬ思い」とは、不倫の愛と罪の意識のことのようなのです。

 バイロンは若いころ放蕩生活を送り、最後はギリシア独立戦争に身を投じました。
 もともとよく分からない人でしたが、この劇詩でますます分からなくなりました。

 「マンフレッド」の読後感をひとことで表せば、「ヤケクソ」です。
 バイロンの人生もまた、ただのヤケクソだったような気がしてしまいました。

 さいごに。(ガンダーラ仏像展)

 10連休中、唯一の休日となった日に、「ガンダーラ仏像展」を見に行きました。
 仏像に興味があるのは私だけですが、ほぼ強引に妻と娘を連れて行きました。

 わずかなひとときでしたが、心がとても癒されました。仏像はやはりいいです!
 家族で奈良ホテルに泊まり、仏像を見て回りたいという願いは、いつ叶えられるか。

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ポンペイ最後の日 [19世紀イギリス文学]

 「ポンペイ最後の日」 リットン作 岡田好恵訳 (講談社青い鳥文庫)


 西暦79年のベスビオ山の噴火を題材にした、恋と友情・魔術と冒険の歴史物語です。
 現在は子供用の読み物として、抄訳版が普及しています。完訳はあるのでしょうか?


ポンペイ最後の日 (講談社青い鳥文庫)

ポンペイ最後の日 (講談社青い鳥文庫)

  • 作者: エドワード ブルワー‐リットン
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/05/25
  • メディア: 新書



 ギリシアの青年貴族グローカスは、ひと夏を過ごすためポンペイにやってきました。
 友人と出掛けた屋敷で、アイオンという美しい娘と再会し、恋人同士になりました。

 しかしアイオンは、親代わりであるいエジプト人アーバセスに、求婚されたのです。
 アーバセスは、女神イシス神殿のいんちき祭司で、絶大な権力を握っていて・・・

 グローカスとアイオンの恋はどうなるのか? アーバセスの悪事は暴かれるのか?
 そして、不気味な兆候を見せるベスビオ火山は?・・・

 物語はドラマティックに展開し、ぐんぐんスピードを上げて結末にまっしぐらです。
 読み出したら止まりません。結末は想像できるのに、気になって気になって・・・

 さて、「ポンペイ最後の日」は、ヨーロッパでは何度も映画化された名作中の名作。
 しかし、日本ではなかなか良い本が見当たりません。

 完訳が読みたかったのですが見つからず、数年前に講談社青い鳥文庫で読みました。
 文章が分かりやすく、挿絵もきれいで良かったのですが、現在は絶版のようです。

 かつて中央出版社から、新書版が出ていましたが、全体の半分ほどの抄訳でした。
 初版は1962年と古いですが、330ページほどあって、内容は比較的充実しています。


ポンペイ最後の日

ポンペイ最後の日

  • 作者: ヴルウェー
  • 出版社/メーカー: サンパウロ
  • 発売日: 1962/04/01
  • メディア: 単行本



 ポンペイの遺跡はこれまで何度もTVで特集があり、とても興味を持っていました。
 一度は訪れたい遺跡ですが・・・TVや写真集を見るだけで満足しています。

 さいごに。(まゆげを切るハサミ?)

 「このハサミで何を切ったの?」と言われ、「鼻毛だよ」と答えたら、妻は唖然。
 それは、妻が眉毛を揃える時に使うハサミだという。また怒られてしまった。


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ジャングルブック [19世紀イギリス文学]

 「ジャングルブック」 キプリング作 田口俊樹訳 (新潮文庫)


 インドのジャングルで狼に育てられた少年モウグリの、数々の冒険を描いた物語です。
 全二巻で15編の短編から成っています。作者のインド生活に取材した作品集です。

 2016年にディズニー映画の公開に合わせて、新潮・文春・角川から新訳が出ました。
 各社それぞれ微妙に収録作品の内容が違っています。どれを選んでも読みやすいです。

