奇岩城 [20世紀フランス文学]
「奇岩城」 モーリス・ルブラン作 平岡敦訳 (ハヤカワ文庫)
ルパンシリーズの初長編で、人気の高い作品です。
高校生の素人探偵ボートルレが、ルパンを相手に活躍します。
現在、様々な訳で読めますが、ハヤカワ文庫版がベストでしょう。
この作品でのヒーローは、ボートルレ君です。
何事も見逃さず、よく気がつき、父親思いの男子高生です。
時には怖がったり、敵前で泣いたりしますが、17歳だから許そう。
ボートルレは前半、ジェーヴル邸の事件を、一人で解明します。
後半は「空洞の針」の謎を、失敗しながらも、一人で解明します。
我々は、ボートルレと同じ視点で、ルパンとの対決を楽しめます。
内容は、暗号あり、宝探しあり、歴史伝説ありと、盛りだくさん。
そして、ラストは … なんと! ああ、悲劇のルパン。
哀切な余韻を残して、物語は終わります。
「まっとうな男」になりたい。(P311)
そんなふうに思ったのが、いけなかったのではないでしょうか。
「まっとうな」ルパンなんて、ルパンではありません。
さて、ルパンものの例に漏れず、本書にも不自然な点があります。
例えば、ルパンの暗号メモが、事件現場に落とされている点など。
(どうしてそんな大事なものを、犯行現場に持っていったのか?)
私としては、ルパンのこの軽率さが受け入れがたいのですが…
でも、そんなことは言わず、理屈抜きで楽しみましょう。
とはいえ、シャーロキアンにとっては、受け入れがたい作品です。
シャーロック・ホームズが、あまりにもぶざまなのです。
ホームズは、登場直後に、あっけなく退場させられてしまいます。
そして、ホームズは、いかにして釈放されたか。ああ、ひどすぎ!
さらに、ホームズを、残忍で卑怯な男として描いています。
これには、シャーロキアンはもちろん、全イギリス人が怒りますよ。
一応、ドイルの抗議を受けて、原文では名前を変えています。
その名も、「ヘルロック・ショルメス」。もじっただけです。
なんとフランス人らしい。とことん、人を食っています。
話は変わって。
ルパンシリーズの文庫本は、どのように読むべきでしょうか。
一般的には、新訳のハヤカワ文庫版4冊を優先するようです。
それ以外は、新潮文庫か創元推理文庫で、補いましょう。
ただし、偕成社文庫を読むという選択肢も、ありです。
偕成社は全集を出していて、作品が充実しています。
ただし、「偕成社文庫」は、文庫本ではありません。
ルパンシリーズの様々な本を、紹介しているページがあります。
とても参考になりました。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/lupin/nyumon/nyumon.html
さいごに。
2ヶ月間無料キャンペンに乗っかって、ひかりTVを契約しました。
ところが、まるで使えないのです。
根本的な問題は、番組を見る時間がないこと。
見たい番組はあるのですが。
うちの機器では、録画できないことが、致命的です。
それに、時間があったら、本を読みたいですよね。
というわけで、早くも解約を決断したしだいです。
そういえば、年末にNHKで「坂の上の雲」第二部がやりました。
ばたばたしている間に、いつのまにか終わっていました。
第七回「子規、逝く」だけでも見たかったのですが。
私は、正岡子規が好きなので。
司馬遼太郎の原作で読もうかな。(ある人いわく「必読書だよ」)
ルパンシリーズの初長編で、人気の高い作品です。
高校生の素人探偵ボートルレが、ルパンを相手に活躍します。
現在、様々な訳で読めますが、ハヤカワ文庫版がベストでしょう。
この作品でのヒーローは、ボートルレ君です。
何事も見逃さず、よく気がつき、父親思いの男子高生です。
時には怖がったり、敵前で泣いたりしますが、17歳だから許そう。
ボートルレは前半、ジェーヴル邸の事件を、一人で解明します。
後半は「空洞の針」の謎を、失敗しながらも、一人で解明します。
我々は、ボートルレと同じ視点で、ルパンとの対決を楽しめます。
内容は、暗号あり、宝探しあり、歴史伝説ありと、盛りだくさん。
そして、ラストは … なんと! ああ、悲劇のルパン。
哀切な余韻を残して、物語は終わります。
「まっとうな男」になりたい。(P311)
そんなふうに思ったのが、いけなかったのではないでしょうか。
「まっとうな」ルパンなんて、ルパンではありません。
さて、ルパンものの例に漏れず、本書にも不自然な点があります。
例えば、ルパンの暗号メモが、事件現場に落とされている点など。
(どうしてそんな大事なものを、犯行現場に持っていったのか?)
私としては、ルパンのこの軽率さが受け入れがたいのですが…
でも、そんなことは言わず、理屈抜きで楽しみましょう。
とはいえ、シャーロキアンにとっては、受け入れがたい作品です。
シャーロック・ホームズが、あまりにもぶざまなのです。
ホームズは、登場直後に、あっけなく退場させられてしまいます。
そして、ホームズは、いかにして釈放されたか。ああ、ひどすぎ!
さらに、ホームズを、残忍で卑怯な男として描いています。
これには、シャーロキアンはもちろん、全イギリス人が怒りますよ。
一応、ドイルの抗議を受けて、原文では名前を変えています。
その名も、「ヘルロック・ショルメス」。もじっただけです。
なんとフランス人らしい。とことん、人を食っています。
話は変わって。
ルパンシリーズの文庫本は、どのように読むべきでしょうか。
一般的には、新訳のハヤカワ文庫版4冊を優先するようです。
それ以外は、新潮文庫か創元推理文庫で、補いましょう。
ただし、偕成社文庫を読むという選択肢も、ありです。
偕成社は全集を出していて、作品が充実しています。
ただし、「偕成社文庫」は、文庫本ではありません。
ルパンシリーズの様々な本を、紹介しているページがあります。
とても参考になりました。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/lupin/nyumon/nyumon.html
さいごに。
2ヶ月間無料キャンペンに乗っかって、ひかりTVを契約しました。
ところが、まるで使えないのです。
根本的な問題は、番組を見る時間がないこと。
見たい番組はあるのですが。
うちの機器では、録画できないことが、致命的です。
それに、時間があったら、本を読みたいですよね。
というわけで、早くも解約を決断したしだいです。
そういえば、年末にNHKで「坂の上の雲」第二部がやりました。
ばたばたしている間に、いつのまにか終わっていました。
第七回「子規、逝く」だけでも見たかったのですが。
私は、正岡子規が好きなので。
司馬遼太郎の原作で読もうかな。(ある人いわく「必読書だよ」)
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