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文庫本の美徳~なぜ私は「高慢と偏見」を読んでいないか [19世紀イギリス文学]

 「高慢と偏見」 オースティン作 中野好夫訳 (新潮文庫)


 タイトルを「文庫本で読む名作」に変えたら、極端に閲覧数が減っていました。
 なにか問題があったのでしょうか。

 とりあえず、もとの「文庫で読む文学全集」に戻しました。
 「文庫本の文学全集を作って、それを読むのだ」という意味です。
 でも、分かりにくいですね。

 さて私は、文庫本には三つの美徳があると、思っています。
 それは、「小さい・安い・おしゃれ」です。

 「小さい」と「安い」は、すぐに納得してもらえると思います。
 しかし、「おしゃれ」というのは、私だけの勝手な思いかもしれません。

 空き時間にカフェなどで、ちょっと読む時、文庫本はさまになります。
 サイズがちょうどよくて、手に取るとなかなか小粋で、おしゃれだと思います。
 新書のような硬さも無く、コミックのような軽々しさもありません。

 そういえば、最近は、かっこ良くて粋なカヴァーが、増えてきました。
 出版社も、文庫本の「おしゃれ」なところを、重視しているのでしょうか。

 「小さい」ので、持ち運びに便利で、いつでも読むことができます。
 「安い」ので、手に入れやすく、気軽に買うことができます。
 そして、読む姿がさまになるので、「おしゃれ」なのです。

 ところで。
 以前から「高慢と偏見」を読みたいと思いながら、いまだに読むことができません。

 「高慢と偏見」は、19世紀のイギリス文学を代表する傑作です。
 作者は女流作家のオースティンです。
 数年前、TVドラマや、「ブリジット・ジョーンズの日記」によって、注目されました。

 多くの人が今まで私に、「絶対に面白いから読め」と勧めてくれました。
 本好きな友人は数年来、「新潮文庫の中野好夫訳を読め」と言っています。
 彼によると、中野好夫氏の訳が、最も分かりやすくて、定評があるのだそうです。

 しかし、この素晴らしい小説を、私は読むことができないのです。
 理由は、新潮文庫版(タイトルは「自負と偏見」)が、これだからです。


自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

  • 作者: J. オースティン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 文庫



 これはひどい。
 どうして表紙が、チビ黒サンボのママなのでしょうか!

 私は何度か意を決して、書店でこの本を手に取りました。
 しかし、気持ちがくじけてしまって、どうしても買えませんでした。
 表紙のサンボママは、「悔しかったら買ってみろ」と挑発しています。

 文庫本の美徳である「おしゃれ」が、この本には決定的に欠けています。
 (いくらなんでも、この表紙をおしゃれだという人は、いないですよね・・・)

 このことを、本好きの友人に話すと、彼はびっくりしてこういいました。
 「くだらないことにこだわるなよ。どうせ捨てるんだから、いいじゃないか」と。

 彼は、文庫本は読み捨てにしているのだそうです。
 多読なので、捨てるか売るかしないと、本がたまって仕方がないのでしょう。
 読み直したくなったら、また買えばいいとのこと。

 結局私は、新潮文庫版を諦めました。
 たとえ読むことができても、この本を私の本棚に並べる気になれません。
 それで、いまだに私は、この傑作を読むことができないのです。(バカですね)

 さいごに。

 一昨日の夜、職場対抗サッカー大会の、第1戦がありました。
 相手は本社のチームなので、意地でも勝ちたい試合です。
 結果、4対1で勝利。

 最初の得点を入れたのは、この私です。
 ドリブルでゴール前に来たとき、パスを出そうかと迷いました。
 この迷いが、結果的に効果的なフェイントとなって、幸いにもゴール!

 まぐれです。でも、気持ち良かった。
 後半は、ばててしまったので、若い人に代わってもらいましたけれど。
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