 私が選んだのは新潮文庫版です。全15編の中からモーグリの物語8編が入っています。
 カバーイラスト・扉絵・挿し絵が、原書から採録されたものなので、オススメです。


ジャングル・ブック (新潮文庫)

ジャングル・ブック (新潮文庫)

  • 作者: ラドヤード キプリング
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/26
  • メディア: 文庫



 ジャングルに住む狼の一家に、虎に追われた人間の赤ん坊が紛れ込みました。
 その子は「モウグリ」と名付けられ、仲間たちに助けられながら成長しました。

 10年後、虎のシア・カーンが狼の群れに、「モウグリ」を寄こせと迫りました。
 「モウグリ」は危機を脱するため、人間の所で「赤い花」を奪って・・・

 ジャングルにおけるモウグリの冒険と活躍に、ワクワクしながら読みました。
 人間でありながらオオカミとして育ち、ジャングルの主となっていく・・・

 また、モウグリの仲間たちも、個性的で生き生きと描かれています。
 狼のアケイラ、黒ヒョウのパギーラ、クマのバルー、象のハティ、蛇のカー・・・

 特に、次の5編が素晴らしかったです。
 ジャングルで生き、ジャングルを追われるまでを描いた「モウグリの兄弟たち」。

 虎のシア・カーンに復讐し、人間界を追われるまでを描いた「虎よ、虎よ!」。
 恩人を救い、人間界に復讐を果たすまでを描いた「ジャングルを呼び寄せる」。

 宝を奪い合い殺し合う、人間の愚かさを描いた「王のアンカス」。
 そして、赤犬たちとの壮絶な戦いと、アケイラの死を描いた「赤犬」。

 さて、興味深いのは、所々で人間に対する批判が書かれているところです。
 作者自身が、インドでの生活をどのように感じていたのかが分かって面白いです。

 「人間たちは怠けもので、分別がなくて。残酷だ。いつも口を動かしているし、
 食べもしないくせに、気ばらしで弱いものを殺す。腹がいっぱいになると、同じ
 種族を赤い花の中に放り込もうとする。」(P233・モウグリの言葉)

 ところで「ジャングルブック」は、文春文庫と角川文庫からも新訳が出ています。
 特に角川文庫版は、二分冊で全15編を収録。完全版にこだわるならオススメです。


ジャングル・ブック (文春文庫)

ジャングル・ブック (文春文庫)

  • 作者: ラドヤード キプリング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/06/10
  • メディア: 文庫



ジャングル・ブック (角川文庫)

ジャングル・ブック (角川文庫)

  • 作者: キップリング
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫



ジャングル・ブック (2) (角川文庫)

ジャングル・ブック (2) (角川文庫)

  • 作者: キプリング
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/08/25
  • メディア: 文庫



 さいごに。(給食時間15分)

 娘の小学校では、歯磨きタイムができました。それはいいことだと思います。
 ところが、そのために給食時間が圧縮され、20分間から15分間になりました。

 時間内で完食するのは女子にはきつくて、黙々と食べるようになったとのこと。
 時間に追われて食べるのはどうか? 給食時間ぐらい楽しんでほしいのだが。

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虚栄の市(三) [19世紀イギリス文学]

 「虚栄の市(三)」 サッカリー作 中島賢二訳 (岩波文庫)


 上流社会を派手に泳ぐ悪女レベッカと、慎ましく生きる淑女アミ―リアの物語です。
 サッカリーの出世作で代表作です。この作品で、彼はディケンズと肩を並べました。

 2016年に復刊され、岩波文庫から4分冊で出ています。今が購入のチャンスです。
 訳文は分かりやすく、作者自身の挿絵が入っています。丁寧に作られた本です。


虚栄の市〈三〉 (岩波文庫)

虚栄の市〈三〉 (岩波文庫)

