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運命を拓く [心理・宗教・オカルト]

 「運命を拓く 天風瞑想録」 中村天風 (講談社文庫)


 インドのヨガ修行で悟りを得た天風が、人生の意味と生き方について語った本です。
 あの大谷翔平が座右の書としていたことで、近年再び注目が集まりました。


運命を拓く (講談社文庫)

運命を拓く (講談社文庫)

  • 作者: 中村 天風
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/06/12
  • メディア: 文庫



 日露戦争ののち、結核となった中村は、救いを求めて世界を旅していました。
 エジプトで大喀血したとき、ヨガの聖者カリアッパと出会い、弟子となりました。

 ヨガの修行を通して「わが生命は、大宇宙の生命と通じている」と直感しました。
 やがて結核は治り、中村天風は92歳で没するまで、多くの人々を教化しました。

 宇宙には、宇宙を生み出し、宇宙を支配している「気」があります。
 天風はそれを「宇宙霊」と呼びますが、ある人は神と呼び、ある人は仏と呼びます。

 世界は「宇宙霊」に満ちていて、特に人類は「宇宙霊」を最も多く含んでいます。
 我々の霊魂は「宇宙霊」に通じ、自由に交流したり結合したりすることができます。

 心をいつも積極的な状態していれば、「宇宙霊」もそれに応じて働き出します。
 感謝と歓喜を常に持ち続けていれば、「宇宙霊」の無限の力がほとばしり・・・

 これは、中村天風の語ったことを、お弟子さんが13章にまとめたものです。
 その特徴は、天風の迫力のある語り口が、そのまま生かされているところです。

 一方、系統的に書かれていないので、話にややまとまりのないところもあります。
 また、同じ挿話や同じ言葉が何度も繰り返されてもいます。

 「自分の生命の背後には、見えないけれども宇宙霊が、自分を抱き締めるように、
 自分と共に在るんだ! 我は宇宙霊とともにいる!」(P272)

 冒頭に、「天風小伝」があるのも便利です。
 中村天風とその思想に初めて触れるのなら、本書は良い入門書かもしれません。

 ただし、本書には若干ムラがあるように、私には感じられました。
 むしろ、宇野千代の「中村天風の生きる手本」の方が、分かりやすかったです。


中村天風の生きる手本―世界でいちばん価値ある「贈り物」 (知的生きかた文庫)

中村天風の生きる手本―世界でいちばん価値ある「贈り物」 (知的生きかた文庫)

  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2007/03/01
  • メディア: 文庫



 中村天風の著名な弟子だった著者が、天風の講話を編集し、まとめたものです。
 最初「天風先生座談」として刊行され、現在は知的生きかた文庫に入っています。

 さいごに。(9クラス中3位)

 文化祭での娘のクラスの出し物が、9クラス中3位でした。良かった。
 小道具係として、遅くまで小道具作りをがんばってきたかいがありました。

 ところが動画を見てみると、うちの子はカーテンを後ろで支えているだけの役。
 小道具係ゆえ、舞台では裏方に徹していました。まあ、いいのだけど。

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