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お気に召すまま [17世紀文学]

 「新訳 お気に召すまま」 シェイクスピア作 河合祥一郎訳 (角川文庫)


 男装の麗人ロザリンドと貴族の青年オーランド―との、恋を描いたドタバタ劇です。
 1599年に書かれて初演された、シェイクスピア喜劇の代表作です。

 私は角川文庫版で読みました。分かりやすいです。ちくま文庫版も分かりやすいです。
 新潮文庫版はカバーイラストが美しく、値段も安いのですが、訳が少し古いようです。


新訳 お気に召すまま (角川文庫)

新訳 お気に召すまま (角川文庫)

  • 作者: シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/08/24
  • メディア: 文庫



お気に召すまま−シェイクスピア全集 15  (ちくま文庫)

お気に召すまま−シェイクスピア全集 15  (ちくま文庫)

  • 作者: W. シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: 文庫



お気に召すまま (新潮文庫)

お気に召すまま (新潮文庫)

  • 作者: ウィリアム シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1981/07/28
  • メディア: 文庫



 元公爵の娘ロザリンドは、宮廷から追放されて、アーデンの森の中へ逃げ込みました。
 そこで青年貴族オーランドーに出会いました。二人は以前から惹かれ合っていました。

 ロザリンドは男装していたため、オーランドーは、それをロザリンドだと知りません。
 ロザリンドは遊び半分に、正体を隠したまま、オーランドーの恋の相談に乗り・・・

 この劇を一言でまとめるなら、「結婚、結婚、また結婚」とでもなるでしょうか。
 ドタバタとやっているうちに、あっちでもこっちでも結婚して、かたがついてしまう。

 正直に言って、この作品の結末には、大きな違和感が残りました。
 それだけ愛しながら、なぜオーランドーには、ロザリンドの正体が分からないのか?

 それに、ロザリンドは元公爵の娘でありながら、けっこうお下品なことを言います。
 「下したわけじゃないなんて、下の話はやめて。なんだかくさいわ。あほくさい。」

 この言葉のせいで、森の中に入ってからのロザリンドのイメージは「野ぐそ」でした。
 「野ぐそ」のシーンなどありませんが、私は「野ぐそ」をイメージしてしまいました。

 そういう余計な部分に気を取られていたせいか、中盤がよく頭に入りませんでした。
 特に、オーランドーが、男装したロザリンドと恋のレッスンをする場面は難しかった。

 ロザリンドを、ロザリンドだと気付かず、ロザリンドだと仮定して話しかけている?
 しかも、オーランド―は、ロザリンドの変装に気付いていたという解釈もあるという。

 この劇は、ちょっと高級なドタバタ劇にすぎないというのが、私による評価です。
 とはいえ、男装のロザリンドは、確かに印象に残るキャラクターではありますが。

 またさりげなく名言も飛び出します。「この世はすべて舞台。男も女も役者に過ぎぬ。
 退場があって、登場があって、人が自分の出番にいろいろな役を演じる。」・・・

 さいごに。(空飛ぶペンギン)

 東京の家族旅行で、一番印象的だったのは、サンシャイン水族館の空飛ぶペンギン。
 TVでも紹介されましたが、とても幻想的で不思議な空間で、私は癒されました。

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