  • 作者: サッカリー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2004/01/16
  • メディア: 文庫



 ワーテルローの合戦で夫のジョージが死に、アミ―リアは未亡人になりました。
 オズボーン家からは絶縁され、ドビンによって故国の実家に戻りましたが・・・

 一方レベッカは、他人を食いものにしながら贅沢な暮らしをしていました。
 そして、いよいよ上流社会の一員として認められる足がかりを得ますが・・・

 実はこの「虚栄の市」全4巻は、6年前の2010年に読み始めました。
 1巻2巻と読んだところで、3巻が絶版になり、とばして4巻を読んだのです。

 今年2016年の7月に全4巻が復刊されたので、狂喜しながら3巻を買いました。
 そして今、2巻から4巻へ飛んだために失われた12年間を、味わっています。

 以前読んだのは6年前だから、なかなか物語の世界に入れないのではないか?
 そんな心配は無用でした!

 サッカリーの軽妙な語りで、あの懐かしい虚栄の市に、一気に入り込みました。
 諧謔と風刺に満ちた文章によって、物語の世界にぐいぐい引き込まれました。

 作者はたびたび脱線して、上流社会へ皮肉を浴びせかけます。
 でもその脱線が面白い。もっとサッカリーのしゃべりを聞いていたくなります。

 さて、第3巻の主人公はなんといってもレベッカでしょう。
 彼女はいかにして金を払わずに生活したか? いかにしてのし上がったか?

 最低な女です。しかしその悪徳ぶりが徹底しているので、感嘆したくなります。
 レベッカに比べると、貞淑なアミ―リアは、ただのおバカさんです。

 3巻でも、相変わらずドビンが良い味を出しています。
 本当にいいヤツですよ、ドビンは。こういう親友はとても得がたい。

 「そしてアミ―リアを愛するドビンには、彼女の心の動きはほとんど手に取る
 ようにわかったが、悲しいかな、アミーリアの心に、彼を容れる余地のまった
 く残っていないことも、明瞭すぎるほどわかっていた。ドビンはそんな自分の
 運命は百も承知で、静かにその運命に耐えていた。そして、耐えることに喜び
 を見出していた。」(P30)

 では、このあとドビンがどうなるかというと・・・以下の記事でどうぞ。
 「虚栄の市(四)」ネタバレ→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-08-22

 ここまでの物語の展開は・・・以下の記事でどうぞ。
 「虚栄の市(一)」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29
 「虚栄の市(二)」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-08-07

 さいごに。(バレエ発表会)

 娘のバレエの発表会がありました。娘の出番はわずか6分です。
 しかしその6分のために、家でも自主練をして、がんばってきました。

 じいじやばあばと一緒に、観客席の一番前の列で見ました。
 トゥーシューズを履くようになったので、急にうまくなったように感じました。

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アイヴァンホー [19世紀イギリス文学]

 「アイヴァンホー」 スコット作 菊池武一訳 (岩波文庫)


 リチャード獅子心王に仕えた騎士「アイヴァンホー」の、愛と冒険の物語です。
 スコットランドの作家スコットの、代表的な歴史小説です。

 岩波文庫で長い間品切れでしたが、この夏にようやく上下巻が復刊されました。
 訳は少し古いです。活字は小さくて、老化が進んだ私の眼には読みにくいです。


アイヴァンホー〈上〉 (岩波文庫)

アイヴァンホー〈上〉 (岩波文庫)

  • 作者: ウォルター スコット
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1964/02/16
  • メディア: 文庫



 王弟ジョンが催した武術試合1日目の個人戦。
 最強の騎士ギルベールを倒した「勘当の騎士」とは、いったい何者なのか?

 武術試合2日目の団体戦。
 追い詰められた勘当の騎士を救った「黒騎士」とは、いったい何者なのか?

