ツァラトゥストラ2 [哲学・歴史・芸術]
「ツァラトゥストラ(下)」 ニーチェ作 丘沢静也訳 (光文社古典新訳文庫)
「超人」「永劫回帰」などニーチェの後期思想を述べた、小説的形態の哲学書です。
上巻には第1部と第2部が、この下巻には第3部と第4部が収録されています。
第3部に入ると、いよいよ永劫回帰の思想が徐々に語られます。
しかし、その内容がよく分からない。何度読んでもよく分からない。
「みんな、すでに存在していたにちがいないんじゃないか? そしてまた、戻ってく
るにちがいないんじゃないか? 向こう側に、もうひとつ道が見えるが、その恐ろし
い道を走って、―くり返し永遠に戻ってくるにちがいないんじゃないか?」(P25)
「なにもかもが行って、なにもかもが戻ってくる。存在は輪のように永遠に回る。何
もかもが死に、何もかもが花をまた咲かせる。存在は年のように永遠にくり返す。」
(P157)
「すべてのものごとが永遠に回帰する。ぼくらもいっしょに回帰する。ぼくらは無限
回、存在していた。すべてのものごともぼくらといっしょに存在していた。」(P163)
これでは、具体的なイメージが湧きません。言葉足らずで、説明不足です。
もしかしたら、仏教などでおなじみの輪廻転生のイメージでいいのでしょうか?
詳しく知るためには、「この人を見よ」など他の著作を読まなくてはならないらしい。
要するにこれは不完全(?)であって、当時の読者が困惑したのも無理ないです。
最後の「ツァラトゥストラの歌」も、意味が分からないです。
おそらくこの言葉の中に、「ツァラトゥストラ」のテーマが潜んでいるはずですが。
おお、人間よ! 気をつけろ!
深い真夜中が何を語っているか?
「私は眠っていた。眠っていた。―
深い夢から私は目覚めた。―
この世界は深い。
昼が考えたよりも深い。―
喜びのほうが―深い悩みよりも深い。
嘆きが言う。『消えろ!』と。
だがすべての喜びが永遠をほしがっている。―
― 深い、深い永遠をほしがっている!」
意味がありそうで無さそうな歌です。
私にはこういう思わせぶりな歌よりも、次のような単純な言葉が印象に残りました。
「豚にとっては、すべてが豚だ!」(ツァラトゥストラの言葉)
「この世は、巨大な糞なのです」(ある夢想家の言葉)
私は「ツァラトゥストラ」を、小説として気軽に読み始めて失敗しました。
この作品は小説っぽい哲学書です。それなりの心構えをもって読む必要があります。
さいごに。(健康診断)
毎年8月に人間ドックをおこなっています。
今年も腎機能に低下が見られるという診断でした。酒を飲んでいないのになぜ?
「超人」「永劫回帰」などニーチェの後期思想を述べた、小説的形態の哲学書です。
上巻には第1部と第2部が、この下巻には第3部と第4部が収録されています。
第3部に入ると、いよいよ永劫回帰の思想が徐々に語られます。
しかし、その内容がよく分からない。何度読んでもよく分からない。
「みんな、すでに存在していたにちがいないんじゃないか? そしてまた、戻ってく
るにちがいないんじゃないか? 向こう側に、もうひとつ道が見えるが、その恐ろし
い道を走って、―くり返し永遠に戻ってくるにちがいないんじゃないか?」(P25)
「なにもかもが行って、なにもかもが戻ってくる。存在は輪のように永遠に回る。何
もかもが死に、何もかもが花をまた咲かせる。存在は年のように永遠にくり返す。」
(P157)
「すべてのものごとが永遠に回帰する。ぼくらもいっしょに回帰する。ぼくらは無限
回、存在していた。すべてのものごともぼくらといっしょに存在していた。」(P163)
これでは、具体的なイメージが湧きません。言葉足らずで、説明不足です。
もしかしたら、仏教などでおなじみの輪廻転生のイメージでいいのでしょうか?
詳しく知るためには、「この人を見よ」など他の著作を読まなくてはならないらしい。
要するにこれは不完全(?)であって、当時の読者が困惑したのも無理ないです。
最後の「ツァラトゥストラの歌」も、意味が分からないです。
おそらくこの言葉の中に、「ツァラトゥストラ」のテーマが潜んでいるはずですが。
おお、人間よ! 気をつけろ!
深い真夜中が何を語っているか?
「私は眠っていた。眠っていた。―
深い夢から私は目覚めた。―
この世界は深い。
昼が考えたよりも深い。―
喜びのほうが―深い悩みよりも深い。
嘆きが言う。『消えろ!』と。
だがすべての喜びが永遠をほしがっている。―
― 深い、深い永遠をほしがっている!」
意味がありそうで無さそうな歌です。
私にはこういう思わせぶりな歌よりも、次のような単純な言葉が印象に残りました。
「豚にとっては、すべてが豚だ!」(ツァラトゥストラの言葉)
「この世は、巨大な糞なのです」(ある夢想家の言葉)
私は「ツァラトゥストラ」を、小説として気軽に読み始めて失敗しました。
この作品は小説っぽい哲学書です。それなりの心構えをもって読む必要があります。
さいごに。(健康診断)
毎年8月に人間ドックをおこなっています。
今年も腎機能に低下が見られるという診断でした。酒を飲んでいないのになぜ?
コメント 0