長距離走者の孤独 [20世紀イギリス文学]
「長距離走者の孤独」 アラン・シリトー作 河野一郎・丸谷才一訳
感化院の長距離走者の反抗を描いた表題作など、全8編を収めた短編集です。
爆発的人気を博した「土曜日の夜と日曜日の朝」に続く作品です。
新潮文庫と集英社文庫から出ていますが、どちらも訳者は同じです。
河野が6編、丸谷が2編を訳しています。リズムがあって読みやすい訳です。
17歳のスミスは、感化院に入るとすぐ、クロスカントリーの選手に選ばれました。
長距離走者としての能力をめきめきと発揮し、感化院の院長にも期待されます。
しかし、スミスはあることを企んでいて・・・
そして、レースのゴール直前で・・・
冒頭の「長距離走者の孤独」の魅力は、なんといってもその語り口です。
次のような、刺激的で痛快な言葉に満ちています。(P9)
「人生で物を言うのはずるさだ。そのずるさも、できるだけ抜け目なく使わなきゃ
だめだ。はっきり言っておこう・・・奴らはずるいが、おれも負けずにずるいと。」
正直に言って、最初にこの本を買ったとき、私は陸上小説だと思っていました。
新潮版も集英社版も、カバーが誤解を与えやすい。(新潮版のカバーは秀逸だが)
また、「長距離走者の孤独」は、丸谷が訳しているかと思っていました。実際は河野。
いろいろと誤解もありましたが、作品はとても面白かったです。訳もすばらしい。
さて、ほかの作品では、「土曜の午後」が良いです。
わずか14ページですが、強烈な印象が残ります。
「長距離走者の孤独」は、出版の4年後の1962年にイギリスで映画化されました。
タイトルは「長距離ランナーの孤独」。DVDも出ています。ちょっと見てみたい。
さいごに。(4月の本代は2万円、妻激怒)
4月の本代は2万円。うかつにも、妻の前でそれをポロリと言ってしまいました。
妻は怒った! もちろん、自分の小遣いで買ったのですが、そういう問題ではない。
妻は買いたいものを我慢して、必死に生活費を節約している状態です。
しかも、収入が減った昨年、私の小遣いは据え置いてくれたのでした。
怒るのも当然。今後はこっそり買わなければ。(そういう問題か?)
感化院の長距離走者の反抗を描いた表題作など、全8編を収めた短編集です。
爆発的人気を博した「土曜日の夜と日曜日の朝」に続く作品です。
新潮文庫と集英社文庫から出ていますが、どちらも訳者は同じです。
河野が6編、丸谷が2編を訳しています。リズムがあって読みやすい訳です。
17歳のスミスは、感化院に入るとすぐ、クロスカントリーの選手に選ばれました。
長距離走者としての能力をめきめきと発揮し、感化院の院長にも期待されます。
しかし、スミスはあることを企んでいて・・・
そして、レースのゴール直前で・・・
冒頭の「長距離走者の孤独」の魅力は、なんといってもその語り口です。
次のような、刺激的で痛快な言葉に満ちています。(P9)
「人生で物を言うのはずるさだ。そのずるさも、できるだけ抜け目なく使わなきゃ
だめだ。はっきり言っておこう・・・奴らはずるいが、おれも負けずにずるいと。」
正直に言って、最初にこの本を買ったとき、私は陸上小説だと思っていました。
新潮版も集英社版も、カバーが誤解を与えやすい。(新潮版のカバーは秀逸だが)
また、「長距離走者の孤独」は、丸谷が訳しているかと思っていました。実際は河野。
いろいろと誤解もありましたが、作品はとても面白かったです。訳もすばらしい。
さて、ほかの作品では、「土曜の午後」が良いです。
わずか14ページですが、強烈な印象が残ります。
「長距離走者の孤独」は、出版の4年後の1962年にイギリスで映画化されました。
タイトルは「長距離ランナーの孤独」。DVDも出ています。ちょっと見てみたい。
さいごに。(4月の本代は2万円、妻激怒)
4月の本代は2万円。うかつにも、妻の前でそれをポロリと言ってしまいました。
妻は怒った! もちろん、自分の小遣いで買ったのですが、そういう問題ではない。
妻は買いたいものを我慢して、必死に生活費を節約している状態です。
しかも、収入が減った昨年、私の小遣いは据え置いてくれたのでした。
怒るのも当然。今後はこっそり買わなければ。(そういう問題か?)
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