 この2人の謎の騎士を中心に、森の無法者たちを加えて物語は展開します。
 ほかにも、サクソン人やユダヤ人など、さまざまな人物が登場します。

 中世に舞台を借りた騎士物語だから、もちろん、登場人物のほとんどは男です。
 しかし、印象に残るのは、なぜか女たちばかり。

 たとえば、中盤に登場する薄幸の老婆ウルリカ。
 出番は少ないのですが、ウルリカの復讐劇は強烈な印象を残しました。

 そしてナンバー1は、ユダヤ娘のレベッカ。そのけなげさに、心を打たれます。
 一方、キリスト教騎士団は下種野郎ばかり。これは、作者の意図でしょうか?

 さて、この物語を読むためには、歴史的な背景を知らなければなりません。
 12世紀後半、リチャード獅子心王と王弟ジョンは、対立していました。

 リチャード獅子心王は、十字軍遠征の帰途、神聖ローマ帝国で捕まりました。
 そのすきに王弟ジョンは、フランスと結んで国を乗っ取ろうとしました。

 対立は王と王弟だけではなく、ノルマン人とサクソン人の対立もあります。
 貴族たちと森の無法者たち、キリスト教徒とユダヤ人の対立もあります。

 このような複雑な時代背景は、上巻の巻末に簡潔にまとめられています。
 私は中世の歴史にうといので、最初にこの解説を読んでおきたかった。

 ところで、ウォルター・スコットの評価は、日本でイマイチのようです。
 大衆小説的だからでしょうか。文庫ではなかなか読むことができません。

 タイトルだけ知っているけど、見かけたことが無い作品が多いです。
 「ミドロジアンの心臓」とか「湖上の美人」とか・・・

 実は、私がスコットを知ったのは、大学時代でした。
 渡部昇一の「続知的生活の方法」に、その生涯が書いてあったのです。

 一度読んでみたいと思っていながら、なかなかその機会がありませんでした。
 25年以上たって、ようやく今回、「アイヴァンホー」を読んだのです。

 「アイヴァンホー」の中には、「ベーオウルフ」の語が何度も登場しました。
 これまたよく品切れになる作品ですが、現在は手に入ります。読まなくては。

 さいごに。(正直が良いとは限らない)

 あるカフェで、コーヒーのSを注文したら、Lを渡されました。ラッキー!
 でも、気が咎めたので、正直に「注文したのはSです」と言いました。

 すると、今作ったばかりのLを捨てて、作り直してくれました。もったいない!
 そういう時は、黙ってLを受け取るべきなんですね。


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サイラス・マーナー [19世紀イギリス文学]

 「サイラス・マーナー」 ジョージ・エリオット作 土井治訳 (岩波文庫)


 哀れな職工サイラス・マーナーの一生と、神の摂理を描いた物語です。
 イギリスの女性作家ジョージ・エリオットの名作です。

 岩波文庫から出ています。1988年の改版です。
 1947年の訳に加筆訂正したものです。言葉使いに少し古さを感じます。


サイラス・マーナー (岩波文庫)

サイラス・マーナー (岩波文庫)

  • 作者: ジョージ エリオット
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1988/08/16
  • メディア: 文庫



 親友に裏切られ、泥棒扱いされ、婚約者まで失ったサイラス・マーナー。
 彼はもう、人を信じることができない。信じられるのは、カネだけ。

 故郷を離れて、カネだけのために働き続けて15年。
 しかし、そのカネが、もし盗まれてしまったら?

