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2020年9月発売の気になる文庫本 [来月発売の気になる文庫本]

 2020年9月発売予定の文庫本で、気になるものを独断で紹介します。
 データは、出版社やamazonやhontoの、メルマガなどを参考にしています。


・9/2 「そして、バトンは渡された」 瀬尾まいこ (文春文庫)
 → 2019年本屋大賞受賞作。感動の名作。陸上小説ではないが、少し気になる。

・9/12 「ゴシック文学入門」 東雅夫 (ちくま文庫)
 → ゴシック文学の評論のアンソロジー。乱歩、八雲、龍彦など登場。気になる。

・9/15 「白い病」 チャペック作 阿部賢一訳 (岩波文庫)
 → 白い斑点ができて生きながら腐る病。コロナ流行の今、読みたい。気になる。

・9/27 「小説イタリア・ルネサンス1ヴェネツィア」 塩野七生 (新潮文庫)
 → 新刊ではないと思うが・・・どのような内容か、とても気になる。


◎ なぜ文庫化されない?「夜のみだらな鳥」

 ラテンアメリカ文学には、「百年の孤独」など文庫化されていない名作が多いです。
 ホセ・ドノソ作「夜のみだらな鳥」もまた、未だに文庫化されていない傑作です。

 「百年の孤独」は、単行本で出ているからいい。書店でちゃんと手に入りました。
 しかし「夜のみだらな鳥」は、単行本は絶版。新刊が手に入らない状況なのです。

 私の読書法は、本を買って線を引きながら読むというものなので、困りました。
 結局、古本で手に入れました。35年前の本が、送料込みで2500円。

 この値段が、高いか安いかは、私がこの本を楽しめるかどうかにかかっています。
 世界の奇書とも評される小説が、なぜ文庫化されないのか。読んで確かめたい。


◎ いつか漱石の「明暗」の続きが読める日が来るか

 先日、職場の読書仲間と、夏目漱石の代表作の話になりました。
 漱石の代表作は「こころ」であるというのが、どうやら一般的な見解らしいです。

 もちろん、その見解に文句はありません。
 「こころ」は教科書にも載っています。知名度でも発行部数でも1番でしょう。

 ところが漱石は、「こころ」を上回る傑作を残しています。それが「明暗」です。
 ただし、書いている途中で漱石は亡くなってしまいました。だから未完なのです。

 未完ゆえに代表作になりえません。「明暗」は未完の大作というポジションです。
 しかし完成していたら、教科書には「明暗」が載っただろう、と友は言いました。

 そして友は、「早く『明暗』の続きを読みたいねえ」などと言い出しました。
 水村美苗の「続明暗」のことではありません。では、いったいどういうことか?

 漱石の脳はホルマリン漬けとなり、東京大学医学部の標本室に保存されています。
 何百年かのち科学技術が発展して、脳内の記憶を蘇らせるようになったら・・・

 そしたら、漱石自身が考えていた「明暗」の続きが、読めるようになるのでは?
 「明暗」の完結編が出版されるのでは? 漱石ファンにはたまらない話ですね。


◎ 夢の本屋をめぐる冒険

 8月の中旬に二夜連続で、NHK「夢の本屋をめぐる冒険」が放送されました。
 第1回は、パリで由緒ある「シェイクスピア・アンド・カンパニー」でした。

 作家の卵たちを応援する、タンブルウィード制度が面白かったです。
 無給で働く代わりに、貴重な本を読む自由と、生活の場を与えて・・・

 第2回は、世界でもっとも美しい書店と言われる、中国の「先鋒書店」です。
 百人ほどしか住まない村に、多くの人々が訪れる。その目的は、ある本屋・・・

 この番組は、とてもすばらしい内容でしたが、その後の情報がありません。
 もっともっと夢の本屋をめぐりたい。シリーズ化してくれるといいのだが・・・

 (8/29現在、第1回の分はユーチューブで見られるらしいです)


◎ さいごに。(安倍首相、おつかれさま)

 なんだかんだ言っても、長い安定期をもたらしたことは、大きな成果だと思う。
 8年近い激務、お疲れさまでした。体調の回復に専念していただきたいです。

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