チボー家の人々3 美しい季節Ⅰ [20世紀フランス文学]
「チボー家の人々」 マルタン・デュ・ガール作 山内義雄訳 (白水Uブックス)
3人の少年たちが成長していく約10年を、世界情勢を交えながら描いた大河小説です。
全8部(新書で13巻)。第3部「美しい季節」は1923年刊行。最終巻は1940年刊行。
「少年園」から5年の歳月が経っていました。ジャックは20歳になっていました。
兄のアントワーヌは医者として、親友のダニエルは画家として、歩み始めています。
彼は、受験した高等学校には落ちている方がいいと、アントワーヌに言いました。
「なぜさ?」と聞く兄に、彼は「すべてのものからのがれるために!」と答えます。
「ぼくにはもう、ほんとに出発することなんかできやしないんだ」と言うジャック。
結局第3位で見事合格しますが、兄やダニエルの生き方に違和感を持っていました。
ダニエルは、ジャックの合格を祝うため、彼とアントワーヌを晩餐会に誘いました。
ダニエルは父親譲りの女たらしになっていて、美しい店員リネットを誘惑します。
ジャックは、その場の雰囲気にどうしてもなじめません。
やがて、兄がいつまでも来ないことを心配し、急に不吉な予感にとらわれました。
そのころアントワーヌは、人生の大きな試練に直面していたのです。
交通事故で重傷を負ったシャール氏の娘に、生まれて初めて大手術を施して・・・
ジャックを中心に、兄アントワーヌと、親友ダニエルが、自分の道を歩み始めます。
巻のタイトル「美しい季節」とは、彼らの青春と恋の季節を象徴しているようです。
実際、ダニエルはリネットを誘惑し、アントワーヌはラシェルと出会いました。
ジャックとジェンニーは、まだまだこれからです。この先、どうなっていくのか?
さて、ここで気になるのは、何度も引用されるジッドのエッセイ「地上の糧」です。
ジッドが青年に向けて投げかけた数々の熱い言葉は、ダニエルに直撃したようです。
(ダニエルは)「ふたたび最初の一ページから、ゆっくり読みはじめた。彼には、い
まこそ厳粛なときであり、ひとつの仕事、ひとつのふしぎな発芽が、自分の心のもっ
とも深いところで行われていることが感じとられた。明け方、最後のページを読みお
わったとき、彼は、自分が、いままでとちがった目で人生をながめていることに気が
ついた。」(P33)
ジッドと言えば「背徳者」の人。要するに「地の糧」は、不良の本なのではないか?
文庫の紹介には、「欲望を肯定し情熱的に生きることを賛美する」とありますし。
ジッドの本が、ダニエルの持つ良からぬ血を、湧き立たせたのは確かなようです。
プレイボーイ気取りのダニエルには、かつての純な少年の面影も魅力もありません。
その一方で、ジャックとジェンニーの交流は、たどたどしくて応援したくなります。
リスベットと荘厳な儀式を経ているジャックは、本物の愛を見い出すのでしょうか?
さいご(まったく懲りない私である)
家族で食事に行きました。それが、デザートバイキング付きディナーだったのです。
メインディッシュもおいしかったのですが、デザートも充実していました。
私が気に入ったのは、自分でクレープが作れるコーナーです。
生クリームをたっぷり入れていくつも作り・・・翌朝はまたも便通が・・・
3人の少年たちが成長していく約10年を、世界情勢を交えながら描いた大河小説です。
全8部(新書で13巻)。第3部「美しい季節」は1923年刊行。最終巻は1940年刊行。
「少年園」から5年の歳月が経っていました。ジャックは20歳になっていました。
兄のアントワーヌは医者として、親友のダニエルは画家として、歩み始めています。
彼は、受験した高等学校には落ちている方がいいと、アントワーヌに言いました。
「なぜさ?」と聞く兄に、彼は「すべてのものからのがれるために!」と答えます。
「ぼくにはもう、ほんとに出発することなんかできやしないんだ」と言うジャック。
結局第3位で見事合格しますが、兄やダニエルの生き方に違和感を持っていました。
ダニエルは、ジャックの合格を祝うため、彼とアントワーヌを晩餐会に誘いました。
ダニエルは父親譲りの女たらしになっていて、美しい店員リネットを誘惑します。
ジャックは、その場の雰囲気にどうしてもなじめません。
やがて、兄がいつまでも来ないことを心配し、急に不吉な予感にとらわれました。
そのころアントワーヌは、人生の大きな試練に直面していたのです。
交通事故で重傷を負ったシャール氏の娘に、生まれて初めて大手術を施して・・・
ジャックを中心に、兄アントワーヌと、親友ダニエルが、自分の道を歩み始めます。
巻のタイトル「美しい季節」とは、彼らの青春と恋の季節を象徴しているようです。
実際、ダニエルはリネットを誘惑し、アントワーヌはラシェルと出会いました。
ジャックとジェンニーは、まだまだこれからです。この先、どうなっていくのか?
さて、ここで気になるのは、何度も引用されるジッドのエッセイ「地上の糧」です。
ジッドが青年に向けて投げかけた数々の熱い言葉は、ダニエルに直撃したようです。
(ダニエルは)「ふたたび最初の一ページから、ゆっくり読みはじめた。彼には、い
まこそ厳粛なときであり、ひとつの仕事、ひとつのふしぎな発芽が、自分の心のもっ
とも深いところで行われていることが感じとられた。明け方、最後のページを読みお
わったとき、彼は、自分が、いままでとちがった目で人生をながめていることに気が
ついた。」(P33)
ジッドと言えば「背徳者」の人。要するに「地の糧」は、不良の本なのではないか?
文庫の紹介には、「欲望を肯定し情熱的に生きることを賛美する」とありますし。
ジッドの本が、ダニエルの持つ良からぬ血を、湧き立たせたのは確かなようです。
プレイボーイ気取りのダニエルには、かつての純な少年の面影も魅力もありません。
その一方で、ジャックとジェンニーの交流は、たどたどしくて応援したくなります。
リスベットと荘厳な儀式を経ているジャックは、本物の愛を見い出すのでしょうか?
さいご(まったく懲りない私である)
家族で食事に行きました。それが、デザートバイキング付きディナーだったのです。
メインディッシュもおいしかったのですが、デザートも充実していました。
私が気に入ったのは、自分でクレープが作れるコーナーです。
生クリームをたっぷり入れていくつも作り・・・翌朝はまたも便通が・・・
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