 サイラスは絶望を味わいます。二度と立ち上がれないような絶望です。
 しかしこのことがきっかけで、不思議にも彼の人生は変わり始めて・・・

 サイラスの物語と並行して、大地主の兄弟の物語が進行します。
 優柔不断な兄ゴドフリー。やくざものの弟ダンスタン。

 一見サイラスとは何のつながりもないこの2人。
 しかし彼らが、サイラスの人生に大きく関わって・・・

 このあとの展開が、おもしろくておもしろくて。
 後半に入ると、泣ける箇所もけっこうあります。

 また、ジョージ・エリオットは、なかなか文がうまい。
 ちょっとした比ゆに、女性ならではの繊細なセンスが光っています。

 ところで、ジョージ・エリオットの代表作は、「ミドル・マーチ」。
 この作品が、文庫本で読めません。新訳を出してほしい。


ミドルマーチ〈1〉 (講談社文芸文庫)

ミドルマーチ〈1〉 (講談社文芸文庫)

  • 作者: ジョージ エリオット
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/08
  • メディア: 文庫



 さいごに。(氷枕)

 我が家は、今年もクーラー無しで過ごしてきました。
 意外に重宝しているのが、薬局で買った氷枕です。
 寝苦しい夜は、氷枕をして横になると、よく眠れます。

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日本アルプスの登山と探検 [19世紀イギリス文学]

 「日本アルプスの登山と探検」 ウェストン作 青木枝朗訳 (岩波文庫)


 明治20年代に日本に滞在した著者の登山記録で、イギリスで出版されました。
 この本によってウェストンは、日本アルプスの父と呼ばれるようになりました。

 私がかつて読んだ岩波文庫版は、現在品切れで重版未定です。
 当時の写真が多く挿し込まれていて、とても良い本なので、ぜひ重版してほしい。
 (平凡社ライブラリーからも、出ています。)


日本アルプスの登山と探検 (岩波文庫)

日本アルプスの登山と探検 (岩波文庫)

  • 作者: ウェストン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1997/06/16
  • メディア: 文庫




日本アルプス―登山と探検 (平凡社ライブラリー)

日本アルプス―登山と探検 (平凡社ライブラリー)

  • 作者: ウォルター ウェストン
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 1995/04
  • メディア: 新書



 浅間山、槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳、御嶽山、立山などの登山が描かれています。
 お気に入りは第九章。名案内人「嘉門次」が登場します。

 嘉門次がスズメバチの巣を踏んで慌てたり、ウェストンが何箇所も刺されたり、
 その刺された箇所を、他の日本人がおまじないで治そうとしたり…

 登山の楽しさや風景の見事さだけでなく、日本の風習にまで筆は及んでいます。
 神降ろしやツキものの話など、当時の日本の興味深いネタも入っています。

  「田舎の人々は、銀も水晶も出ない山へ登るのに、何を好きこのんでそんな苦労
 をするのか、ほとんど理解できないのである・・・」(P111)

 時にはこんなぼやきも聞こえて面白いです。ウェストンをとても身近に感じます。
 また、日本の近代登山黎明期の雰囲気が伝わってきて、懐かしい気分になります。

 さて、1999年に私はこの本を持って、嘉門次小屋に1泊しました。
 明神池のすぐそばに建つこの小屋は、もちろん嘉門次ゆかりの小屋です。

 囲炉裏を囲んで食べた、名物イワナの塩焼きは、とてもおいしかった。
 また泊まりたい、嘉門次小屋 → http://kamonjigoya.com/

 ついでながら、この小屋の前に、嘉門次のレリーフがあります。
 温泉ホテル前のウェストンのレリーフに比べて、訪れる人は少ない気がします。

 なお、この本が刊行されたのは、1896年。
 1902年にウェストンは再び来日し、岡野金次郎や小島烏水と知り合います。

 日本の登山史において、重要な巡り合わせです。
 のちに、彼らによって、日本山岳会が作られます。

 ちなみに、小島烏水「日本アルプス」も、山岳書の古典です。
 嘉門次はここにも登場します。


日本アルプス―山岳紀行文集 (岩波文庫)

日本アルプス―山岳紀行文集 (岩波文庫)

  • 作者: 小島 烏水
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1992/07/16
  • メディア: 文庫



 さいごに。(マリゴールド大おばさん)

