法王庁の抜け穴 [20世紀フランス文学]
「法王庁の抜け穴」 アンドレ・ジッド作 石川淳訳 (岩波文庫)
フリーメイソン、作家、サイコ、善人、詐欺師などが、複雑に絡まる風刺小説です。
教会を批判的に描いているため、禁書になった問題作。2020年に復刊されたばかり。
体に障害を持つアンティムは、フリーメーソンで、キリスト教を信仰していません。
あるとき松葉杖を投げつけたとき、聖母像に当たり、片手が取れてしまいました。
その夜、夢に聖母が現れ、体に激しい痛みを感じて、起きてみると・・・
アンティムは、フリーメーソンをやめ、聖母を信仰するようになりましたが・・・
作家のジュリウスは、アンティムの義弟で、複雑な人間関係の要になっています。
彼は、アンティムが不当な仕打ちに我慢しているのを見て・・・
私生児ラフカディオは、自分がジュリウスの腹違いの弟であることを知りました。
彼は、火事場から子供を救い出したときに、ジュリウスの娘とも知り合いました。
しかし、ラフカディオは、極めて偏った考えと、危険な性質を持っています。
そして、誰にも見せないもう一つの顔を持っていて・・・いわゆるサイコ・・・
さて、タイトルは「法王庁の抜け穴」。しかし、なかなか法王庁が出てきません。
そして最後まで、法王庁が舞台となる場面も、ほとんどありませんでした。
私は、詐欺師に騙された人々が、法王を救い出そうとする物語と思っていました。
法王を巻き込んだトタバタ劇的小説を期待していたので、最初は戸惑いました。
物語が大きく動き出すのは全5章のうち、第4章からです。
特に、ウラの主人公プロトスが登場し、詐欺集団が前面に出てからが面白いです。
しかし、最初の3章は読むのに根気が必要です。人間関係がつかみにくいです。
この石川淳訳の初版は1928年。昭和3年です。訳の古さも原因の一つでしょう。
私は第1章から第3章まで、けっこう読み飛ばしてしまったので、後悔しました。
最後の第5章で、色々な人が集まったとき、人間関係がよく分からなかったので。
さて、アンドレ・ジッドには、ほかにもぜひ読んでおきたい作品が三つあります。
「田園交響曲」と「狭き門」と2015年に一時的に復刊された「贋金つくり」です。
私が若いころは、ジッドの新潮文庫は、書店に10冊ぐらい置いてあったものです。
前の2冊は大学時代に読みましたが、家にありません。買って読み直したいです。
ジッドの「背徳者」も石川淳の訳です。現在絶版。古いのでやや読みにくいです。
「背徳者」→ https://ike-pyon.blog.ss-blog.jp/2014-11-21
さいごに。(zoomで飲み会)
今話題になっているオンライン飲み会を、私もZOOMを使ってやりました。
しかし、タブレットの不具合で、私が仲間に入ったのは、1時間15分後でした。
参加者は4人でしたが、私が入ったとき、すでに1人は寝てしまっていました。
あーあ。やっぱり、スマホにした方がいいかな。ガラホでは、できないし。
フリーメイソン、作家、サイコ、善人、詐欺師などが、複雑に絡まる風刺小説です。
教会を批判的に描いているため、禁書になった問題作。2020年に復刊されたばかり。
体に障害を持つアンティムは、フリーメーソンで、キリスト教を信仰していません。
あるとき松葉杖を投げつけたとき、聖母像に当たり、片手が取れてしまいました。
その夜、夢に聖母が現れ、体に激しい痛みを感じて、起きてみると・・・
アンティムは、フリーメーソンをやめ、聖母を信仰するようになりましたが・・・
作家のジュリウスは、アンティムの義弟で、複雑な人間関係の要になっています。
彼は、アンティムが不当な仕打ちに我慢しているのを見て・・・
私生児ラフカディオは、自分がジュリウスの腹違いの弟であることを知りました。
彼は、火事場から子供を救い出したときに、ジュリウスの娘とも知り合いました。
しかし、ラフカディオは、極めて偏った考えと、危険な性質を持っています。
そして、誰にも見せないもう一つの顔を持っていて・・・いわゆるサイコ・・・
さて、タイトルは「法王庁の抜け穴」。しかし、なかなか法王庁が出てきません。
そして最後まで、法王庁が舞台となる場面も、ほとんどありませんでした。
私は、詐欺師に騙された人々が、法王を救い出そうとする物語と思っていました。
法王を巻き込んだトタバタ劇的小説を期待していたので、最初は戸惑いました。
物語が大きく動き出すのは全5章のうち、第4章からです。
特に、ウラの主人公プロトスが登場し、詐欺集団が前面に出てからが面白いです。
しかし、最初の3章は読むのに根気が必要です。人間関係がつかみにくいです。
この石川淳訳の初版は1928年。昭和3年です。訳の古さも原因の一つでしょう。
私は第1章から第3章まで、けっこう読み飛ばしてしまったので、後悔しました。
最後の第5章で、色々な人が集まったとき、人間関係がよく分からなかったので。
さて、アンドレ・ジッドには、ほかにもぜひ読んでおきたい作品が三つあります。
「田園交響曲」と「狭き門」と2015年に一時的に復刊された「贋金つくり」です。
私が若いころは、ジッドの新潮文庫は、書店に10冊ぐらい置いてあったものです。
前の2冊は大学時代に読みましたが、家にありません。買って読み直したいです。
ジッドの「背徳者」も石川淳の訳です。現在絶版。古いのでやや読みにくいです。
「背徳者」→ https://ike-pyon.blog.ss-blog.jp/2014-11-21
さいごに。(zoomで飲み会)
今話題になっているオンライン飲み会を、私もZOOMを使ってやりました。
しかし、タブレットの不具合で、私が仲間に入ったのは、1時間15分後でした。
参加者は4人でしたが、私が入ったとき、すでに1人は寝てしまっていました。
あーあ。やっぱり、スマホにした方がいいかな。ガラホでは、できないし。
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