 「探し絵ツアー」という本を、図書館で借りてきました。
 世界旅行に出たマリゴールド大おばさんを追いながら、探し絵をするというもの。
 娘と一緒に楽しみましたが、実に疲れる本でした。

 絵が細かくて、しかも「犬を20匹探せ」みたいな指令があります。
 最後の1匹が見つからなくて、イライラ。目はチカチカ。


探し絵ツアー〈1〉世界一周 (探し絵ツアー 1)

探し絵ツアー〈1〉世界一周 (探し絵ツアー 1)

  • 作者: カミニ カンドゥリ
  • 出版社/メーカー: 文溪堂
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 大型本



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19世紀イギリス文学のベスト20についてのコメント [19世紀イギリス文学]

 19世紀イギリス文学ベスト20についてのコメント


 前回、「文学全集 第Ⅱ集 19世紀イギリス編」と題して、20作品を選びました。
 http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-08-04
 今回は、その作品について、若干のコメントを書きます。

  1 「高慢と偏見」オースティン(1813年)ちくま2冊1996円
  2 「エマ」オースティン(1815年)ちくま2冊2100円

 オースティンが残した作品は、ほかに4作あります。
 「分別と多感」「ノーサンガー・アビー」「マンスフィールド・パーク」「説得」。
 そして、彼女の作品は、全て読む価値があると言われています。

 幸い、ちくま文庫から、全6作が中野氏の分かりやすい訳で出ています。
 その中から、二作だけを選びました。
 「高慢と偏見」「エマ」の二作は、必読書と言ってもいいかもしれません。

  3 「虚栄の市」サッカレー(1847年)岩波(第2巻のみ)840円

 サッカリーは、ディケンズと肩を並べていた存在ですから、外せません。
 代表作の「虚栄の市」を選びました。

 というか、「虚栄の市」以外、サッカリーは、文庫本化されていません。
 しかも、岩波文庫のこの本が、現在手に入りにくい状況です。
 なんとかしてほしいです。

  4 「ジェイン・エア」C・ブロンテ(1847年)新潮2冊1320円
  5 「嵐が丘」E・ブロンテ(1847年)岩波2冊1491円

 ブロンテ姉妹のこの二作は、絶対に外せないでしょう。
 「ジェイン・エア」「嵐が丘」とも、イギリス文学史にさん然と輝く名作です。

  6 「デヴィッド・コパーフィールド」ディケンズ(1849年)岩波5冊3675円
  7 「荒涼館」ディケンズ(1852年)ちくま4冊5040円
  8 「二都物語」ディケンズ(1859年)新潮2冊1080円

 さて、いよいよディケンズです。迷いました!
 「オリバー・ツイスト」も「大いなる遺産」も「クリスマス・カロル」も入れたい。

 しかし心を鬼にして、三作に絞りました。
 「デヴィッド・コパーフィールド」と「二都物語」は、優劣つけがたい名作です。
 世界的には最も読まれていると言う「荒涼館」も、外せないでしょう。

  9 「白衣の女」ウィルキー・コリンズ(1859年)岩波3冊2604円
 10 「月長石」ウィルキー・コリンズ(1868年)創元推理1260円

 一世を風靡したコリンズの作品です。
 「白衣の女」も「月長石」も、ともに読み始めたら止まりません。
 文学史的にも、最初期のミステリーとして、もっと評価してほしいです。

 11 「宝島」スティーブンソン(1883年)新潮540円
 13 「ジキル博士とハイド氏」スティーブンソン(1886年)新潮300円

 スティーブンソンも、決して忘れてはいけない作家です。
 「宝島」は冒険小説の古典、「ジキルとハイド」はサイコ・ミステリーの古典。
 もちろん、二作とも選びました。

 12 「ソロモン王の洞窟」ハガード(1885年)創元推理840円

 ハガードも迷いました。完成度で言えば、「洞窟の女王」が上です。
 しかし、映画化されて有名な「ソロモン王の洞窟」を選びました。
 本当は、二作セットで入れたいのですが。

 14 「ドリアン・グレイの肖像」オスカー・ワイルド(1890年)新潮620円
 17 「サロメ」ワイルド(1894年)岩波378円

 ワイルドは、19世紀末の世の中を、大いに沸かせた作家です。
 「ドリアン・グレイ」の退廃的な美は、世紀末文学を代表しています。
 「サロメ」の美は、ピアズリーの挿し絵とともに、永遠に残るでしょう。

 15 「テス」ハーディ(1891年)岩波2冊1554円
 18 「日陰者ジュード」ハーディ(1895年)中公2冊2600円

 文豪ハーディからは、代表作である「テス」と「ジュード」を選びました。
 どちらも、独特な宿命論を提示し、世の中に多くの影響を与えました。
 けなげに生きる女テスと、優柔不断な男ジュードは、好対照です。

 16 「シャーロック・ホームズの冒険」コナン・ドイル(1891年)新潮580円

 ああ! もっとも悩ましかったのは、これです。
 本当は、「ホームズ・シリーズ」として、ホームズの短編をすべて入れたい。
 でも、それはズルかな、と思ったので、第1作の「冒険」だけを選びました。

 ドイルの作品が、一作だけなんて、実は不本意です。
 しかし、「パスカヴィル家の犬」が、20世紀編で選べるから、我慢しておこう。

 19 「タイム・マシン」ウェルズ(1895年)角川500円

 ウェルズも外せない。「宇宙戦争」と、どちらを選ぶか迷いました。
 「タイム・マシン」を考案したことは、画期的だと思うので、こちらを選択。
 本当は二作セットで入れたいのだけど。

 20 「闇の奥」コンラッド(1899年)古典新訳620円

 コンラッドの、「マーロウ」が語る海洋小説も、必ず選ばなければいけません。
 「闇の奥」は、その代表作。
 「ロード・ジム」の新訳が出たら、候補になるでしょう。


 ほかにも、文庫化されていないために、選ばれなかった作品があります。

 ・「ミドロージアンの心臓」(1818年)と「アイヴァンホー」(1819年)。
  ともに、スコットの歴史小説です。
  時々、岩波文庫で復刊されますが、読む気が起こらないような訳。

 それにしても、どうしてスコットは、日本でこれほどないがしろにされているのか。
 スコットのロマンあふれる作品を、私は文庫本で読みたいのだが。
 せめて、上記の二作は新訳で出してほしいです。

 ・「サイラス・マーナー」(1861年)と「ミドルマーチ」(1871年)。
  ともに、G・エリオット名作です。
  数年前までは、岩波文庫から出ていました。新版を出してほしい。

 G・エリオットのこの名作が、二つとも読めないなんて。
 新訳を出してくれたら、その出版社宛に、感謝の手紙を書きますよ。

 ・「オードリー卿夫人の秘密」ブラッドン(1862年)。
  最初期のミステリー小説のひとつ。
  文庫本はおろか、図書館で探しても、なかなか見当たりません。


 さいごに。

 金曜日に有給を取り、金土の二日間、親戚とキャンプに行きました。
 昨年は海に行き、暑すぎて失敗したので、今年は山へ行きました。
 これが我が家の、夏休み最大のイベントです。

 夜、温泉に入って、気分爽快になった後、突然の豪雨に襲われました。
 傘をさし娘をおんぶして、テントへ戻ったので、足がびしょびしょになりました。
 まあ、これも、思い返せば、楽しい思い出か。

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19世紀イギリス文学のベスト20を選びました [19世紀イギリス文学]

 「文学全集 第Ⅱ集 19世紀イギリス編」


 「文庫本で、自分だけの、文学全集をそろえる」
 それが私の、ひそかな、そしてささやかな、楽しみです。

 すでに100回目の記事で、「19世紀フランス文学のベスト20」を選びました。
 http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-10-23

 それ以後、19世紀イギリス文学を、意識的に取り上げてきました。
 そして、いつのまにか、代表作が出揃っていました。
 190回目の今回は、「文学全集」の第2弾。「19世紀イギリス文学編」です。

 さて、19世紀は「イギリスの世紀」とも言われています。
 特に、1837年にヴィクトリア女王が即位してからの発展がすさまじい。
 帝国主義政策で、全世界の四分の一を支配しました。

 国の要である商工業の発展を支えたのが、中産階級の勃興です。
 そして、彼ら中産階級の欲求にこたえた文学が、近代小説でした。

 だからフランス同様、この時期の小説には、パワーがあります。
 すばらしい作品が、わんさとあります。
 しかし、第一弾同様、20作品に絞りました。

 今回私が選んだ20作品は、以下の通りです。
 オススメの文庫とその値段も記しました。発表順に並べました。

  1 「高慢と偏見」オースティン(1813年)ちくま2冊1996円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-11-13  
  2 「エマ」オースティン(1815年)ちくま2冊2100円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-05-28-1
  3 「虚栄の市」サッカレー(1847年)岩波(第2巻のみ)840円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-07-29
  4 「ジェイン・エア」C・ブロンテ(1847年)新潮2冊1320円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-07-26
  5 「嵐が丘」E・ブロンテ(1847年)岩波2冊1491円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-06-15
  6 「デヴィッド・コパーフィールド」ディケンズ(1849年)岩波5冊3675円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-03-02
  7 「荒涼館」ディケンズ(1852年)ちくま4冊5040円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
  8 「二都物語」ディケンズ(1859年)新潮2冊1080円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-06-02
  9 「白衣の女」ウィルキー・コリンズ(1859年)岩波3冊2604円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-04-01
 10 「月長石」ウィルキー・コリンズ(1868年)創元推理1260円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-11-30
 11 「宝島」スティーブンソン(1883年)新潮540円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-10-03
 12 「ソロモン王の洞窟」ハガード(1885年)創元推理840円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-06-05
 13 「ジキル博士とハイド氏」スティーブンソン(1886年)新潮300円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-09-27
 14 「ドリアン・グレイの肖像」オスカー・ワイルド(1890年)新潮620円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-09-11
 15 「テス」ハーディ(1891年)岩波2冊1554円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-03-13
 16 「シャーロック・ホームズの冒険」コナン・ドイル(1891年)新潮580円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-10-31
 17 「サロメ」ワイルド(1894年)岩波378円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-09-18
 18 「日陰者ジュード」ハーディ(1895年)中公2冊2600円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-05-03
 19 「タイム・マシン」ウェルズ(1895年)角川500円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-10-14
 20 「闇の奥」コンラッド(1899年)古典新訳620円
    http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-03-19

 以上、20作品ですが39冊あります。計29938円です。
 フランス編に比べて、長い小説が多かったです。

 3の「虚栄の市」は、全4巻のうち、現在は第2巻しか手に入りません。
 外そうか迷いましたが、第2巻だけでも読む価値ありと考えて、入れました。

 また、本当はホームズの短編シリーズ全てを、入れたかったです。
 でも、あまりにも多くなりすぎるので、第1作の「冒険」のみを入れました。

 これ以外にも、候補として迷った作品が多くあります。
 が、また次の機会に。

 さいごに。

 「19世紀フランス文学編」を選んだ時は、100回目でした。
 当時は、「毎日50人ほどが見に来てくれるようになった」と、書いています。

 今回は190回目。毎日150人ほどが、見に来て下さっています。
 総閲覧数も、80000近くになりました。とても励みになっています。

 ところで、うちの妻は、私のブログに全く関心がありません。
 もっとも身近にいながら、全く閲覧していないのです。
 まあ、だから、勝手なことも書けるのですが。

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